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【読了ガイド】『クトゥルー13』│収録作品・購入方法まで紹介

【読了ガイド】『クトゥルー13』│収録作品・購入方法まで紹介

クト13

『クトゥルー-13』は、オーガスト・ダーレス、ロバート・ブロック、ヘンリー・カットナー、C・ホール・トムスンなど多彩な作家による9編を収録した短編集で、青心社の暗黒神話体系シリーズの最終巻となっている。

本巻では、マイナーな邪神を扱った高クオリティな代表作が複数収録されているのが特徴で、特に「ブバスティスの子ら」「恐怖の鐘」「緑の深淵の落とし子」の3作品は、それぞれ異なる邪神の代表作として評価が高い。

また、大瀧啓裕氏による「資料」が本書籍でのみ読める独占収録となっている。

  • 「彼方からあらわれたもの」 オーガスト・ダーレス
  • 「エリック・ホウムの死」 オーガスト・ダーレス
  • 「遥かな地底で」 ロバート・バーバー・ジョンスン
  • 「本を守護する者」 ヘンリー・ハーセ
  • 哄笑する食屍鬼」 ロバート・ブロック
  • ブバスティスの子ら」 ロバート・ブロック
  • 恐怖の鐘」 ヘンリーカットナー
  • 緑の深淵の落とし子」 C・ホール・トムスン
  • 「深きものども」 ジェイムズ・ウェイド
  • 「資料」 大瀧啓裕

出版社:青心社

発売日:2005/6/1

ページ数:380ページ

価格:紙版:748円/電子版:660円

良い点

  • 「恐怖の鐘」は素晴らしい作品として高く評価され、鐘(音=振動)と光の解釈が秀逸
  • 「ブバスティスの子ら」はツッコミどころはあるものの、ラストシーンに向けて収束していく構成が優れている
  • 「緑の深淵の落とし子」と「深きものども」はアップデートされたクトゥルー神話を感じさせる現代的な作品
  • 両作品にはラブ・ストーリーの要素が交じり、クトゥルー神話の自由さと多様性を感じさせる
  • 「深きものども」では水没したルルイエの周りをイルカの群れが泳ぐ想像ができて印象的
  • 「遥かな地底で」は都市の地下を舞台とした想像力をかき立てる作品
  • 懐かしい故郷に戻ってきた感じの安心感がある

気になった点

  • クトゥルーものを連続で読むと「全部同じ」という印象でいらつくこともある
  • 「哄笑する食屍鬼」はラストシーンが全てだがイマイチな評価
  • 「深きものども」のイルカの設定はぶっ飛んでいて賛否が分かれる可能性

こんな人におすすめ

  • マイナーな邪神の代表作を読みたい人 音や振動、光といった要素の独特な解釈を楽しみたい人
  • アップデートされた現代的なクトゥルー神話作品に興味がある人
  • ラブ・ストーリー要素のある神話作品を求める人
  • シリーズを通して読み続けてきた人 都市の地下や海洋を舞台とした作品が好きな人

本巻は、暗黒神話体系シリーズの最終巻として、クトゥルー神話の自由さと多様性を示す作品群で締めくくられている。

マイナーな邪神を扱った高クオリティな作品群は、神話世界の奥深さを改めて実感させる内容となっている。

特に現代的にアップデートされた「緑の深淵の落とし子」や「深きものども」は、クトゥルー神話が時代とともに進化し続けていることを示している。

シリーズ全体を通じて、読者はクトゥルー神話の豊かな世界観とその発展過程を体験でき、最終巻にふさわしい充実した内容の一冊といえる。

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