
【2025年版】「暗黒の接吻」入門|あらすじ・登場人物・おすすめ版まとめ
The Black Kiss
概要
本作は1937年、『Weird Tales』の6月号に掲載された。
ロバート・ブロックとヘンリー・カットナーは、当時としては珍しい手法で神話作品の執筆に挑戦した。彼らの合作による作品は、ほのかにエロティックな雰囲気を醸し出しており、従来の神話作品とは異なった。
更に、本作には日本人キャラクターが登場しており、ク・リトル・リトル神話の歴史において、初めて日本人が描かれた記念碑的な一作となっている。
登場人物
- グラハム・ディーン:芸術家
- ヘドウィッグ医師
- モレラ・ゴドルフォ:ディーンのひいひいひいおばさん
- マイケル・リー:ディーンの叔父
あらすじ
グラハムは医師に相談した。彼を悩ませているのは悪夢だった。隈の目立つ顔を見て、医師は始め、仕事のし過ぎを疑ったが、真相は別にあった。
数か月前、グラハムはサンペドロの家を譲り受けた。そこから悪夢が始まったのだ。夢の中では、海底に緑の光が灯り、不気味な影が泳ぎ寄ってくる。
医師は悪夢の原因が、かつてその家を建てたディーン家の祖先、モレラにまつわる噂だと語った。ディーン家の一人がスペイン旅行から連れ帰ったモレラ。彼女は悪魔の力で年を取らないという。
モレラの一族は、魔術師や妖術使いとの繋がりが噂された名家だ。彼女は人間ではなく、闇の力で姿を変え、花嫁として連れ去られたのだと…。
モレラの夫は10年後に死に、満月の夜、彼女は奇妙な水生生物と共に沖へ泳ぎ去ったのち、二度と戻ることはなかった。
その後、サンペドロの家に越してきた住人たちは皆、海の不気味さに耐えられず早々と去っていった。そして次にやって来たのが、グラハムだったのだ。
モレラの呪いは今も海底に眠っているのか。グラハムの悪夢は、恐ろしい真実の片鱗なのか。
邦訳版の比較ガイド おすすめの一冊はどれ?
現在入手可能な主要な邦訳版として、以下の収録版がある:
- 「クトゥルー11」:「ラヴクラフトの書簡」が合わせて読める。
- 「真ク・リトル・リトル神話体系3」:ラヴクラフトと彼の文学サークル「クトゥルフ神話」の世界観を、多様な作家の視点から味わいたい人向け。

初読者には「クトゥルー11」がおすすめっ。真ク・リトル・リトルもいいですが、一緒に収録されている大瀧さんの資料を読めるのはここしかないです。
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