【2025年版】「嘲笑う食屍鬼」入門|あらすじ・登場人物・おすすめ版まとめ
The Grinning Ghoul
概要
本作は1936年、『Weird Tales』の6月号に収録された。
食屍鬼をテーマにした作品であり、同時に彼の神話作品の要素も取り込んでいる。また、この作品ではのちにラヴクラフトの特徴的な文体として知られるようになる、「ブロック調」が見られる。
登場人物
- 語り手:精神科医
- アレクサンダーショパン教授
舞台
- ミセリコード
あらすじ
8月のある日、精神科医である「私」のもとに一人の男性が訪れた。彼の名はショパン教授。第一印象は良かったが、唇の薄さ、指の長さ、服のだぼだぼさが目立ち、また皮膚は病気を患っているようであった。
教授は奇妙な悪夢に悩まされていると語る。夢の中で彼はいつも、夕暮れのミゼリコード共同墓地を訪れていた。納骨堂の壁龕に隠されたレバーを引くと、地下洞窟へと通じる道が現れるのだという。
地下を進んでいくと、そこには白い餓鬼が死人を喰らう恐ろしい光景が広がっていた。餓鬼たちは獲物を求めて地下道を掘り進んでいたのだ。そしていつも教授は、崖から落ちて夢から覚めるのだった。
私は教授の話に興味を抱き、ある夜、彼とともに墓地へと向かう。真相を確かめるべく、二人は闇に包まれた納骨堂へと足を踏み入れるのであった。果たして、教授の見た悪夢の真相とは一体何なのか。隠された地下道の先に、彼らが見出す真実とは──。
邦訳版の比較ガイド おすすめの一冊はどれ?
現在入手可能な主要な邦訳版として、以下の収録版がある:
- 「クトゥルー13」:大瀧啓裕の「資料」が合わせて読める。
- 「真ク・リトル・リトル神話体系2」:ラヴクラフトと彼の文学サークル「クトゥルフ神話」の世界観を、多様な作家の視点から味わいたい人向け。

初読者には「クトゥルー13」がおすすめっ。真ク・リトル・リトルもいいですが、一緒に収録されている大瀧さんの画廊を読めるのはここしかないです。
購入ガイド&リンク集
「クトゥルー13」:紙版/電子版
「真ク・リトル・リトル神話体系2」:紙版/電子版
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