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【2025年版】「ヒュドラ」入門|あらすじ・登場人物・おすすめ版まとめ

【2025年版】「ヒュドラ」入門|あらすじ・登場人物・おすすめ版まとめ

Hydra

クト9 ヘンリー・カットナー 真3

本作は1939年、『Weird Tales』の4月号に収録された。ヘンリー・カットナーはサンフランシスコで育ち、エージェントとして働いた経験を生かし、パルプ小説の作家として才能を発揮。彼は様々な作家のスタイルを取り入れ、「ウィアード・テールズ」に初めて採用された「墓地の鼠」はラヴクラフトの雰囲気に似ており、一時はラヴクラフトの代作ではないかと噂された

しかし、実際にはラヴクラフトとの文通が始まった後であり、交流期間は短かった。本作では、脳髄を狙う怪物が描かれていて、これはF・B・ロングの「怪魔の森」からの影響を受けた可能性がある。

  • ロバート・ルドウィク
  • ポール・エドマンド…小説家
  • ケネス・スコット…オカルト研究家

舞台

  • カリフォルニア

新聞が報じた「スコット事件」は、誰もが頭を抱える不可解な死の連鎖だった。頭部が切断された状態で発見されたスコットの遺体。姿を消したロバート。そして場所を大きく離れて発見された、頸動脈を深く切られたエドモンドの死体。これら不気味な死の背後には、一冊の自費出版された薄っぺらな本の存在が浮かび上がっていた。

『魂の投射』と名付けられたその本は、まるで罠を仕掛けるかのように、最後の1ページにだけ異質な記述を宿していた。陳腐な内容で埋め尽くされた7ページの後に、突如として現れる星気体への投射法。

エドモンドの日記が、事件の闇をさらに深くしていく。ドイツからカリフォルニアへの途上、偶然、本を手に取ったロバート。彼がハリウッドのエドモンドを訪れた時、二人の目には既に狂気の色が宿っていた。

オカルトの知識に魅入られていた二人は、ある化学者からカンナビス・インディカを密かに入手。8月15日、スコットへの最後の手紙を残し、禁断の実験への扉を開いた。そしてこの実験が恐怖の連鎖となっていくのだった。

現在入手可能な主要な邦訳版として、以下の収録版がある:

  • クトゥルー9:大瀧啓裕の「クトゥルー神話画廊Ⅲ」が合わせて読める。
  • 真ク・リトル・リトル神話体系3:ラヴクラフトと彼の文学サークル「クトゥルフ神話」の世界観を、多様な作家の視点から味わいたい人向け。
筆者:たいき

初読者にはクトゥルー9がおすすめっ。真ク・リトル・リトルもいいですが、一緒に収録されている大瀧さんの資料を読めるのはここしかないです。

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