01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56
トップ > 作品一覧 > 小説 > 【2025年版】「闇の魔神」入門|あらすじ・登場人物・おすすめ版まとめ
【2025年版】「闇の魔神」入門|あらすじ・登場人物・おすすめ版まとめ

【2025年版】「闇の魔神」入門|あらすじ・登場人物・おすすめ版まとめ

The Dark Demon

クト5 ロバート・ブロック

本作は1936年、『Weird Tales』の11月号に収録された。

  • 語り手:幻想文学作家、エドガー・ゴードンの友人
  • エドガー・ヘンキスト・ゴードン:幻想小説家
  • 「暗きもの」:ニャルラトホテプの化身

「わたし」はある幻想小説家、エドガー・ゴードンとの奇妙な友情と、その謎めいた死の真相を語り始める—これまで世間には明かされなかった真実を。

六年前、同じ町に住む幻想文学界の鬼才ゴードンと出会った語り手は、その博学さと文体に魅了され、やがて親交を深めていく。普段は孤独を好み、文通以外に人と交わることの少ないゴードンが、語り手との交流を喜ぶのは意外だった。やがて語り手は驚くべき秘密を打ち明けられる—ゴードンの小説はすべて「夢」から生まれているという事実を。

しかしゴードンの夢は通常の夢とは違っていた。彼は昼夜を問わず、わずか15分でも眠りに落ちると、宇宙の最果ての暗黒都市や、不可思議な生命体との遭遇、三次元では描写できない現象まで、鮮明に体験するという。

夢の中でガス状の知性体や奇怪な存在と交流し、「アザトース」や「ユゴス」など、古代の秘本にのみ記された存在と出会っていたのだ。驚くべきことに、ゴードンはこれらの禁断の書物を読む前から、すでに夢の中でそれらの存在に出会っていたという。

やがてゴードンの作風は変化し始める。人間ではない存在の視点で物語を書き、その内容は病的で読者の好みを超え、出版社からも拒絶されるようになる。同時に彼の生活も変わり、外出を止め、夕闇が落ちると小さなランプだけを頼りに暮らすようになる。体はやせ細り、目は虚ろに輝き、語り手は友の精神状態を心配する。

最後の会話の日、青白い月光の中で異様に輝く目をしたゴードンは、衝撃の告白をする「わたしはメシアになるよう選ばれていた」。彼が仕えるのは神ではなく、「暗きもの」。それは邪悪ではなく「異界的な存在」だという。ゴードンは地球における暗きものの使者となるのだと…

現在入手可能な主要な邦訳版として、以下の収録版がある:

  • クトゥルー5:大瀧啓裕の「クトゥルー神話―邪神の系譜学」が合わせて読める。
筆者:たいき

初読者にはクトゥルー5がおすすめっ。現在、邦訳版はこの書籍にのみ収録されています。

カテゴリー一覧