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闇に棲みつくもの

闇に棲みつくもの

The Dweller in the Darkness

クト4 オーガスト・ダーレス
概要
登場人物
あらすじ

本作は短編小説で、1944年WTの11月号に掲載された。

ナイアルラトテップとクトゥグアが登場する。物語の舞台となるウィスコンシン州は、ダーレスの出身地である。ラヴクラフトが自身の作品で描かなかった地域でもある。

  • レアード
  • ジャック
  • ビッグ・ボブ・ヒラー
  • アプトン・ガードナー
  • ジョセフ・X・カースルトン
  • ピアガード神父
  • カワン
  • ピーター
  • バーティエル教授
  • オサダゴワ
  • クトゥグア
  • ニャルラトテップ
  • クトゥルー

【舞台】

  • ウィスコンシン州北部 リック湖 ンガイの森

ウィスコンシン州のリック湖。その周囲を取り巻く森は、古くから不吉な噂が絶えない呪われた土地だった。1940年、この地で一連の怪事件が勃発する。湖上空を飛行していたパイロットが、水面下に巨大生物の影を目撃。さらに驚くべきことに、300年前に姿を消した人物の遺体が、ほぼ無傷の状態で発見される。

この奇怪な現象の調査に乗り出したガードナー教授が、突如として消息を絶つ。ジャックと、教授の助手レアードは、師の行方を追って呪われた森へと足を踏み入れる。

教授の残した走り書きには、森の闇に潜む得体の知れない存在が暗示されていた。夜の帳が下りると、ジャックとレアードの耳に、闇から響く不気味な遠吠えが届く。

そして彼らが見つけたレコード盤。そこには、背筋の凍るようなフルートの音色、そして忌まわしい呪文。そして最後に、ガードナー教授の声が響く。フォマルハウト…クトゥグア…それらが意味するものは…。

突如として、ジャックとレアードの目の前に怪物の姿が現れる。逃げ惑う二人は、何者かに追われながらロッジにたどり着く。そこで待ち構えていると、ガードナー教授本人が姿を現す。

教授は、すべては土地の自然現象が引き起こす幻覚に過ぎないと説明する。しかし、その言動には違和感が漂う。照明を避けるような素振り、そして「偶然」手を滑らせて録音盤を壊してしまう。

疲労困憊した三人は眠りについた後、夜中にレアードはジャックを起こす。驚くべきことに、教授が眠った形跡はなく、重要な書類や資料と共に姿を消していたのだ。

そして、夜の静寂を破るフルートの音色と遠吠えが、次第にロッジに近づいてくる。リック湖の森が秘める、人知を超えた恐怖の正体とは―。

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