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蕃神

蕃神

The Other Gods

ハワード・フィリップ・ラヴクラフト 全集6 新訳4

概要

【概要】

本作は2,020語の短編で、1921年8月14日に執筆された。初出は1933年、『Fantast Fan』の11月号で、後の1938年、『Weird Tales』の10月号に再掲載された。単行本では『Beyond the Wall of Sleep』に初収録され、校訂版は『Dagon and Other Macabre Tales』、詳註版は『The Dreams in the Witch House and Other Weird Stories』に収められている。

この物語は傲慢さへの懲罰を描いた典型的な作品であり、ロード・ダンセイニの多くの作品と共通のテーマを持つ。特に1905年に執筆された『ペガーナの神々』に収録された『地神の叛乱』との類似性が指摘できる。

作中に登場する『フサンの謎の七書』は、後に『未知なるカダスを夢に求めて』にも登場する。しかし、この長編が初めて出版された際、「フサン(Hsan)」が誤って「大地(Earth)」と表記されるというエピソードがあった。

【収録】

登場人物

【登場人物】

  • 賢者バルザイ
  • 祭司アタル…宿屋の主人の息子、ウルタールの猫にも出演
  • 蕃神…邪神のこと

【舞台】

  • ハデク=クラ

あらすじ

【あらすじ】

ハデク=クラの山、かつて大地の神々が愛した聖なる地。しかし今や、神々は人の目の届かぬ凍てつく荒野、カダスへと姿を消した。その理由は、一人の人間の大胆不敵な野望にあった。

ウルタールの賢者バルザイ。彼は古の知識『フサンの謎の七書』と『ナコト写本』から神々の秘密を学び、禁忌に触れる決意を固める。神々の姿を自らの目で見るという、人知を超えた願望。

バルザイは僧侶アタルを伴い、険しいハデク=クラ登頂の旅に出る。幾日もの苦難の末、二人は雲間に聳える山頂に迫る。そこでバルザイの耳に、神々の声らしきものが届く。

興奮に我を忘れたバルザイは、アタルを置き去りに先へと進む。しかし、頂上に辿り着いた瞬間、彼の勇気は恐怖へと一変する。

バルザイが目にしたものとは何か。人間の目に映るはずのない光景とは。そして、神々の怒りを買った彼の運命は――。

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