【2025年版】「妖蛆の館」入門|あらすじ・登場人物・おすすめ版まとめ
妖蛆の館 The House of the Worm
概要
本作は1970年、『アーカム・コレクター』の夏号に収録された。
ゲイリー・マイヤース(1952年-)は、キャンベルやラムレイに続いて、ダーレスが高く評価した新進気鋭の作家だ。
彼はかつてカリフォルニア州に住む大学生だった。『妖蛆の館』を含む作品集『The House of the Worm』(1975年)がアーカム・ハウスから出版された後、長い沈黙を破り、2007年に37年ぶりとなる2冊目のクトゥルフ神話作品集『Dark Wisdom』を発表し、神話ファンたちに大きな衝撃を与えた。
物語にラヴクラフトの夢幻的な要素とダーレス神話を取り入れた作品で、この手法は後にラムレイによっても採用されている。
登場人物
- 語り手
- 半白髭:館に訪れた時の唯一の生き残り
- 館の主人:旧神の使い、館の守護者
舞台
- カール平原 ヴォルナイ
あらすじ
幻夢郷のカール平原。私は現実と夢の境を越え、「妖蛆の館の老人」の伝説を追ってきた。
地元の噂は曖昧で不確かなものばかり。真実にたどり着くための唯一の手がかりは、「半白鬚」と呼ばれる世捨て人だった。彼は驚くべき物語を語り始めた。
五本の石柱が立つ丘。その内側には悪鬼が棲むという。好奇心に駆られた若者が訪れ、一夜にして老人と化して戻ってきたのだ。
それから8日後、街を悪夢が襲う。魔物の気配が漂う中、老人と化した若者は「妖蛆の館」へと再び消えた。
100年の時を経て、館の老人は饗宴を開き始める。彼の異常な長寿に疑念を抱きつつも、人々は館を訪れた。
主人の語る異次元の物語に、多くの客は恐怖に震え狂っていった。そして最後の饗宴。わずか三人の客の前で、主人は衝撃の真実を明かし始めたのだ。
石柱は旧神の封印であり、主人自身がその守護者だと。しかし、その言葉の途中で主人は突如として沈黙を守った――。
邦訳版の比較ガイド おすすめの一冊はどれ?
現在入手可能な主要な邦訳版として、以下の収録版がある:
- 「真ク・リトル・リトル神話体系5」:ラヴクラフトと彼の文学サークル「クトゥルフ神話」の世界観を、多様な作家の視点から味わいたい人向け。

初読者には「真ク・リトル・リトル神話体系5」がおすすめっ。現在、邦訳版はこの書籍にのみ収録されています。
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