
【2025年版】「モーロックの巻物」入門|あらすじ・登場人物・おすすめ版まとめ
The Scroll of Morloc
概要
本作は1967年、『Fantastic』の8月号で刊行され、ラヴクラフトの『永劫より』のトヨグの話を再編したものである。
カーターは、スミスが創造したヴーアミ族と、ラヴクラフトが創造したノフケーが互いに毛むくじゃらである点を指摘し、両者が退化した亜人間や人類以前の存在であると述べている。
さらにノフケーの名前はH.G.ウェルズの『タイム・マシン』のモーロック族に由来していると考えられる。
登場人物
- 祈祷師イェーモグ
- ノフ=ケー
舞台
- ハイパーボリア大陸
あらすじ
太古の時代、蛇人間の支配から解放されたヴーアミ族は、新たな運命の扉を開く。彼らは、ラーン=テゴス神を崇めるノフケー族が統治していたハイパーボリア極北地域に進出し、その地を我が物とする。この戦いで、ヴーアミ族は神秘的な力を秘めた『モーロックの巻物』を手に入れる。
しかし、栄光は長くは続かなかった。幾度となく繰り返されるノフケー族との抗争に疲弊したヴーアミ族は、やがて地底へと逃れざるを得なくなる。そこで彼らは、太祖ヴーアムの導きにより、新たな神ツァトゥグァへの信仰を深めていく。
その中で、野心に満ちた祈祷師イエーモグの物語が始まる。自らを最高のツァトゥグァ信徒と自負する彼は、大祭司の座を熱望するも、七度に渡り拒絶される。その屈辱が、彼の心に暗い炎を灯す。
復讐心に駆られたイエーモグは、驚くべき計画を立てる。ツァトゥグァの神殿に厳重に封印された『モーロックの巻物』を盗み出すのだ。彼は魔術を駆使して門番を眠らせ、神聖な場所へと忍び込む。巻物を手に入れた瞬間、さらなる冒涜的なアイデア が彼の脳裏をよぎる。敵対する神の儀式を、ツァトゥグァの聖域で執り行うという、想像を絶する冒涜。
イエーモグの野望が引き起こす衝撃の結末とは―。
邦訳版の比較ガイド おすすめの一冊はどれ?
現在入手可能な主要な邦訳版として、以下の収録版がある:
- 「クトゥルフ神話カルトブック エイボンの書」:クトゥルフ神話の魔導書を実際にイメージした短編集。

入手難易度がすごく高いですが、本作にしか収録されていない作品が多くて、魔導書を体験できるというのも面白いので手に取ってほしいですっ。
購入ガイド&リンク集
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