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オークディーンの恐怖

オークディーンの恐怖

The Horror at Oakdeene

ブライアン・ラムレイ
概要
登場人物
あらすじ

ブライアン・ラムレイは1970年にこの中編小説をオーガスト・ダーレスに送付したが、ダーレスの死後の1977年に『The Horror at Oakdeene and Others』として出版された。その後、2007年に『The Taint』を含む中編小説集に再び収録された。

  • マーティン・スペルマン(Martin Spellman)…二十四歳、看護師見習い
  • ウェルフォード博士(Dr. Welford)…スペルマンの上司
  • アラン・バーストウ(Alan Barstowe)…同僚
  • ハロルド・ムーディ(Harold Moody)…耳が不自由な看護師
  • ウィルフレッド・ラーナー(Wilfred Larner)…精神病患者、イブ=ツトゥルの神官の一人

【舞台】

  • 1935年 オークディーン療養所

1935年、若き精神看護師見習いマーティン・スペルマンは、オークディーン精神療養所で未知なる世界への扉を開く。作家を夢見る彼は、患者たちの症例を創作の糧としながら、精神と現実の境界を探っていく。

同僚のアラン・バーストウとハロルド・ムーディとともに日々を過ごすスペルマンだが、やがて彼の運命は大きく動き出す。オカルト研究によって正気を失ったウィルフレッド・ラーナーのファイルが、彼の前に姿を現したのだ。悪名高き『黒の書』との遭遇は、スペルマンを取り返しのつかない冒険へと誘う。

療養所の闇が深まるにつれ、バーストウへの患者たちの恐怖と憎しみが浮き彫りになる。そして、ある患者の不可解な死。自ら片目をえぐり取ったその姿は、言い知れぬ恐怖を予感させる。

その後、ラーナーから奇妙な要求があった。正義のためと称する『第六のサスラッタ』の写しを持ってきてほしいと…。スペルマンは、イブ=ツトゥルにまつわる呪文と注釈を熟読し、やがて夢の中でその姿を目にする。偶然の一致と片付けられない不安が彼の心を蝕んでいく。

約束の情報をラーナーに渡したスペルマンは、やがて11人の患者たちに秘密の伝言が渡される様を目撃する。イブ=ツトゥルを呼び寄せる儀式の準備が始まったのだ。ラーナーの謝罪の言葉が、不吉な未来を予感させる―。

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