
【完全版】バグ=シャース│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※
Bugg-Shash
目次
基本設定・概要
危険度: ★★★★★★★★★★
本報告は、「暗黒次元の捕囚者」「多口の闇」として知られるバグ=シャースについての調査記録である。
形態的特徴として、漆黒の暗闇の中にさえずるような音を発する多数の口と、無数の目を持つ姿を呈する。暗闇でのみ実体化が可能とされ、光による一時的な退散は可能だが、完全な追放には至らないことが確認されている。
能力や特性として、次元を超えた精神的な通信能力を有し、これは特にレグルスと水星の特定の配列時に顕著となる。感応力のある人間への「ささやき」を通じた支配や、死者への支配力の行使が可能とされる。また、生命、特に人間の肉体と精神を捕食する能力を持つことが報告されている。
歴史的背景として、アトランティス時代から魔術師たちに認知されていたとされる。その起源は我々の宇宙外の暗黒次元にあるとされ、現在もその次元に拘束されているとみられる。この拘束は完全なものではなく、適切な儀式により一時的な招来が可能である。
人類との関わりは主に魔術師による儀式を通じた招来の形を取り、この際には「力の五芒星形」による制御が必須とされる。また、精神感応による崇拝者の確保や、それらの崇拝者を通じた地上での影響力の行使が確認されている。秘密の知識との取引も報告されているが、これは多くの場合、犠牲者を得るための罠とされる。
現在の活動として、自身の次元からの完全な解放を目指し、長期的な儀式や計画を実行している可能性が指摘されている。招来時には必ず生贄を要求し、これが用意されない場合は召喚者自身を捕食する習性が報告されている。
重要な仮説として、イブ=ツトゥルとの関連性が指摘されている。両者は『クタート・アクアディンゲン』において「オールド・ワンについた寄生体」として言及されており、同種の存在である可能性が示唆されている。また、両者は「溺者」という共通の呼称で言及されることがある。
【住処】
- 不明な暗黒次元(強制的な拘束下)
ゲーム上ステータス・能力・恩恵等
ステータス(7版)
STR | CON | SIZ | DEX |
250 | 225 | 300 | 60 |
POW | HP | MP | DB |
125 | 52 | 25 | +6D6 |
ビルド | 移動 | 正気度喪失 |
7 | 6 | 1D6/1D20 |
行動
- 攻撃回数:3回
- 近接戦闘:90%/6D6
- バグ=シャースのキス:90% …対象に覆いかぶさり窒息させる。対象者はCONロールを行い、失敗すればそのまま窒息死する。抜け出すにはSTRでクリティカル成功する必要がある。もしくは魔力を付与した武器で切って逃げ出すことができる。
装甲
- なし。
- 普通の武器ではダメージを与えない。
- 明るい光は毎ラウンド1D10のダメージを与える。通常の光は毎ラウンド1のダメージを与える。
- HPが0になれば粘液となる。その後6か月後に復活する。
魔術
- 呪文:「イブ=ツトゥルの接触」・その他キーパーの任意だが、門に関する呪文は持っていない。
能力
- 死体をよみがえらせる:バグ=シャースの体から出る分泌液に触れると、死者はアンデットとして蘇る。
- 光を支配する:光を嫌うため、顕現する際に光源を消す。
- 退散:バグ=シャースを退散する適切な呪文を唱えるか、生贄を捧げない限り、退散することはない。
- ささやき:バグ=シャースの声をささやき聞いたものは精神に影響を与える。
- 操り人形を創る:バグ=シャースのささやき声で精神が壊れた者は、その体を支配される。
恩恵
- 死体をよみがえらせる:死者をアンデットとして蘇らせることができる。
- 光を消す:近くにある光源を消せる。
- 都合の良い操り人形:バグ=シャースを一時的に体に取り込み操らせる。
シナリオ導入例・演出のヒント
原作「The Kiss of Bugg-Shash」では
- レイ・ナットールとアラン・バートが行った禁断の儀式により召喚され、二人の前に恐るべき邪神として姿を現した
- 生贄を用意していなかった二人に対し、召喚の代償として100年に渡る苦しみを宣告し、残酷な罰を与えた
- 絶望した二人がオカルティストのミルライトに助けを求める状況を作り出し、彼らを追い詰めた
- ミルライトが「第三サスラッタ」という対抗呪文を身につけて対決に臨むことになる

邪神を好奇心だけで招来しちゃいけません。バグ=シャースは光さえあれば近づけませんが、光源を消せるので実質弱点無しの強さでした。
シナリオ導入例
1.:霊障事件型
- 大規模な墓地や火葬場周辺で、死者の霊が異常な活動を示し始める
- 通常の除霊や浄化が全く効果を示さず、むしろ霊的活動が激化する
- 霊媒師や霊感の強い人が「死者を操る暗闇の主」の存在を感知し始める
- 夜間の墓地で無数の囁き声が聞こえ、死体が勝手に動き回る現象が多発
- バグ=シャースが死者軍団を組織し、現世へ進行を目論んでいる

死者が蔓延るシナリオになりそうなので、合法的に銃が使える流れになりそうですっ。ドンパチがしたい人にはおすすめな邪神!。
演出のヒント
1:絶対的暗闇の恐怖演出
- どんな光源も吸収してしまう超自然的な漆黒の闇の描写
- 光による一時退散効果と、その場しのぎでしかない絶望感
- 暗闇が生きているかのように蠢き、意志を持って拡大する不気味さ
2:精神と肉体の捕食恐怖
- 物理的な死とは異なる、存在そのものの消滅
- 精神を食われることで人格や記憶が失われる段階的恐怖
3:無数の目による監視
- 暗闇の中で光る無数の瞳による圧倒的な視線の重圧
- どこに隠れても見つめられ続ける逃げ場のない恐怖感
- 目の数や配置が常に変化する流動的で予測不能な存在感



暗闇でしか存在できないので、その姿を視認することは困難です。どんな姿をしているのか、精神状態によっては恐ろしいものを想像させてもいいかもしれませんっ。
イラスト・ファンアート・素材紹介


- イラスト:AtomicGenjin様「Bugg-Shash by AtomicGenjin on DeviantArt」


- 素材:pepar0ni様「クトゥルフ神話TRPG 神話生物立ち絵素材 〜バグ=シャース〜 – pepar0ni – BOOTH」
単品価格:300円
他の神話生物・魔導書との関連
【相関】
【関連魔導書】
- 『クタート・アクアディンゲン』
- 『ネクロノミコン』
登場作品
- 「盗まれた眼」(ラムレイ)
- 「旧神郷エリシア」(ラムレイ)
- 「The Kiss of Bugg-Shash」(ラムレイ)
- 『タイタス・クロウの帰還』(ラムレイ)
- 『Daemoniacal』(サットン)