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【完全版】ダゴン│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意

【完全版】ダゴン│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意

Dagon

唯一の神

危険度: ★★★★★☆☆☆☆☆

本報告は、深きものの神のごとき指導者として知られる、父なるダゴンと母なるハイドラについての調査記録である。

形態的特徴として、両者は「普通の」深きものから途方もない大きさにまで成長したとされる。その身体的特徴について、6メートルから30メートルに及ぶという複数の報告が存在する。特にダゴンは、巨大な深きものの姿で現れ、まれに霧の雲として出現することもあるという。

両者は深きものの社会における最高指導者とされるが、その統治形態については不明な点が多い。日常的な社会支配を行使しているのか、あるいは名目上の長老として思索的な生活を送っているのかは明確ではない。年齢は数百万年に及ぶとされ、大いなるクトゥルフと深きものの関係性から見て、本来は偉大な大司祭と大女祭の地位にあったと推測される。

その起源については複数の説が存在する。インスマスの住人の証言では、クトゥルフの星の落とし子とする説がある。また、「ダゴン」と「ハイドラ」という名が特定の血筋で受け継がれる敬称であり、個体名ではないとする説や、両者が大いなるクトゥルフの一面あるいは化身であり、ルルイエに封じ込められていないクトゥルフの一部であるとする解釈も存在する。

人類との関わりは古代から広範に及ぶ。古代メソポタミア、カナン、アッシリア、ウガリット、エルバではダゴンが豊穣神として崇拝され、旧約聖書にはペリシテ人の神として記録されている。マリのドゴン族の文化では、星々からやって来る魚のような祖霊として崇敬されてきた。これらの類似性は、深きもののダゴンとハイドラとの直接的な関連を示唆する可能性があるが、偶然の一致である可能性も否定できない。

現代においては、マサチューセッツ州インスマスのダゴン秘密教団が知られている。同教団は1927年、奇妙な失踪事件と非合法活動の報告により政府関係者の襲撃を受けている。また、大洋の民間伝承や「海の怪物」目撃談にも、これらの存在との類似性が見られる。クラーケンや海蛇などの伝説は、ハイドラとダゴンの目撃に起因する可能性が指摘されている。

【住処】

  •  深海域
  • 自由に大洋を移動

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
260250300100
POWHPMPDB
1505530+6D6
ビルド移動正気度喪失
710/泳ぐ151/1D10

行動

  • 攻撃回数:2回
  • 近接戦闘:80%/6D6
  • 噛みつき:60%/1D6+6D6
  • 回避:70%

装甲

  • 6ポイント

魔術

  • 呪文:「深淵の息」・「クトゥルフの招来」・「深きものとの接触」・「クトゥルフの星の落とし子との接触」・「ルルイエの霧の創造」・「精神の溺死」・「クトゥルフのわしづかみ」・「深海の声をかきたてる」・「忘却の波」・その他キーパーの任意。

能力

  • 手先を召喚する:深きものもしくはクトゥルフの落とし子を召喚する

恩恵

  • 水中呼吸:水中でも呼吸ができるえらができる
  • 深きものを呼ぶ:海岸地帯で深きものを召喚できる

原作「ダゴン」では

  • 第一次世界大戦中、主人公がドイツ海軍の捕虜となり、ボートで脱出して太平洋を漂流する
  • 主人公のボートが広大な軟泥の湿地に乗り上げる
  • その地で巨大な石のオベリスクを発見
  • オベリスクには古代の象形文字と魚人混血の巨大生物の絵が刻まれている
  • 水面からダゴンが出現し、オベリスクに向かって礼拝行為を開始する
  • 主人公はボートまで逃げ戻り、その場で気を失う
  • サンフランシスコの病院で目覚めるが、軟泥の陸地を見た者は他にいなかった
  • 病院の窓にダゴンの手が現れる
筆者:たいき

クトゥルフ神話を知らない人でも、窓に手が!という場面だけは知ってるくらいに衝撃的なオチでした。ある意味、ここからクトゥルフ神話の慈悲のなさが始まったともいえます。

シナリオ導入例

1.:インスマス復活型

  • インスマス事件から約100年後、同地域で再び「海からの呼び声」現象が発生
  • 住民の一部が夜中に海岸に集まり、古代語で「父なるダゴン」への祈りを唱え始める
  • 政府の極秘調査により、海底から巨大な影が浮上している映像が捕捉される
  • ダゴンの石像が「涙を流す」現象が報告
  • 現地の漁業が異常な豊漁となるが、奇形の深海魚が大量に網にかかる
筆者:たいき

ダゴンと深きものはセットみたいなものなので、舞台はインスマスにすると自然かもしれません。
もしくは、インスマスから追い出された深きものの混血種が、別の地でダゴン教団を布教していた…とかも面白そうです!。

演出のヒント

1:深きものとの階級関係演出

  • 絶対服従:普段は凶暴な深きものが、頭を垂れて待機している
  • 組織的行動:ダゴンの意志一つで、数百の深きものが統制された動きを見せる

2:海洋支配の演出

  • 海流操作:ダゴンの意志で海流が変化し、航路が強制的に変更される
  • 海洋生物従属:すべての海洋生物がダゴンの意志に従い、敵対者を攻撃する
  • 潮汐異常:満潮・干潮のタイミングが通常の月の周期を無視して変化する

3:信者への変化演出

  • 身体変化開始:信仰を深めるにつれ、指の間に水かきが生え始める
  • 水中適応:長時間の潜水が可能になり、深海での生活に適応していく
  • 感覚拡張:水中での視覚・聴覚が飛躍的に向上し、深海生物と意思疎通できる
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

海から巨人が出てくるだけでも失神しそうなのに、この意図が読めない表情がさらに拍車をかける
魚というより竜に近い容姿が神々しく、深きものと差別化ができる

他の神話生物・魔導書との関連

【相関】

クトゥルフ
化身または親
深きもの
配下
ハイドラ
配偶者

【関連魔導書】

  • 『ダゴンへの祈り』
  • 『ポナペ教典』
  • 『ネクロノミコン』

登場作品

  • インスマスを覆う影」 (ラヴクラフト)
  • ダゴン」 (ラヴクラフト)
  • 「ダゴンの鐘」 (ラムレイ)
  • 「ダゴンの末裔」
  • 「暗黒神ダゴン」
  • “The Return of the Deep Ones” (ラムレイ)
  • “A Guide to the Cthulhu Cult” (ペルトン)

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