
【完全版】ショゴス│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※
Shoggoth
目次
基本設定・概要
危険度: ★★★★★☆☆☆☆☆
本報告は、クトゥルフ神話において最も恐るべき存在の一つとされ、無限の可塑性を持つ原形質生物についての調査記録である。
形態的特徴として、直径約5メートル(15フィート)の巨大な黒い原形質の塊であり、水陸両生の能力を持つ。その表面には必要に応じて感覚器官や付属器官を自由に形成し、他の生命体への模倣が可能である。意思疎通のための特殊な器官も形成でき、その際の音声は不気味な笛の音のように聞こえるとされる。万物を捕食し、その本質をも自らの一部とすることができる。
起源は数十億年前に遡り、古のものによって無機物から合成・創造された。その創造にはウボ=サスラの影響が示唆されている。当初は単なる使役獣として、古のものの水中都市建設に従事していた。催眠暗示による教育が可能で、完全な精神支配下にあったとされる。
しかし時の経過と共に変異により知性と意思が発達し、1億5000万年前の二畳紀に主人への反乱を起こした。一時的な成功を収めるも、最終的に古のものにより制圧され、より厳重な管理下で再教育された。この過程で陸上での生存能力を獲得したが、古のものによって抑制されたという。
現在、一部は依然として「知覚力のない」古のものの従者として古代都市の廃墟で眠っているが、より高度な知性を持つ個体は大洋の深海や地下深くに潜んでいる。さらなる進化を遂げた一部は人間への擬態能力を獲得し、社会への潜入を果たしているとされる(「ショゴス・ロード」)。
アブドゥル・アルハザードは地球上からの消滅を主張し、正気を失った者の悪夢の中の存在としているが、南極のナスの谷での目撃例や、深きものによる利用、クトゥルフの墓の守護、カルトによる入会儀式や処刑への使用など、現存を示唆する報告は続いている。
ケネス・グラントはヘブライ語の「beth shaggathai」(姦淫の家)との関連を指摘しており、その存在の「汚らわしさ」が強調されている。
【住処】
- 深海
- 地下深部
- 古代都市の廃墟
- 南極(特にナスの谷)
- 人間社会(擬態個体)
ゲーム上ステータス・能力・恩恵等
ステータス(7版)
STR | CON | SIZ | DEX |
18D6*5 | 12D6*5 | 24D6*5 | 1D6*5 |
POW | INT | HP | MP |
3D6*5 | 2D6*5 | 63 | 10 |
DB | ビルド | 移動 | 正気度喪失 |
+8D6 | 9 | 転がる10/泳ぐ10 | 1D6/1D20 |
行動
- 攻撃回数:2回
- 近接戦闘:70% DB
- 巻き込み:80% …巻き込まれた全員はSTR対抗ロールを行い、失敗すると吸い込まれて即死する。複数を対象にする場合は、STRを分割する。STR対抗に成功すると、DB分のダメージを受ける。複数を対象にする場合は、DBを人数分で割る。
- 回避:8%
装甲
- なし。
- 炎と電気はダメージが半分になる。
- 普通の武器は1ダメージしか与えない。
- 毎ラウンドHPが2回復する。
魔術
- 呪文:なし。一部長く生きている個体は1D4の呪文を知っている。
技能
- 隠密:40%・跳躍:60%・登攀:80%。
能力
- 模倣:人間や他の種族の声や容姿を模倣できる。
シナリオ導入例・演出のヒント
原作「狂気の山脈にて」では
- 古のものから奴隷として扱われていた
- 古のものが滅んだあとでも、生き残った個体が狂気の山脈の中にいた
- 生息しているペンギンを襲って生きていた

ショゴスよりもペンギンが可愛すぎてそっちに焦点が当たります。ショゴスは知性を持って襲撃しているわけではないので、無知ゆえの恐ろしさがありました。
シナリオ導入例
1:南極遺跡調査型
- 南極のナスの谷で発見された古代都市遺跡の学術調査
- 調査隊員が黒いスライム状の何かに遭遇後、精神錯乱状態に陥る
- 遺跡内部から響く「笛のような音」と調査機器の原因不明の破損
2:社会潜入発覚型
- 政財界の要人たちが示す人間らしからぬ行動パターンの発見
- DNA検査で完全に人間だが何か違うという異常な結果がでる
- 重要人物の私邸で発見される大量の有機物と異臭

ショゴスが自身の意志で動いているわけではなく、利用されているだけなのがポイントです。しかし、あえてショゴス・ロードとして人間社会に登場させるなら、彼らは復讐心強めになることでしょうっ。
演出のヒント
1:無限可塑性の恐怖演出
- 形状変化:壁だと思った表面が突然膨らみ、無数の目玉を形成
- 質感描写:ゴムのように弾力があるが、触ると指が沈み込む
- 変形速度:瞬時に人の形になったかと思うと、即座に液体状に戻る
2:笛音コミュニケーション演出
- 音響効果:金属を擦るような高音
- 意味の伝達:言葉ではないのに、なぜか意味が理解できる恐怖
- 音の方向性:四方八方から同時に聞こえる
3:完全模倣の不気味演出
- 擬態精度:完璧に人間を模倣するが、微妙に違和感がある
- 記憶継承:模倣対象の記憶や知識まで完全にコピー
- 破綻の瞬間:ふとした拍子に元の黒い塊が透けて見える



笛のような「テケ・リ・リ」という鳴き声は、元支配者の古のものの鳴き声を模倣したものと言われています。
イラスト・ファンアート・素材紹介


- イラスト:Eclectixx様「Shoggoth by Eclectixx on DeviantArt」


- 素材:いむらぼTRPG様「クトゥルフ神話生物素材「ショゴス」SPLL:E192046 – いむらぼTRPG – BOOTH」
単品価格:500円
他の神話生物・魔導書との関連
【相関】
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深きもの 支配者 |
【関連魔導書】
- 『Nightside of Eden』
- 『A Guide to the Cthulhu Cult』
- 『ネクロノミコン』
登場作品
- 「インスマスを覆う影」
- 「狂気の山脈にて」
- 『タイタス・クロウの帰還』
- 「無人の家で発見された手記」
- 「戸口にあらわれたもの」
- 「地を穿つ魔」
- 「古きものたちの墓」
- 「狂気の地底回廊」