
【完全版】サーイティ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※
Saaitii
目次
基本設定・概要
危険度: ★★★★★★★☆☆☆
本報告は、巨大な豚のような姿を取り、狩猟と結びついた儀式の対象となった異形の存在についての調査記録である。
形態的特徴として、膨張した巨大な豚の姿で現れるが、これは地球の生物を参考に取られた形態である可能性がある。実体を持たない存在とする説と、物理的実体を持つ存在とする説が存在する。
特定の星の並びの時のみ目覚め、地下深くで眠っているとされる。『スグサンド写本』によれば「外界」から地球を訪れ、この地で「形を取った」存在であり、現在も未熟な段階にあるとされる。成熟するまでの間、地球で眠りと捕食を繰り返しているという。
一方で、暗黒の外界に棲みながら、過去の召喚によって確立された繋がりを通じて自由に地球に出現するという説もある。この場合、時に荒野で獣のように獲物を狩り、時に外界で眠るという生態を持つとされる。実体のない存在であれば、地球上の動物に憑依して姿を変えることも可能とされる。
古い異教徒たちは狩猟の前にこの存在に生贄を捧げ、獲物を得た際には彫刻を施した豚やイノシシの頭蓋骨を身につけてその神格を体現したという。ジェフリー・スワンによれば、この信仰はイングランドやドイツの閉鎖的な共同体で受け継がれ、開拓移民によってアメリカ大陸にも伝播した可能性がある。北米へのイノシシの導入も、この信仰と関連している可能性が指摘されている。
【住処】
- 地球の地下深部(物理的実体説)
- 暗黒の外界(非実体説)
ゲーム上ステータス・能力・恩恵等
ステータス(7版)
STR | CON | SIZ | DEX |
225 | 275 | 175 | 60 |
POW | HP | MP | DB |
125 | 45 | 25 | +4D6 |
ビルド | 移動 | 正気度喪失 |
5 | 8 | 1D8/2D10 |
行動
- 攻撃回数:2回(近接戦闘)または1回(踏みつぶす)
- 近接戦闘:70%/2D6
- 踏みつぶす:80%/4D6
装甲
- 10
- HPが0になれば体が裂けて液体が溢れていく。その後100年以内に復活する。
魔術
- 呪文:「記憶を曇らせる」・「犠牲者を魅了する」・「恐怖の注入」・「精神的従属」・「精神衝撃」
能力
- 夢を送る:サーイティに影響された者は、迷宮に落ちる悪夢にうなされる。
- 精神支配:サーイティに影響された者は、体を操られ、住処まで連れて行かれる。
- 憑依:他の動物や人間に憑依し、その姿を豚の怪物に変える。
- 生け贄による招来:サーイティを招来するために生け贄になったものは豚の怪物に変わる。
恩恵
- 豚の姿:豚のような怪物に変身できる。
- 豚への憑依:豚と精神を交換できるが、自身の体は豚が操る。
- 牙:恩恵者の口には牙が生える。
シナリオ導入例・演出のヒント
原作「異次元の豚」では
- 悪夢に悩まされる患者をカーナッキが治療することになる
- 夢の内容は豚の姿をした幽霊に終われるというもの
- カーナッキが謎の機械を使って、夢を現実に具現化を試みる
- 結果、サーイティが顕現するがあっけなく退治される

サーイティの演出はすごく絶望的で、狭い実験室の床に穴が開いて登場するとことかかっこよかったです。
シナリオ導入例
1:狩猟事故調査型
- 山間部で発生した連続する狩猟事故の調査依頼
- 経験豊富なハンターが原因不明の「獲物に襲われる」事故で重傷
- 現場に残された異常に大きな蹄の跡と奇怪な臭い
- 古いイノシシ牧場跡地の開発で発見された地下祭壇
- 豚の骨で作られた奇怪な装飾品と石製の彫刻群
- 発掘作業員が夜間に「巨大な豚の影」を目撃し始める

豚の邪神は唯一無二です。原作だと幽霊として描かれているので、壁抜けとかそういう演出は似合う気がします。
演出のヒント
1:巨大豚の威圧感演出
- サイズの実感:「トラックほどの巨体」「牙が人の腕ほどの太さ」
- 鳴き声の恐怖:通常の豚の鳴き声を重低音で表現
- 地響き効果:歩くたびに「地面が震動し、近くのグラスの水が波打つ」
2:古い信仰の痕跡演出
- 骨の装飾品:イノシシの頭蓋骨に人間の歯が埋め込まれている
- 儀式の痕跡:祭壇周辺に「焼けた骨片と黒ずんだ血痕」が点在
- 共同体の結束:村人全員が「同じタイミングで豚の鳴き真似をする」不気味な一体感



豚を信仰するのは他の邪神と違って、知ってる動物だからこその不気味さがあると思います。
イラスト・ファンアート・素材紹介


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他の神話生物・魔導書との関連
【相関】
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オールド・ワン 下級の一員という説あり |
【関連魔導書】
- 『スグサンド写本』(召喚・退散の呪文を収録)
- 『サーマーの儀式書』
- 『失われた時代の土地と精霊』(ジェフリー・スワン、1863年)
登場作品
- 「異次元の豚」