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【完全版】イゴーロナク│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】イゴーロナク│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

Y'golonac

グレート・オールド・ワン

危険度: ★★★★★★★☆☆☆

本報告は、「頭なき者」「邪悪なる誘惑者」として知られるイゴーロナクについての調査記録である。

形態的特徴として、地球での顕現時には頭部を持たない人型の姿を取り、手のひらに口を持つぶよぶよした体躯を持つ。しかし、この人間的な姿は人類との接触のための器に過ぎず、その真の姿は人知を超えた何かであるとされる。他の場所での顕現時には異なる姿を取り、例えばユゴスではミ=ゴを模した姿になるなど、環境に応じて形を変える能力を持つ。

現在、イングランドのセヴァン谷にあるブリチェスターの地下、地下生物のトンネル網につながる壁に囲まれた部屋に封じ込められているとされる。旧き束縛によって自由を制限されており、一時的な解放手段として宿主の肉体への憑依を用いる。ただし、異界の神的存在を収容する重圧により、宿主の肉体は腐敗し崩壊する運命にある。

特筆すべき能力として、その名前を正しく発音することで容易に招来可能であるが、同時に極めて危険な行為とされる。招来者は、イゴーロナクを主として受け入れるか、滅ぼされて捕食されるかの選択を迫られる。

人類への影響として、倫理観の低下と放埓な行動を誘発・助長する。特に、既に堕落した行為に関心を持つ者や社会の底辺に追いやられた者を標的とし、さらなる堕落へと導く。その影響を受けた者は、人間性を喪失し、卑劣な行為の深みへと陥っていく。

崇拝組織として「喰らう手の息子たち」と呼ばれるカルトが知られているが、世界中でわずか100人程度の小規模な組織である。イゴーロナクの信者は通常、単独で邪悪な行為を行うことを好む傾向がある。また、『グラーキの黙示録』の特定のページを読んだ者にのみ接触可能とされ、これが影響力の範囲を制限している一因とされる。

グラーキとの関係性が示唆されており、『グラーキの黙示録』の大部分がイゴーロナクの崇拝と醜悪な儀式に関する記述で占められている点や、地理的な近接性から、両者の間に何らかの深い繋がりがあると推測されている。

【住処】

  • ブリチェスターの地下(セヴァン谷)の壁に囲まれた部屋

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
12562512570
POWHPMPDB
1157523+2D6
ビルド移動正気度喪失(本来の姿)
3101D6/4D20
正気度喪失(人間の捕食場面)正気度喪失(人間の擬態時)
1/2D101/1D10+1

行動

  • 攻撃回数:2回(近接)/1回(粉砕する)
  • 近接戦闘:100%/2D6
  • 噛みつく:80%/1D4+5 …対象に嚙みついた場合、ダメージと別にPOW・INTをそれぞれ5ポイント失う。この傷跡が癒えることはない。
  • 粉砕する:60%/2D6+6 …両手で対象の頭を粉砕する。
  • 回避:40%

装甲

  • なし。
  • HPが0になれば爆発し、内臓が噴出する。その後5D100年後に復活する。

魔術

  • POW:140
  • MP:28
  • 呪文:「疫病の到来」・「吐き気の魔法陣」・「記憶を曇らせる」・「ネズミ怪物との接触」・「光を消す」・「被害をそらす」・「支配」・「ヨグ=ソトースの抱擁」・「恐怖の注入」・「精神的従属」・「夢を送る」・「胆汁の噴出」・その他キーパーの任意。

能力

  • 憑依:イゴーロナクに影響されたものは、身体を乗っ取られ、その体はイゴーロナクと同じように首無しの巨体になる。
  • 招来:呪文ではなく名前を呼ぶだけで招来されることがある。
  • イゴーロナクの接触:イゴーロナクに関する知識を身につけた者は、その精神が蝕まれ、犯罪衝動に駆られる。

恩恵

  • 神の手:恩恵を受けたものは掌に口ができ、その口はイゴーロナクの言葉として声を発することがある。
  • 膨張:イゴーロナクを崇拝した者は、その体格が少しずつ大きくなっていく。

原作「コールド・プリント」では

  • 人知れず穴場の古書店の店員を捕食してその姿に変身し、店に潜伏していた
  • 珍しい書籍を求めて来店した主人公に対し、店員に成りすましたイゴーロナクが執拗にグラーキの黙示録を勧めた
  • 主人公があまりのしつこさにグラーキの黙示録を燃やしたところ、正体を現したイゴーロナクによって捕食されてしまう
筆者:たいき

イゴーロナクのなりすましに気づいても逃げられるわけではないというのが、邪神らしい絶望感がありました。

シナリオ導入例

1:古書店連続失踪型

  • 街の古書店で店主や常連客が次々と行方不明になる事件
  • 新しい店員が現れるが、以前の店主を知る人は「雰囲気が違う」と違和感
  • 店では特定の本(グラーキの黙示録)を異様に推してくる
  • 調査を進めると、失踪者は皆その本に興味を示していたことが判明

2:ネット書店配送型

  • オンライン古書店から注文していない本(グラーキの黙示録)が届く
  • 配送業者は「確かに注文を受けている」と主張し、記録も残っている
  • 実は配送センターの職員がイゴーロナクに乗っ取られている
  • 本を受け取った人々が次々と異常な行動を取り始める
筆者:たいき

他の邪神と大きく違うのは、その招来の簡単さです。
読むだけで顕現しちゃうので顕現は前提にして、どうやって退散させるか、どうやって諦めてもらうか、解決方法が悩みどころです。

演出のヒント

1:成りすましの不気味さ演出

  • 微細な違和感:知人のはずなのに何かが違う感覚
  • 知識の偏り:以前は興味なかった分野に異常に詳しい
  • 推薦の執拗さ:特定の本を勧める際の異常な熱意
  • 記憶の曖昧さ:過去の出来事を覚えていない、または間違えている

2:本による招来の手軽さ演出

  • 偶然の装い:「たまたま見つけた」「運良く手に入った」という自然さ
  • 入手の容易さ:特別な儀式や準備が不要な危険性
  • 知識欲の悪用:学術的好奇心や収集欲を利用した誘導
  • 段階的関与:最初は軽い興味から始まり、徐々に深みにはまる

3:崇拝者探しの積極性演出

  • 営業的態度:まるで商品を売るような熱心さ
  • ターゲット選別:知識欲旺盛な人物を狙い撃ちする計算高さ
  • 継続的接触:一度では諦めず、機会を見つけて再アプローチ
  • 環境の支配:書店や図書館など、本に関わる場所の掌握

4:正体発覚時の恐怖演出

  • 豹変:穏やかだった「人物」が突然凶暴化
  • 物理的変化:人間の皮を脱ぎ捨てるような変身描写
  • 捕食の瞬間:「食べる」行為の生々しさと恐怖
  • 逃げ場のなさ:密室となった書店や図書館での絶望感
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

首がないという不気味さと、口から涎が落ちている演出から、真の感情を予想できてしまう
手の口だけでなく、手の構造がまさしく狩人であり、付属のアイテムもクオリティが高い

他の神話生物・魔導書との関連

【相関】

グラーキ
協力関係の可能性
ニャルラトテップ
比較対象

【関連魔導書】

  • 『グラーキの黙示録』

登場作品

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