【概要】
本資料はあの世からの漁夫と呼ばれる存在についての調査報告である。
外見的特徴として、時々シャンタク鳥や先史時代の翼竜類と混同されることがあるが、これは全く独立した種であると考えられている。
現在、グロス=ゴルカ(グレート・オールド・ワンの一員)に仕える存在として広く認識されている。星々の間やそのかなたの空間から呼び寄せられるとされ、時に神の代理として行動し、人間の生け贄を受け入れ、その主神の意志を推し量る役割を担っている。この特性から、グロス=ゴルカのカルティストたちは彼らを神の意志の顕現と見なしている。
特筆すべきは、彼らの起源と影響力である。彼らがグロス=ゴールカによって創造されたのか、あるいは何らかの形で招集されたのかは明確でないが、長い時間をかけた進化の過程でグレート・オールド・ワンによる調整や影響を受けていることは確かとされる。漁夫の似姿を見たり扱ったりした人間は、グロス=ゴールカの似姿を見た時と同様の恐ろしい悪夢を経験し、正気度の喪失をもたらすという特異な影響力を持つ。
また、探検家スロウェンワイトによれば、彼らはジンバブエの遺跡を造った宇宙からの生物であり、かつて恒星間の大帝国を持っていたとされる。ジンバブエの都市はその単なる前哨地に過ぎないという見解もある。
彼らの帰属に関しては諸説あり、ツァトゥグァとクトゥルフに仕えているという説も存在する。シャンタク鳥であるという見解もあるが、シャンタク鳥は通常無知性でドリームランドにのみ棲むとされており、区別されるべき存在である。いずれにせよ、現地の人々はこれらの存在に関連する場所を危険視し、可能な限り避けようとしている。