- 「未知なるカダスを夢に求めて」
- 「闇をさまようもの」
- 「魔女の家の夢」
- 「アザトースの灰色の儀式」
- 「ネクロノミコン アルハザードの放浪」
- 『アザトースその他の恐怖』
- 『アザトースの書』
- 『賢者の石』(C.ウィルソン)
- 「ハイドラ」(カットナー)
- 「妖虫」(キャンベル)
- 「暗黒星の陥穽」(キャンベル)
- 「The Nameless Tower」(グラスビー)
- 「Mandelbrot Moldrot」(グレッシュ)
- “Spawn of Azathoth”(ハーバー)
- 『アーカム計画』(ブロック)
- 「The Last Night of Earth」(マイヤース)
- 「アザトート」(ラヴクラフト)
- 『地を穿つ魔』(ラムレイ)
- 『Elysia』(ラムレイ)
- “Professor Peabody’s Last Lecture”(レアード)
【住処】
- 宇宙の中心(究極の混沌の中心)
- 多彩な色の幕で隔てられた宮廷
- 通常の時空を超えた次元
- シャッガイの昆虫の神殿(召喚の入り口)
本報告は、「原始の混沌」「万物の王である盲目にして痴愚の神」として知られるアザトースについての調査記録である。
形態的特徴として、通常は無形の混沌の塊であり、星よりも大きいとされる不定形の体を持つ。ただし召喚時には異なる姿を取ることもある。人間の目や精神では、その完全な姿を認識できず、直視すれば目も脳も溶解するとされる。
この存在は宇宙の始まりから存在し、万物の中心部、通常の時空を超えた場所に棲む(一説では宇宙の中心、または地球の地下の洞窟とも)。多彩な色をした幕が、空間と時間の法則が崩壊したアザトースの宮廷と宇宙を隔てている。
特筆すべき特徴として、アザトースは常に下級の神々による音楽に取り囲まれている。フルートの単調で耳障りな音と悪しき太鼓の音に合わせて、その巨大な体を絶え間なく踊らせ、周囲では異形の神々が無心に踊り続ける。この音楽は、アザトースを眠らせ続けるために不可欠とされ、もし目覚めれば宇宙は終焉を迎えると予言されている。ただし、短時間の覚醒と再び深いまどろみに落ちる瞬間があり、その際には宇宙のどこかで途方もない災厄が起こるとされる。
眠りの中でもアザトースの夢見る心は活動を続け、宇宙に影響を及ぼし続けている。その精神的なメッセージや力は奇妙な波動となって時空の外域まで届き、惑星やその住人に影響を与える。この影響は、複数の都市を破壊するような大規模なものから、個人に触れる程度の小規模なものまで様々である。
伝承によれば、アザトースの主要な意志(あるいは衝動)はニャルラトテップによって方向付けられ、動かされているとされる。ニャルラトテップは摂政として働き、アザトースの意志を解釈して具現化する。一説では、ニャルラトテップはアザトースの潜在意識が命を持って顕現した存在に過ぎないとも言われる。
アザトースとの接触は極めて危険とされ、その存在のごく一部でも地球上に招来されれば、複数の都市を壊滅させる大惨事が起こるとされる。アザトースは呪文やシャッガイからの昆虫の神殿にある特別な入り口を通してのみ召喚可能とされる。『妖蛆の秘密』には、その招来に大量の核分裂物質が必要との記述がある。
アザトースの起源や本質については諸説存在する。ビッグバンとの同一視説、ギリシャとノルウェーの創世神話との関連説、放射能の擬人化説、グノーシス主義のアカモートやエジプトの太陽円盤アテンとの類似説などが提唱されている。また、星間大戦で知性と体を失ったとする説や、さらに恐ろしい何かの手先であるとする説も存在する。
崇拝は比較的稀少で、地球での唯一のカルトはグノフケー族のものとされる。現代では隔離された狂人たちや、シャンの民の間に信者が存在し、特にシャンの神殿には化身ザーダ=ホーグラの像が安置されている。アザトースの名前を唱えることは異世界の存在に強力な力を与え、その秘密の名前はさらなる力を持つとされるが、『ネクロノミコン』にすら記されていない。
【関連魔導書】
- 『アザトースその他の恐怖』
- 『アザトースの書』
- 『ネクロノミコン』
- 『妖蛆の秘密』
- 『ミサ・ジ・レクイエム・ペルシュジャイ』
【相関】
- ニャルラトテップ(使者、摂政、または潜在意識の顕現)
- 下級の神々(音楽による鎮静者)
- 異形の神々(周囲で踊る存在)
- グノフケー族(地球における唯一のカルト)
- シャン(現代の崇拝者、化身ザーダ=ホーグラを祀る)
- ウボ=サスラ(関連が示唆される)
- シュブ=ニグラス(関連が示唆される)
- クラネス(関連が示唆される)
- トゥールスチャ(関連が示唆される)
- 無名の霧(関連が示唆される)
【能力】
- 楽団…外なる神の従者を引き連れている
- 無情…任意のタイミングで、任意の場所に触手を出すことができ、その触手が触れた対象を崩壊させる
- 荒廃…アザトースの本体が現れた場所は、そこを中心に周囲が灰になる
【恩恵】
- 破滅の接触…目もしくは手がアザトースの通り道になる
- テレポート…1.6km以内の場所なら瞬間移動ができる、その際に移動した場所には焼けた跡が残る