- 「無人の家で発見された手記」(ブロック)
- 「Mr. Skin」(ミラン)
- 「ネクロノミコン アルハザードの放浪」
- 「クトゥルフ神話TRPG」
【住処】
- シュブ=ニグラスのカルトが集まる森林、バビロンの廃墟、海域(水生型)
- ゴーツウッド
本報告は、「古き山羊の落し子」「シュブ=ニグラスの使者」として知られる黒い仔山羊についての調査記録である。
形態的特徴として、一般的には高さ3〜6mの大木に似た姿を持ち、巨大な黒い体、頭部から生える太い触手、ひづめのある足、そして脇からよだれをたらす口を有する。強烈な悪臭を放ち、移動時には湿った引き裂くような音を発する。注目すべきは、その形態が地域によって異なることで、イギリスでは巨大なオークの木、アフリカではバオバブやクワイバーの木に似た姿を取る。さらに、ダーク・サルガッソーと呼ばれる水生型の個体も存在するとされる。
この存在は「千匹の仔をはらみし森の黒山羊」という称号を持つシュブ=ニグラスとの関連で語られることが多い。単なる仔としての解釈は誤りとされ、むしろ人類が知る最も一般的な形態の一つに過ぎないとされる。シュブ=ニグラスはこの存在を大量に産み出し、ほとんどの場合、黒い仔山羊を従者として伴って出現する。
存在の本質として、各個体が古き山羊(おそらくシュブ=ニグラス)の意識の一部を持つとされる。黒き母の代理として使者や先触れの役割を果たし、生け贄やカルトの献身を受け入れる。主にシュブ=ニグラスへの崇拝が行われている地域や、「彼女」にとって神聖な地域で目撃される傾向がある。
行動パターンとして、非常に知的で有能な狩人である。通常は単独で行動するが、状況に応じて母の意思を実行するために集団を形成することもある。
『エイボンの書』には、この存在の召喚方法が記されている。月のない夜に森の奥で石の祭壇の上に血の生け贄を捧げることで、供物を受け入れるために出現するとされる。
特筆すべき異形として、バビロンの廃墟には有翼七頭の黒い獣が君臨するとされ、その七つの頭部には捕食した人間たちの顔が交互に現れ、時に往古の知識を授けるという。
【関連魔導書】
- 『エイボンの書』
【相関】
- シュブ=ニグラス(母体、主人)
【能力】
- ダーク・サルガッソー…通常大樹のような姿をしているが、大洋にいるときは、海藻のような形態になる。