膿の母

膿の母

Mother of Pus

外なる神
登場作品
概要
関連/他
  • 『古き森の物語』(ビショップ)

【住処】

  • よどんだ淵の底(推定:マサチューセッツ州周辺)

本報告は、「涙もたらすもの」「よどんだ淵の者」として知られる膿の母についての調査記録である。

形態的特徴として、この下級の外なる神は粘着物、触手、目、口から構成されている。その起源については複数の説が存在し、人間とシュブ=ニグラスの化身との間で行われた儀式から生まれたとする説と、千匹の仔を孕みし森の黒山羊の異常な副産物、あるいは黒い仔山羊の突然変異体であるとする説が並立している。

この存在に関する最も重要な記録の一つは、ディリア・ビショップによる『古き森の物語』(アーカム、1876年)に収められている。ビショップはこの存在を「涙もたらすもの」と呼び、よどんだ淵の底に棲み、「母の叫びが呼ぶその日」を待っているとしている。具体的な所在地は明記されていないが、ビショップが「ミスカトニックの荒野」に滞在した経験に言及していることから、マサチューセッツ州周辺に存在する可能性が指摘されている。

現在の状態として、眠りあるいは停止状態にあると考えられている。自身が横たわる水中やその周囲の生命体との交流は可能だが、水から出ることはできないとされる。ただし、これは推測の域を出ず、シュブ=ニグラスに関連する特定の魔術やアイテムによって活動を開始させることができる可能性や、十分な原料を摂取することで成体へと成長する可能性も指摘されている。

特筆すべき能力として、人間に対して精神を介した何らかの命令を下す力を持つと考えられている。ビショップの記述によれば、この存在に「触れられた者」の手によって、新たな水の多い棲みかへと密かに移動させられたとされる。

【相関】

  • シュブ=ニグラス(母)

【能力】

  • 悪夢…半径32km以内のものに現実的な悪夢を見せる。
  • 常軌を逸した膨らみ…膿の母が触れた部分が膨らみ始め、10ヶ月後にはそこから謎の有機物が生まれる。
  • 液を滴らせる呪い…膿の母に近づき影響されたものは、全身に腫れ物ができる。

【恩恵】

  • 未熟であるために恩恵を与えるほどの能力がない。

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