深きもの

深きもの

Deep Ones

奉仕種族
登場作品
概要
関連/他
  • 「インスマスを覆う影」(ラヴクラフト)
  • 「ルルイエの印」(ラヴクラフト)
  • 「生きながらえたもの」(ラヴクラフト&ダーレス)
  • 「閉ざされた部屋」(ラヴクラフト&ダーレス)
  • 『地を穿つ魔』(ラムレイ)
  • 「The Return of the Deep Ones」
  • その他多数

【住処】

  • インスマス
  • 世界中の海底都市(イハンスレイ、アフ=ヨーラ、グル=ホー、イハ=ゴム=ロアなど)

本報告は、「海の種族」「不死なる水棲者」として知られる深きものについての調査記録である。

形態的特徴として、この種族は類人猿に似た体格を持つ水陸両生の存在である。頭部は魚に似ており、ふくれあがった大きな眼と蛙のような大口を持つ。首の両側には鰓があり、長い四肢の先端には水かきが発達している。体色は灰色がかった緑で、腹部は白く、盛り上がった背中には鱗を持つ。陸上ではぴょんぴょん跳びはねるような特徴的な歩行をする。個体は成長と共に大きくなり続け、種族の指導者である父なるダゴンと母なるハイドラは最古かつ最大の個体である可能性が指摘されている。飢餓状態では体が著しく縮小することがあるが、死には至らない。

意思疎通には生来のテレパシー能力を用い、また雑音のような鳴き声で人間の手先と会話することも可能である。社会性が高く、世界中の海底に真珠層で飾られた石造都市を建設している。主な都市として、マサチューセッツ沖のイハンスレイ、コーンウォール近くのアフ=ヨーラ(イル=ヨーラ)、北海のグル=ホー(クトッホ)、南極大陸沖のイハ=ゴム=ロアなどが知られている。各都市での活動は効率的に調整され、個々の成員は共同体のために疑問なく任務を遂行する。

信仰体系として、主にクトゥルフと、父なるダゴン、母なるハイドラに仕えている。一部の個体はバイアティスなどの他のグレート・オールド・ワンも崇拝するが、クトゥルフの崇拝が最も優勢である。

人類との関係において特筆すべきは、孤立した沿岸集落との接触パターンである。深きものは黄金の財宝と豊漁を約束する見返りとして、人間との契約関係を結ぶ。この関係は「ダゴン秘密教団」などの崇拝組織の形成へと発展し、最終的には人間と深きものの交配を含む儀式へと至る。この交配から生まれた子は一見して人間の外見を持つが(「インスマス面」と呼ばれる特徴を除いて)、年月の経過と共に深きものへと変貌し、最終的に海中の同族の元へ帰還する。この変化の進行速度と影響は個体差が大きく、母胎内で既に変化が始まる例から、完全な変貌に至らない例まで様々である。

不死性を持つこの種族は、暴力的な手段以外では死することがなく、その長寿により優れた科学者や神官となる者も多い。また、世界中に人間(交雑種を含む)の支援者ネットワークを持ち、彼らを通じて自身の存在の隠蔽、新たな信者の獲得、交雑種の保護などを行っている。

【関連魔導書】

  • 『深海祭祀書』
  • 『淵みに棲む者』
  • 『妖蛆の秘密』

【相関】

  • クトゥルフ(主たる崇拝対象)
  • ダゴン(指導者、父なる存在)
  • ハイドラ(指導者、母なる存在)
  • バイアティス(一部で崇拝)
  • 人類(交配、崇拝者)

【能力】

  • 水中での呼吸…水中でも陸上でも呼吸ができる。

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