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【完全版】宇宙からの色│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】宇宙からの色│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

The Colour Out of Space

独立種族

危険度: ★★★☆☆☆☆☆☆☆

本報告は、「未知のスペクトルを持つもの」「生命を喰らう色彩」として知られる宇宙からの色についての調査記録である。

形態的特徴として、この存在は地球上で知られる色彩の範疇を超えた未知のスペクトルを持つとされる。生涯を通じて複数の形態を取り、成熟個体は幼胚の入った直径約3インチ(約7.6cm)の球体を産む。この球体が発芽すると外殻が溶解し、ゼリー状の幼生が出現する。地球での滞在中に、より物質的な形態を取るようになる可能性も指摘されている。

この存在は自然法則の異なる宇宙または異次元から飛来するとされる。繁殖サイクルとして、成熟個体が産んだ幼胚は宇宙に放出され、栄養の豊富な環境(肥沃な土壌または浅水)を求めて移動する。

生態的特徴として、幼生は周辺の生態系に著しい影響を及ぼす影響を受けた地域では、植物が異常に大型化するものの不健全な成長を示し、果実は肥大化するが有毒で強い苦味を持つようになる。また、昆虫や動物には奇形が現れ、夜間には植物が地球のものではない色彩で輝き、強風にさらされたかのようにねじれて揺れ動く現象が観察される。さらに、影響を受けた土地に住む人間の体にも異常な発光現象が現れることが報告されている。

1-2ヶ月で若体に成長すると、棲みかから出て周辺約2ヘクタールの範囲から文字通りの生命力を吸収し始める。人間の場合、皮膚の老化、灰色化、ひび割れ、顔の萎縮、異常な肉腫の形成などの症状が現れる。一度吸収が始まると、動植物を問わず死に至る。十分なエネルギーを吸収した個体は地球を離れ、宇宙空間で成体となる。影響を受けた地域は完全に荒廃し、以後の植物の生育は不可能となる。

地球における確認事例として、1882年にマサチューセッツ州クラークズ・コーナーズ付近での出現が記録されている。現在、この地域は新設されたアーカム貯水池の底に沈んでいる。

【住処】

  • 宇宙空間
  • 地球上の一時的な生育地(クラークズ・コーナーズなど)

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
1D6*5不明POWと同じ(2D6+12)*5
POWINTHPMP
2D6*54D6*5不明10
ビルド移動正気度喪失(遭遇した時)正気度喪失(犠牲者を見た時)
0流れるような動き12/飛行200/1D41/1D8

行動

  • 攻撃回数:1回(特殊)
  • 近接戦闘:40%/1D6
  • 能力値吸収:対象はPOWの対抗ロールを行い、負けるとSTR、CON、POW、DEX、APPからそれぞれ1D10ポイントずつ能力値を奪う。また、HPは1D6失う。吸収したPOW分、宇宙からの色のPOWを増加する。
  • 精神攻撃:宇宙からの色の付近にいる生き物の精神力を、弱めることができる。近くに住んでいる場合、毎日INTの対抗ロールを行い、失敗するとMPとSANを1D6ずつ失う。また、影響を受けたものは、その家から離れることができなくなる。地域から離れるには、POWでクリティカル成功する必要がある。
  • 回避:47%

装甲

  • なし。
  • 普通の武器はダメージを与えない。
  • 強い磁場を使用した場合、宇宙からの色を閉じ込めることができる。

魔術

  • 呪文:なし。

技能

  • なし。

能力

  • 検出:ガイガーカウンターを使えば、その放射線の値で宇宙からの色の存在に気づける。
  • 光を避ける:光に弱く、通常は暗い場所に身を潜めている。
  • 分解:宇宙からの色が持つエネルギーで物質を分解できる。
  • 固体化:体の一部を固体化して物体を動かせるようになる。

原作「宇宙からの色」では

  • 1882年6月、ネイハム・ガードナーの家の井戸近くに隕石が落下する
  • ミスカトニック大学の教授たちが隕石を調査し、不可思議な性質を発見する
  • 隕石本体が雷雨で6回稲妻を引き寄せた後消滅
  • その年の夏、作物の生育は良いが不快な味で食べられない
  • 異常な跳躍力を見せる兎や奇形のマーモットが現れる
  • 植物が隕石のスペクトルに似た異常な色を見せて輝き、木々の枝が勝手に動く
  • 昆虫が巨大化し異常な動きを示す
  • 妻ナビーが発狂し、屋根裏部屋に閉じ込められる
  • 草花が灰色になって枯れ、井戸の水がひどい味に変化する
  • 次男タデウスが発狂し、屋根裏部屋に閉じ込められる
  • タデウスが死亡、三男マーウィンと長男ジナスが行方不明
  • 隣人アミ・ピアースがナビーの死体を発見
  • ネイハムが死の寸前、井戸の中の光る何かについて語る
  • 警察が呼ばれ、マーウィンとジナスが井戸の底で白骨化して発見
  • 井戸から光が迸り、白鳥座のデネヴ方向へ消える
筆者:たいき

家の庭に隕石が落ちただけなのに、それからガードナー家は残酷な不幸な目に遭います。
ただただ救われない物語は、クトゥルフ神話の真髄のような気がします、

シナリオ導入例

1:隕石落下調査型

  • 農村に小さな隕石が落下し、地質学者として探索者が調査に派遣される
  • 落下地周辺の作物が異常に巨大化するが、味が著しく悪化し家畜が食べたがらない
  • 夜間に農場を訪れると、植物が地球にない色彩で発光し不気味に揺れ動く現象を目撃する
  • 農家の家族が原因不明の皮膚異常と体調不良を訴え始める

2:生態系汚染拡大型

  • 環境保護団体が大規模な生態系の異常を調査し始める
  • 影響地域では昆虫の奇形化、鳥類の大量死、植物の異常発光が同時発生
  • 地域の井戸水や土壌から未知の放射能に似た、異常なエネルギー反応を検出する
  • 調査チームのメンバーが、次々と原因不明の急速老化症状を示し始める
筆者:たいき

宇宙からの色の正体は放射線ですっ。
割と専門的な知識を求められるかもしれないけど、現代風刺のシナリオとしては評価されるかもしれません。

演出のヒント

1:夜間発光現象の演出

  • 暗闇に浮かび上がる植物の超自然的な輝き
  • 風もないのに激しく揺れ動く
  • 夜の農場が異世界に変貌する

2:生命力吸収の衰弱演出

  • 若々しかった人物が、日に日に老け込んでいく
  • 皮膚の灰色化と亀裂による視覚的描写
  • 筋肉や骨の醜悪な変形と痛み

3:科学的調査の限界演出

  • 既存の機器では検出・分析できない現象への無力感
  • 研究者自身が調査対象により汚染される職業的危険性
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

姿を見せずにあえて井戸の不審を見せることで、この存在の姿を無限に想像させられる
人間の知らないスペクトルなら、どの可能性もある、これだけ複雑な色でもおかしくない

他の神話生物・魔導書との関連

相関はなく単体の存在。

登場作品

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