
【完全版】夜鬼│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※
Night-gaunts
目次
基本設定・概要
危険度: ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
本報告は、「顔なき翼持つもの」「夢の世界の略奪者」として知られる夜鬼についての調査記録である。
形態的特徴として、この存在は人間に似た体躯を持つが、クジラのような皮膚を持ち、コウモリに似た翼と、ねじれた角を有する。特徴的なのは顔のない黒い身体で、とげのある尾を持つ。適切な感覚器官なしでどのように環境を認識しているかは不明である。武装として時にトライデントを携帯するが、それ以外の道具や武器は持たないとされる。
この存在はドリームランドと覚醒の世界の両方に出現する。ドリームランドではングラネク山に集団で棲息し、群れを形成する傾向があるが、覚醒の世界では単独か小集団での活動が一般的である。主に荒涼とした、人類から遠く離れた場所に出現する。
行動パターンとして、領域に侵入した旅行者を奇襲し、空中に持ち上げる習性を持つ。犠牲者が抵抗した場合、とげのある尾でくすぐり、さらなる抵抗を続ける者は高所から落下させる。抵抗しない者は奇妙で危険な場所(ドリームランドではナスの谷が多い)に連れて行かれ、放置される。
知性に関して、限定的ながらも複雑な作業の理解と遂行が可能で、人間の言語や食屍鬼の早口など、様々な言語を理解する能力を有する。
人間との特異な関係性も報告されており、夢を通じて飛来し、気に入った夢見人の前に覚醒世界で顕現することがある。この関係は一生を通じて継続することもあり、伝説では、死の間際に夜鬼が現れ、物質界を超えた夢の世界へ導くとされる。ただし、この種の関係が常に良い結果をもたらすとは限らず、連れ去られた人間が遠方に捨てられたり、突然死を迎えたりする例も報告されている。
また、魔術師に召喚されスパイや窃盗の任務に従事することもあるが、その忠誠は不確かで、実際には別の主人に仕えている可能性が指摘されている。召喚には夜間に旧き印を描いた石が必要とされるが、詳細な手順は現在まで解明されていない。
【住処】
- ドリームランド(ングラネク山)、荒涼とした人里離れた場所
ゲーム上ステータス・能力・恩恵等
ステータス(7版)
STR | CON | SIZ | DEX |
(2D6+3)*5 | (2D6+3)*5 | 4D6*5 | (2D6+6)*5 |
POW | INT | HP | MP |
(2D6+6)*5 | 1D6*5 | 12 | 10 |
DB | ビルド | 移動 | 正気度喪失 |
+0 | 0 | 6/飛行12 | 0/1D6 |
行動
- 攻撃回数:1回
- 近接戦闘:45%/1D4+DB
- 捕まえる:1人か2人の対象をつかんで、空まで飛びあがる。その後手を放し、高所から落として3m毎に1D6のダメージを与える。
- くすぐり:ダメージを与えないよう優しくくすぐり、1D6+1ラウンドの間ペナルティダイスを与える。
- 回避:35%
装甲
- 2ポイント。
魔術
- 呪文:なし。
技能
- 隠密:90%
能力
- なし。
シナリオ導入例・演出のヒント
原作「未知なるカダスを夢に求めて」では
- ランドルフ・カーターを音もなく誘拐する
- 狂暴な神話生物がいるとこにつれて行き、直接的ではなく間接的な殺害をしようとした
- 食屍鬼と同盟関係なため、和解しカーターの協力をしてくれるようになる
- ムーン・ビーストとの戦争に参戦してくれ、ムーン・ビーストを圧倒する

顔もなければ音も立てません。その思考が読めないけど、絶対悪いやつじゃないという謎の信頼があります。
シナリオ導入例
1:ドリームランド誘拐型
- 都市部で連続する「失踪事件」が発生し、目撃者が黒い翼の生物を証言する
- 失踪者は全て夢見がちな芸術家や作家で、失踪前に「黒い天使の夢」を見ていた
- 数日後、失踪者が遥か遠方の荒野で記憶を失った状態で発見される
- 生存者の証言から「顔のない翼持つ存在」に連れ去られた体験が明らかになる
2:死の迎え干渉型
- 病院で終末期患者が「黒い天使が迎えに来る」と語り始め、看護師が奇怪な影を目撃する
- 患者の一部が予想より早く死去したり、一部は突然回復して退院したりする
- 夜鬼が患者を夢の世界に導こうとしていた
- 夜鬼と患者の間に夢で出会った絆があり、夜鬼は患者をドリームランドの住人にして延命をしようとしていた

個人的に夜鬼は悪いやつと思ってません。
ただのいたずら好きのやんちゃな犬くらいの感覚なので、必ずしも敵として登場させなくてもいいかもっ。
演出のヒント
1:顔なし認識の不気味演出
- 顔のない黒い頭部が探索者を「見つめる」
- どこを向いているのかわからない
- 表情が読めないため意図や感情が全く予測できない
2:多言語理解の知性演出
- 人間語から食屍鬼語まで理解する予想外の知的能力
- 会話は可能だが価値観が根本的に異なる
- 限定的ながら複雑な指示を理解する
- 言語能力があるが感情表現が読めない
3:夢と現実の混合演出
- 夢で会った存在が現実に現れる
- 夢の世界の論理が現実に侵食してくる



やはり一番困るのは夜鬼のロールプレイでしょうっ。
KPは喋ることもできない夜鬼と探索者のコミュニケーションをどう描写するのか。
探索者の行動はあらかじめ想定して、これを聞かれたら、こういう行動をさせるみたいな台本は用意していた方が良さそうですっ。
イラスト・ファンアート・素材紹介


- イラスト:Eclectixx様「Nightgaunt by Eclectixx on DeviantArt」


- 素材:インスマス計劃様「クトゥルフ神話生物素材集 リメイク!! SPLL:E108293 – インスマス計劃 – BOOTH」
単品価格:500円
他の神話生物・魔導書との関連
【相関】
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イェグ=ハ 異常個体 |
登場作品
- 「未知なるカダスを夢に求めて」
- 『Dreams and Fancies』
- 「The Winfield Heritance」
- 「The Horror at Oakdeene」
- 『Hero of Dreams』