- 「The Star-Seed」(アンブール)
- 「侵入者」(カットナー)
- 「The Eater of Souls」(カットナー)
- 「Wizards of Hyperborea」(フルツ&バーンズ)
【住処】
- 現在:宇宙空間(物理的な定住地は不明)
- 過去:ネルグ=クンヤンの山頂(ムーでの崇拝地)
本報告は、焔を焚きつけるもの「砂を騒がせるもの」として知られるヴォルヴァドスについての調査記録である。
ヴォルヴァドスは宇宙の真空を歩む存在であり、無数の世界の様々な時代において、その存在が確認されている。別名として「ヤーナクの灰白湾のヴォルヴァドス」または「ベル・ヤーナクのヴォルヴァドス」としても知られ、特にムーの人々からは地球上で最も強力な神として崇拝されていた。
形態的特徴として、この存在は物理的な顕現を好まず、心霊的なテレパシーを通じた交信を選好する。稀に物理的な顕現を行う場合でも、その真の姿の一部しか現さず、または水晶が鳴るような不可思議な声のみを伝えるとされる。
起源については複数の説が存在する。ノーデンスの夢から生まれたとする説、ノーデンスの破片が時と共に独自の形を取ったとする説、さらにはノーデンスの化身であるとする説など、その出自については未だ明確な結論を得ていない。
特筆すべき特徴として、ヴォルヴァドスは「看守」としての性質を持つとされる。旧き神の意思により拘束された存在を監視する役割を担い、他の旧き神と同様に、外なる神とオールド・ワンを抑制することを主な行動指針としているようである。『イオドの書』によれば、ヴォルヴァドスはグレート・オールド・ワンでも旧き神でもなく、状況に応じて立場を変える存在とされる。
人類との関わりにおいて、ヴォルヴァドスは複雑な性質を示す。その名を唱える者への援助を行うことがあり、特にオールド・ワンやその眷属に対抗する者への支援が報告されている。しかし、その行動は時として理不尽で悪意に満ちたものとなり、自身の務めを妨害する者には破壊をもたらすこともある。
現在、ヴォルヴァドスは眠りの状態にあるとする説があり、その場合、名前を呼んでも応答しない可能性が指摘されている。ただし、そうした呼びかけが夢の中で選別され、夢を通じて応答されることもあるという。
特に重要な点として、ヴォルヴァドスからの援助には必ず報酬が要求される。この報酬は必ずしも生け贄の形を取らず、多くの場合、奉仕という形で支払われる。命令された行動や仕事を遂行することが求められ、一説では生命力(POW)を要求されるとの報告もある。
【関連魔導書】
- 『イオドの書』
【相関】
- 血縁:ノーデンス(父または本体説)
- 対立:オールド・ワンおよびその眷属
- 関連:ベル・ヤーナクのシンドラ(公認の崇拝者)
- 監視:拘束された旧き存在たち
【能力】
- 姿を変える…対象の記憶にいる人物など、任意の姿に変わることができる。
- 退去…人間やその他の存在でも、元の場所へ帰るように仕向ける。
- 真実を見る…どんな偽装でも見破ることができる。
【恩恵】
- 宇宙的洞察…クトゥルフ神話に関する知識を与える。
- 一時的な恩恵…正しい判断ができる恩恵者には、アーティファクトや呪文を授ける。