【登場作品】
- 「魔道士エイボン」 (C.A.スミス)
- 「The Family Tree of the Gods」 (C.A.スミス)
- 「黙想せる神」
- 「The Throne of Achamoth」 (ティアニー & R.プライス)
【住処】
- 現在:サイクラノーシュ(土星)
- 過去:ユゴス、ヤークシュ(海王星)、ゾス(シリウスB)
【概要】
本報告は、「土星の金属喰らい」「逆さまの神格」として知られるフジウルクォイグムンズハーについての調査報告である。
形態的特徴として、短い足と異常に長い腕を持ち、眠たげな表情の頭部が球状の体から逆さまに垂れ下がった姿を呈する。奇怪な言語を発するとされ、その姿はツァトゥグァに類似するとの記述が存在する。
その本質について諸説が存在する。一説ではツァトゥグァとギスグスの眷属でありサクサクルースの子孫とされるが、未だ最終形態に至っていない未成熟のオールド・ワンである可能性も指摘されている。
その活動範囲は広く、ユゴスでの一時的滞在の後、ヤークシュ(海王星)に移動し、現在はサイクラノーシュ(土星)に居住するとされる。一部の文献ではゾス(シリウスB)での存在も示唆している。この遊行的な性質は、各惑星の資源を枯渇させた後に次の目標へ移動するという生態を示唆している可能性がある。
現在の主たる活動地点であるサイクラノーシュでは、土星のヒト型先住民から神としての崇拝を受けており、これが同地での長期滞在の要因とされる。カスター・ヴェンコスの『黒魔術による天の召集』には、サイクラノーシュの長老たちによる予言が記されており、この存在が完全に成熟した暁には惑星を喰らい尽くし、献身的な従者とともに「青い惑星」へ移動するとされている。ヴェンコスはこの予言的描写が地球を示唆している可能性を警告している。
ヤークシュでの滞在時には、現地住民による宗教的儀式に悩まされていたとの記録が残されている。現在のところ地球への来訪を示す証拠は確認されていないが、地球の豊富な鉱物資源は潜在的な誘因となりうる。