【登場作品】
- 「陳列室の恐怖」 (カーター)
- 「城の部屋」 (キャンベル)
- 「星から訪れたもの」 (ブロック)
- 「ハイ・ストリートの教会」
- 「Unseen」
- 「The Beard of Byatis」 (R.プライス)
【住処】
- 現在:セヴァン谷近郊バークリイの地下
- 過去:イギリス各地の信仰地
【概要】
本報告は、「バークリイのヒキガエル」「ヘビをひげのごとくはやすバイアティス」として知られる存在についての調査記録である。
形態的特徴として、多色の体表と独眼を持つヒキガエル状の姿を呈し、特徴的な鼻とカニのようなかぎ爪、口の下に触手列を有する。その真の姿を描いた絵画や彫刻に触れることで、バイアティスの精神が目覚め、時に召喚が引き起こされるという。
能力として、獲物に対する催眠術の使用が確認されている。捕食のたびに体躯が増大するという特徴を持つが、これが現在の幽閉状態での行動制限の一因となっている。かつてはセヴァン谷周辺での飛行能力も示唆されているが、現在は旧き封印により抑制されているとみられる。
歴史的な経緯は詳細に記録されている。深きものによってその偶像が地球にもたらされ、これへの信仰を通じてバイアティスは地球を認識し、来訪を果たした。ヴァルーシアのヘビ人間やムーの住民による崇拝を経て、イギリスで最も強大な信仰を集め、豊穣神として崇拝された。その後、ブリタニアでのローマ軍による発見と封印、ノルマン城の建設を経て、18世紀には魔術師サー・ギルバート・モーリイによる支配下に置かれた。モーリイは民を生贄として差し出す代わりに、バイアティスを通じて他のグレート・オールド・ワンとの交信を行ったとされる。
現在の状況について、バークリイ近郊の地下に封印されているとされるが、その正確な場所は偽装により隠蔽されている。長期の断食により体躯は縮小し、地下牢内での移動は可能になっているとみられる。石扉には星の刻印が施され、脱出時の再捕獲のための魔術的措置とされる。
本質については議論が続いており、その比較的限定的な力から、グレート・オールド・ワンではなく、外なる神の落とし子やツァトゥグァの弱化した同類である可能性も指摘されている。