- 「The Scroll of Morloc」(カーター & C.A.スミス)
- 「暗黒の儀式」(ラヴクラフト&ダーレス)
- 「博物館の恐怖」(ヒールド)
【住処】
- 北極圏の氷中(グリーンランドの可能性が高い)
- かつての「血の玉座」(場所不明)
本報告は、北方の氷に封じられたとされる謎の存在、ノフケーについての調査記録である。
この存在の本質については、研究者間で激しい議論が続いている。最も広く知られている説では、ノフケーはノフ=ケー種族全体の総体として生まれた表象的概念であるとされる。また、ちょうどダゴンやハイドラが深きものの巨大化した個体であるように、ノフケーもノフ=ケー種族の中から現れた特異な巨大個体であるとする解釈も存在する。一方で、両者の名称の類似は人間言語の限界による偶然の一致に過ぎず、ノフケーは独立したオールド・ワンであるとする見方も根強い。さらに、クトゥルフやラーン=テゴスの化身であるとする説も存在するが、いずれの説も決定的な証拠を欠いている。
形態的特徴については諸説が混在する。6〜8本の腕脚を持ち、これらを歩行と把持の両用に使用するとされるが、これはノフ=ケー種族との混同による誤認の可能性が指摘されている。また、角を持ち、2〜6本の脚を持つとする記述もある。
歴史的には、「輝く星」の近くの地球に到来し、人類を導いて信仰を集め、「血の玉座」を建てたとされる。その後、「未知の光」によって力を失い、現在は北半球の氷中(アイスランドまたはグリーンランド、後者がより有力)に封印されているとされる。この存在は「冷たい荒野」のみを領域として求め、他との交流を望まなかったという。
また別の歴史的記録として、ヴーアミ族がヴァルーシアのヘビ人間から逃れて王国を建設した際、ノフ=ケーを極地の荒野に追いやったとする説もある。
【関連魔導書】
- 『ノフケーの書』(ナップ著、希少本)
【相関】
同一説:
- ラーン=テゴス(化身説)
- クトゥルフ(化身説)
- ノフ=ケー種族(関連性は不明確)
対立:
- ヴーアミ族(追放者)
※編纂者注:魔道書の記述に大きな不一致が見られ、多くの研究者は「不明」に分類している。ナップの著作については、その信頼性を疑問視する声も多い。
【能力】
- 目覚める…眠っているノフ=ケーを起こすには、多くの生け贄と適切な儀式を行わなけばならない。
- 寒気の攻撃…周囲に吹雪を起こす。
- 遠吠え…ノフ=ケーの叫び声は人間を圧倒し、影響を受けたものは一時的に聴覚を失い、その場に釘づけになる。
【恩恵】
- 鼓舞する…ノフ=ケーと同じような速度と筋力が授けられる。
- 内なる保湿力…寒さによる影響を受けなくなる。
- 四肢の追加…追加で手足が生えてくる。