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【完全版】ニャルラトテップ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】ニャルラトテップ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

Nyarlathotep

外なる神

危険度: ★★★★★★★★★☆

本報告は、「這い寄る混沌」「千の姿を持つ者」として知られる、外なる神の使者ニャルラトテップについての調査記録である。

本質的性質として、外なる神やグレート・オールド・ワンの使者、アザトースの代弁者、宇宙の真の神々の心魂として知られる神格の中で唯一明確な「人格」を持ち、その根底には混沌と破壊の性質が存在する。神々の意志が実体化した存在とも言われ、多様な外なる神々の意志を反映した複数の姿を持つ。各化身は独立して活動しながらも、単一の意志によって結びつけられている。主たる「主人たち」には従順でありながら、軽蔑的な態度を示すことも特徴的である。

行動様式として、宇宙に存在する下級種族との交流に化身を利用し、各文化に適応した姿で現れる。人類の集合的無意識から姿を作り出すとされ、そのため地域により異なる形態で認識される。人類に対しては好意的な態度を装い、権力、富、秘密の知識などを提供する代わりに奉仕を要求する。しかし、その目的は常に混沌の促進にあり、世界規模から個人レベルまで様々な破壊をもたらす。

人類への影響として、道徳心の崩壊と究極の利己主義を助長する。その甘美な言葉は最終的に苦いものとなり、関わった者たちは自身の行為が混沌を招いただけであったことを悟る。『ネクロノミコン』の予言によれば、人類を「グレート・オールド・ワンと同じ」存在へと変容させることを目指すとされる。

重要な仮説として、人類の自由意志を利用して旧きものの封印を解く意図が指摘されている。外なる神やグレート・オールド・ワンには直接解放できない束縛を、人類の意志を通じて解くことを目論んでいる可能性がある。

確認されている主要な化身:

  • アトゥ
  • 暗黒の男
  • 暗黒のファラオ
  • 暗黒の魔物
  • 浮き上がる恐怖
  • 疫病をもたらすもの
  • オールド・ワンの使者
  • 影たまり
  • 黄色い仮面のもの
  • 黒い風
  • 骨格の恐怖
  • シュゴーラン
  • 白い男
  • セト
  • ダーク・ワン
  • 小さき這うもの
  • 血塗られた舌の神
  • 角を持つ男
  • テスカトリポカ
  • トート
  • 嘆きもだえるもの
  • 憎しみの像
  • 這い寄る霧
  • 皮膚なきもの
  • 膨らんだ女
  • 緑の男
  • 無貌の神
  • 野獣
  • 闇に棲みつくもの
  • 闇に吠えるもの
  • 闇の魔神
  • 闇をさまようもの
  • ルログ

【住処】

  •  世界の中心にある洞窟(二人の知性なきフルート奏者と共に)
  • 各化身はそれぞれの活動地域に出現

ステータス(7版)

【典型的な怪物の姿】

STRCONSIZDEX
400250450100
POWHPMPDB
50070100+10D6
ビルド移動正気度喪失
11161D10/1D100


【典型的な人間の姿】

STRCONSIZDEX
80958090
POWHPMPDB
不明17不明+1D4
ビルド移動正気度喪失
112不明

行動

【典型的な怪物の姿】

  • 攻撃回数:1D4回・1回(押しつぶし)
  • 近接戦闘:85/5D6
  • 押しつぶし:60%/10D6

【典型的な人間の姿】

  • 攻撃回数:1回
  • 近接戦闘:100%/1D4
  • 回避:60%

装甲

【典型的な怪物の姿】

  • なし。
  • 普通の武器はダメージが最小になる。
  • 毎ラウンドHPが1D6回復する。
  • HPが0になれば崩れ落ち、その後化身の姿に変化する。

【典型的な人間の姿】

  • なし。
  • 普通の武器ではダメージが最小になる。
  • 毎ラウンドHPが2D6回復する。
  • HPが0になればその体がしぼみ宇宙へと逃げていく。

魔術

  • 呪文:キーパーの任意の呪文。

能力

  • 死体を動かす:30m以内の死体を動かすことができる。
  • 死の接触:触れた対象に傷を負わせることができる。
  • 怪物の召喚:従者問わず、様々な神話生物を召喚できる。
  • 憑依:信者の体に憑依することができる。

恩恵

  • 不明。

原作「闇をさまようもの」では

  • 怪奇小説作家ロバート・ブレイクが新たな創作の舞台を求めてプロヴィデンスへ引っ越す
  • 古い街で執筆活動に没頭しようと計画する
  • プロヴィデンスに佇む忘れ去られた古い教会の不気味な魅力に惹きつけられる
  • 街の人々がその教会を避け、近づく者もいない状況にも関わらず好奇心に駆られる
  • 周囲の忠告を聞かず、教会に足を踏み入れる
  • 教会内部で全ての窓が閉ざされ、光を拒絶するような異様な光景を目撃
  • 薄暗い空間に漂う得体の知れない緊張感を感じる
  • 探索を進める中で禁断の書物を発見 不可解な多面体を発見し、その不思議な魅力に心を捉えられる
  • 突如として言い知れぬ恐怖に襲われ、急いでその場を後にする 知ってはならないものを見てしまったことを自覚する
  • ブレイクの行為が引き金となり、町全体を覆う未知なる恐怖が目覚め始める
筆者:たいき

輝くトラペゾヘドロンと「闇をさまようもの」のニャルが登場する作品です。トラペゾヘドロンを見ただけで招来されて、命を狙ってくるとか、ニャルって実は全然慈悲がないんですよね。

シナリオ導入例

1.:権力者操作型

  • 政財界の要人が次々と不可解な政策変更や投資判断を行い始める
  • 彼らには共通して「優秀なアドバイザー」が付いており、その人物の経歴が曖昧
  • アドバイザーの助言により短期的な成功を収めるが、長期的には社会混乱を招く結果
  • 関係者の道徳観が著しく変化し、家族や友人との関係が破綻していく
  • アドバイザーの正体を探る中で、同一人物が歴史上複数回出現している証拠を発見

2:個人的恩恵提供型

  • 探索者の一人に直接接触し、個人的な願いを叶える代わりに「小さな依頼」をする
  • 最初は無害に見える依頼だが、徐々に倫理的に問題のある内容に発展
  • 恩恵を受けた探索者の周囲で不可解な事件や人間関係の破綻が連鎖的に発生
  • 他の探索者たちが仲間の変化に気づき、その背後にある存在を調査し始める
  • 最終的に探索者自身が重要な封印の鍵を握っていることが判明する
筆者:たいき

ニャルは王道中の王道な邪神です!。やたら人間に干渉してくるので、全部ニャルのせいにしとけばいいってくらい、使い勝手がいいです。プロットが既にできてるなら、後からニャルのせいにすれば、もうクトゥルフ神話TRPGになります。

演出のヒント

1:完璧すぎる人格の演出

  • 相手の心を見透かしたような的確すぎる助言や提案
  • どんな状況でも冷静で、決して感情を乱さない不自然な完璧性
  • 文化や専門分野に関する異常に深い知識の披露
  • 相手の弱点や欲望を正確に把握した誘惑的な提案

2:甘美から苦渋への転換

  • 最初は素晴らしい結果をもたらすが、時間と共に予期せぬ副作用が現れる
  • 成功の代償として大切なものを失っていく段階的な描写
  • 最終的に「望み通り」になったが、それが破滅を意味する結末

3:千の顔の一貫性演出

  • 外見は変わっても特定の仕草や話し方の癖が共通している
  • 異なる化身同士の間で情報や記憶が共有されている描写
  • 一つの化身が消失すると別の場所で新たな化身が出現する
  • 複数の化身が同時に活動しながらも単一の意志で統制されている様子
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

ニャルといえば月に吠えるもの。目がないにも関わらず、何を見ているのか、何を考えているのか、察しが付く
千の顔を持つニャルも、従来は名状し難きゲル状だった。そういう解釈ができる容姿となっている

他の神話生物・魔導書との関連

【相関】

アザトース
代弁者として

【関連魔導書】

  • 『ネクロノミコン』
  • 『アザトースの書』
  • 『妖蛆の秘密』
  • その他多数

登場作品

  • 不知火」 (アタナジオ)
  • 暗黒の儀式」 (ラヴクラフト&ダーレス)
  • 地を穿つ魔』 (ラムレイ)
  • 旧神郷エリシア』 (ラムレイ)
  • 幻夢の時計』 (ラムレイ)
  • 妖虫」 (キャンベル)
  • 角笛を持つ影」 (クライン)
  • 「ニャルラトテップの仮面」 (ディティリオ&ウィリス)
  • 闇棲みつくもの」 (ダーレス)
  • 蠢く密林」 (ドレイク)
  • 「夜のしじま」 (ハーバー)
  • 「ユゴスからの侵略」 (ハーバー)
  • 『クトゥルフ神話図説』 (ピーターセン)
  • 「ルルイエの浮上」 (ピーターセン)
  • 「尖塔の影」 (ブロック)
  • 無貌の神」 (ブロック)
  • 「闇の魔神」 (ブロック)
  • 壁の中の鼠」 (ラヴクラフト)
  • ナイアルラトテップ」 (ラヴクラフト)
  • 「ヨゴス星より」 (ラヴクラフト)
  • 魔女の家の夢」 (ラヴクラフト)
  • 未知なるカダスを夢に求めて」 (ラヴクラフト)
  • 闇をさまようもの」 (ラヴクラフト)
  • 「セレファイス」 (ラヴクラフト)
  • 「古燈台」 (ラヴクラフト)
  • 『Selected Letters III』 (ラヴクラフト)
  • 『Selected Letters IV』 (ラヴクラフト)
  • 『Selected Letters V』 (ラヴクラフト)
  • 「In ‘Ygiroth」 (デビル)
  • “City beneath the Sands” (ディティリオ&ウィリス)
  • 「The Worm of Urakhu」 (ティアニー)
  • “Return to Dunwich” (ハーバー)
  • “Keeper’s Compendium” (ハーバー)
  • “The Arkham Evil” (ダイパーほか)
  • “Delta Green” (デトワイラー、グランシー&タインズ)
  • “One in Darkness” (イジンウィル & ライアンズ)
  • “Horror on the Orient Express” (ギランほか)
  • 「Mr. Skin」 (ミラン)
  • 「The Willow Platform」 (ブレナン)
  • “The Ten Commandments of Cthulhu Hunting” (ピーターセン & モンロー)
  • “Eyes for the Blind” (ハレット&イジンウィル)
  • “Thoth’s Dagger” (ハンブリン)
  • 「The History of Nephren-Ka」 (ハリス)
  • “The Kingsport Cult” (ロス)
  • “Escape from Innsmouth” (ロス)
  • “Ye Booke of Monsters” (アニオロフスキー)
  • “The Sundial of Amen-Tet” (アニオロフスキー)
  • “A Resection of Time” (S.ジョンソン)
  • “Regiment of Dread” (ギラン)
  • 「The Madness out of Space」 (キャノン)

その他の関連作品:

  • 永劫より
  • 「墳丘の怪」
  • 「ナグとイェブの黒き連祷」
  • 暗黒のファラオの神殿
  • 「ネクロノミコン アルハザードの放浪」
  • 「アルハザード」
  • 「アーカム計画」

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