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トゥールスチャ

トゥールスチャ

Tulzscha

外なる神
登場作品
概要
関連/他
  • ロス “The Kingsport Cult”
  • フォスターズ『星の伝言』

【住処】

  • アザトースの宮廷(主要な所在)
  • 一時的な地上への出現(キングスポートなど)

本報告は、アザトースの宮廷に仕える、緑がかった青色の生きた炎の存在、トゥールスチャについての調査記録である。

形態的特徴として、主に2つの出現形態が記録されている。一つは地上から約9メートルの高さを持つ炎の柱、もう一つは直径3〜6メートルの火球である。その他、複数の火球やおぼろげなヒト型といった形態の可能性も示唆されているが、確証は得られていない。

最も重要な役割は、アザトースの宮廷における踊り手としての機能である。『ネクロノミコン』は眠れるアザトースの周囲で踊る緑の炎について言及しており、これがトゥールスチャであると推測されている。この舞踊は天球の音楽と結びつき、アザトースの目覚めを妨げる魔術的機能を持つ可能性が指摘されている。

特異な性質として、死と腐敗から活力を得る特徴がある。クラレンス・フォスターズの『星の伝言』(ボストン、1878年)によれば、その質感は氷のように冷たく、「死の衣」を纏っているとされる。接触者は「炎に抱かれ、とりつかれた」状態となり、その後には「腐敗の息吹の余韻」が残されるという。最も忠実な崇拝者は死を免れるとされるが、永遠に腐敗していく自身の遺体に住まうことを余儀なくされる。

アザトースの宮廷における重要な役割のため、通常は長時間の離脱は不可能とされる。しかし、1920年代初頭には北アメリカ東海岸のキングスポートでの出現が報告されている。この際、複数の人間に憑依し、「彼らの目を焼き尽くした」とされる。これらの憑依者の行方や目的は不明のままである。

崇拝の記録は、西インド諸島、フランス、イタリア、および中東に残されている。マサチューセッツ州キングスポートにも約250年前までカルトが存在したが、解散を余儀なくされた。儀式は春分、夏至、秋分、冬至などの天文学的に重要な時期に執り行われるのが通例である。

なお、クトゥグァやアフーム・ザーといった他の炎の性質を持つ存在との関係性については、現時点で確実な情報は得られていない。

【関連魔導書】

  • 『ネクロノミコン』

【相関】

従属/奉仕

  • アザトース(宮廷の踊り手として)

関連の可能性

  • クトゥグァ(生ける炎としての類似性)
  • アフーム・ザー(生ける炎としての類似性)

【能力】

  • 物品に魔力を付与する…トゥールスチャの炎に通した物は、様々な効果を得る。
  • 魅了する炎…トゥールスチャの動きに魅了された者は、その場に釘つけになる。
  • 可塑性の姿…その姿を様々な姿に変形することができるが、トゥールスチャは顕現された場所から動くことができない。
  • 有毒…有毒のガスを放出する。
  • 憑依…50m以内にいる者に触れることができ、触れられた者は体が腐敗し、その体を支配される。

【恩恵】

  • 燃える真実…嘘を見抜くことができる。
  • 憑依する炎…緑の炎を生み出し、対象の体を乗っ取る。
  • 遺骸の知識…亡くなった者の肉を食べると、その者が持つ記憶の一部を得る。

 

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