- カーター「The Madness out of Time」
- ピーターセン『クトゥルフ神話図説』
- ラムレイ『Elysia』『The Transition of Titus Crow』
- ロング「ティンダロスの猟犬」
- 「闇に囁くもの」
- 「タイタス・クロウの帰還」
- 「万物溶解液」
【住処】
- ティンダロスの螺旋状の塔が立ち並ぶ都市
- 時間の角
本報告は、時間の角に生息し、時空を超えて獲物を追跡する不死の狩猟者、ティンダロスの猟犬についての調査記録である。
形態的特徴は不明確であり、超次元的存在のため人類には全体の一部分しか認識できない。報告された姿としては、舌の青い毛のない緑色の犬のような姿、または黒い不定形の影として現れるとされる。その名称は外見ではなく、狩猟者としての性質に由来すると考えられる。顕現時には、まず部屋の隅から煙が立ち上り、その中から頭部が現れ、続いて全身が出現する。
生態的特徴として最も重要なのは、「角ばった」時間に存在することである。一般の生命体が「曲線」から生まれたのに対し、この存在は時間の角に属している。そのため、120度以下の「鋭い」角度からのみ実体化が可能である。通常の建造物の90度の壁の交差部は、この条件を満たすことになる。ただし、完全な円形の空間では顕現できないとされる。
特筆すべき生理的特徴として、体内に酵素を持たないことが、残留物質の分析により判明している。これは不死性との関連が示唆されるが、暴力その他の手段による完全な破壊の可能性については未解明である。
狩猟行動の主な標的は、時間や世界の境界を超えようとする者である。特に時間遡行を試みる精神的な旅は、彼らの注意を引く。獲物を発見すると、時空を超えて執拗に追跡し、捕獲して狂乱の中で捕食する。この追跡を逃れることは極めて困難とされる。「サテュロス」(シュブ=ニグラスの手先との説あり)やドールなどの超自然的存在と協力し、防御を突破する事例も報告されている。
人類との関係については深い敵意が存在する。過去の遭遇(楽園追放の物語の起源とも)により、人類が保持し続けている「純粋さ」の要素を渇望していると言われる。その結果、すべての自然の生命を憎悪し、接触したものを破壊しようとする。
起源については、ノス=イディクとクトゥンの落とし子とされ、アザトースへの従属も示唆されている。また、レンの死者カルトとの関連性も指摘されている(レンの象徴が翼のある猟犬である)。
【相関】
- ノス=イディク(親)
- クトゥン(親)
協力/従属
- アザトース(可能性あり)
- サテュロス
- ドール
- レンの死者カルト(関連の可能性)
敵対
- 人類および自然の生命全般
【能力】
- 永遠の狩猟者…ティンダロスの猟犬に気づかれた人間は、何日、何年間にも渡って追われ続ける。
- ティンダロスの能力…①死体安置所の臭い…10m以内の者はその臭いに耐えることができない。②超視野…周囲を4次元に見ることができる。③角を通る…5m以内にある角に入り、超空間を通って別の角から出ることができる。④空間をねじる…周囲の時空に歪みを発生させる。