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【完全版】ツァトゥグア│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】ツァトゥグア│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

Tsathoggua

グレート・オールド・ワン

危険度: ★★★★★☆☆☆☆☆

本報告は、地球の奥底に潜む怠惰なヒキガエル神、ツァトゥグァについての調査記録である。

形態的特徴として、無定形の体を持つが、通常は眠たげな目と不気味な笑みを浮かべた、柔毛に覆われたヒキガエルの姿を取る。突き出た巨大な腹部を持ち、墓を思わせる頭部には丸い眼を半ば覆う眠たそうなまぶたがあり、口からは舌先が突き出ている。体表は黒い柔毛で覆われ、蝙蝠とナマケモノを連想させる外見を持つ。

起源については複数の説が存在する。ゾスの光の中で宇宙風によって生まれたとする説、アルクトゥルスの近くのキスオニ(キタニ/キタノル)惑星から派遣されたとする説がある。系譜についても、『ネクロノミコン』はナグとイェブを起源とする一方、『プノムの羊皮紙文書』ではギズグスが生み出し、ズヴィルポグア(オサダゴワ)がその落とし子とされるなど、諸説が存在する。

地球への到来は、太陽系の端にある暗黒の惑星の異界種族が、サイクラノーシュ(土星)から連れてきたとされる。当初はハイパーボリアのヴーアミタドレス山の地下に潜み、ヴーアミ族から崇拝を受けていた。現在は、クン=ヤンの尖塔を超えた地球奥底の秘されしンカイの黒い入り江に棲息するとされる。

性質として、極めて怠惰で物理的な力の行使を好まない。通常は棲みかで待機し、崇拝者が連れてくる生贄や不用心な来訪者を捕食する。その証として、棲処の周囲には無数の犠牲者の骨が積み重なっている。招来儀式に応える際も、物理的な出現よりも幽霊のような顔を現す心霊的な方法を好む。この隠遁的な性質は、古い魔術による束縛の結果である可能性も指摘されている。

特筆すべき敵対関係として、イグとの確執がある。多くの蛇人間がイグの元を離れてツァトゥグァを崇拝し始めたことに起因し、現代でも両陣営の対立は続いている。この内戦は時として人類をも巻き込む事態を引き起こしている。

崇拝の歴史は広範に及ぶ。ヨスの赤い洞窟のヘビ人間に始まり、クンヤン、ロマールの極地、ヴーアミ族、ハイパーボリアへと広がった。アトランティスの大神官クラーカシュ=トンによって復活し、アヴェロワーニュのアヴェロン族に継承された。フランスでは中世まで神託所が維持され、また北米ではナラガンセット族とワンパノーアグ族による崇拝記録がある。

儀式は主にメイ・イブとハロウィーン、および新月の真夜中から午前3時の間に執り行われる。確認されている唯一の儀式聖歌は「ウガア クトゥン=ユフ!」で始まる詠唱である。

将来的な予言として、星辰正しき刻に棲みかを出て地表に現れ、新たな支配地を確立し生物の肉を貪ると言われる。それまでの間、人類の精神を汚染し、無形の落とし子を送って隠された神殿を守護させているとされる。

【住処】

  •  ンカイの黒い入り江(現在)
  • ヴーアミタドレス山地下(過去)
  • サイクラノーシュ/土星(経由地)

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
250600150135
POWHPMPDB
1757535+4D6
ビルド移動正気度喪失(霊体)正気度喪失(実体)
5160/1D101D4/2D10

行動

  • 攻撃回数:1D4回(近接戦闘、つかむ)・1回(のみ込む、押しつぶし)
  • 近接戦闘:100%/2D6
  • つかむ:100% …空腹の場合、対象をつかむ。次のラウンドに押しつぶして3D6のダメージを与える。もしくは飲み込むこともあるだろう。抜け出すにはSTRかDEXでクリティカル成功する必要がある。
  • のみ込む:60% …5m以内にいる対象をつかんで食べる。最初のラウンドで1D6のダメージを受け、次のラウンドからは消化によってCONとAPPを永久的に5失う。10ポイント以上のダメージを与えると、抜け出せるかもしれない。
  • 押しつぶし:100%/4D6 …10m以内にいる最大4人の対象を押しつぶす。回避や跳躍に失敗すると4D6のダメージを受ける。

装甲

  • なし。
  • 毎ラウンドHPが30回復する。
  • HPが0になれば溶けてねばねばとした液体になる。その後1000年後に復活する。

魔術

  • 呪文:「肉怪物に命を吹き込む」・「地獄への亀裂」・「肉体の屈服」・「ドーの式文」・「支配」・「クトゥルフのわしづかみ」・「精神衝撃」・「夢を送る」・「生命の察知」・「破壊」・その他キーパーの任意。

能力

  • 同胞:無形の落とし子を召喚する。
  • 願いを植えつける:ツァトゥグアの偶像に触れ影響をされたものは、ツァトゥグア本体を探す衝動に駆られる。
  • 霊的な姿:地球上のどこにでも自身の霊体を投影することができ、物理的な行動も可能である。
  • 体形を変える:物理的に体の形を変え、手足を増やすことや体を大きくすることもできる。
  • 眠れる飢え:ツァトゥグアは眠っていても舌を伸ばし付近の生き物を食べる。

恩恵

  • 聖なる肉体:身体の一部がツァトゥグアと似たような特徴のものに変化する。
  • ツァトゥグアの印:ツァトゥグアに認められると体に印を焼き付けられ、印を持つものはツァトゥグアと精神がつながる。
  • 神への戸口:ツァトゥグアの住処まで行く門を創造する呪文を授かる。

原作「七つの呪い」では

  • 呪いでやってきた犠牲者をお腹が空いていなかったため、食べずに別の邪神の元に向かわせる
  • 最後ツアトゥグアが橋を渡り、その体重で橋が壊れ犠牲者は落ちていく
筆者:たいき

原作のおかげでただの食いしん坊にしか見えません。でもお腹いっぱいの時は殺生をしないとか、ちゃんと自制できるのが彼の可愛いところ!。

シナリオ導入例

1.:蛇人間内戦型

  • 世界各地で「蛇の彫像」を巡る謎の襲撃事件が発生し、二つの勢力が対立
  • 一方は「イグの信者」、もう一方は「ツァトゥグァの信者」と判明
  • 両勢力の抗争に人間が巻き込まれ、古代の神格争いが現代に波及

2:心霊現象調査型

  • ある家族が引っ越した古い屋敷で「黒いヒキガエルの幽霊」が出現し始める
  • 幽霊は物理的な害を与えないが、家族に「ウガア クトゥン=ユフ」と唱えさせようとする
  • 屋敷の地下から古代の祭壇と、ツァトゥグァへの奉献文が発見される
筆者:たいき

ツァトゥグアとイグは共に慈悲のある邪神です。逆に信者の方が危険になりかねないので、本人が出るよりかは信者と対立する流れになるのが自然かもっ。

演出のヒント

1:怠惰な威厳の演出

  • 動かぬ威圧:全く動かないのに、その存在感だけで周囲を支配する重厚感
  • 最小労力:必要最低限の動きしかせず、効率性を極めた恐ろしい合理性
  • 省エネ思考:物理的出現より心霊現象を好む

2:ヒキガエル的特徴の演出

  • 眠たげな目:半開きの瞼の下から、獲物を値踏みするような鋭い視線
  • 不気味な笑み:口角が上がった表情が、慈愛なのか嘲笑なのか判別不能
  • 巨大な腹部:数え切れない犠牲者を取り込んだ結果の、異様に膨らんだ腹
  • 黒い柔毛:触手のようにうごめく体毛が、獲物を絡め取ろうと蠢く

3:心霊出現の演出

  • 半透明存在:物理的実体はないが、確実にそこに「いる」という存在感
  • 顔面投影:壁や天井に突然現れる、巨大なヒキガエルの顔の幻影
  • 温度低下:出現と同時に周囲の気温が急激に下がる
  • 精神侵入:直接脳内に響く笑い声や、強制的に浮かぶ不吉な映像
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

蛙やナマケモノだとなめてしまいそうになるが、この色とデザインで油断しちゃいけないとなる
毛の剛毛さがただの毛ではなく、ここも蠢きそうな何かを感じる

他の神話生物・魔導書との関連

【相関】

ナグとイェブ
関連
ギズグス
シャタク
配偶者
ズヴィルポグア/オサダゴワ
落とし子
ヴーアミ族
無形の落とし子
ヘビ人間
配下
イグ
関連
フジウルクォイグムンズハー
叔父

【関連魔導書】

  • 『ネクロノミコン』
  • 『プノムの羊皮紙文書』
  • 『ナコト写本』
  • 『エイボンの書』
  • 『ダゴネンシス写本』
  • 『クタート・アクアディンゲン』
  • 「汝の敵を打つためにツァトゥグアを招来せし法」

登場作品

  • 墳丘の怪」 (ビショップ)
  • サタムプラゼイロスの物語」 (C.A.スミス)
  • 七つの呪い」 (C.A.スミス)
  • 魔道士エイボン」 (C.A.スミス)
  • 暗黒の儀式
  • モーロックの巻物
  • 「ツァトゥグアへの祈願文」
  • 「裏道」
  • 「ネクロノミコン アルハザードの放浪」
  • “The Illuminatus! Trilogy” (R.A.ウィルソン & シェイ)
  • “The Old One” (グラスビー)
  • “The Black Book of Clark Ashton Smith” (C.A.スミス)
  • “The Family Tree of the Gods” (C.A.スミス)
  • “The Round Tower” (R.プライス)
  • “Selected Letters III” (ラヴクラフト)
  • “Selected Letters IV” (ラヴクラフト)

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