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【完全版】アルワッサ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】アルワッサ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

Arwassa

グレート・オールド・ワン

危険度: ★★★★★★★☆☆☆

本報告は、「終わりなき叫び声」「狂気を呼ぶ音の神格」として知られるアルワッサについての調査記録である。

形態的特徴として、人型の姿を持ち、顔面には歯のない大きな口以外のパーツを持たない。大多数の研究者はこの存在をグレート・オールド・ワンと考えているが、ツァトゥグァやシュブ=ニグラスの落とし子とする説も存在する。

最も特徴的な能力として、人間の可聴域(31Hzから19kHz)を超えた無限に続く叫び声を発し続けている。この声は犬やコウモリ、猫などの動物には聞こえるとされる。人間はこの音を直接聞くことはできないが、その影響を受けると狂気と暴力に駆られ、さらにその影響は他者に感染し、集団ヒステリーや「集団狂気」に類似した現象を引き起こす。継続的な露出は人間や動物から理性による抑制を奪い、動物的な暴力性を引き出す。アルワッサはこの叫び声が引き起こした死と破壊を、物理的にも精神的にも捕食しているとされる。

現在、中央ヨーロッパのどこかに封印されているとされるが、その封印は弱まっており、特に9月から11月の間は活動が可能となる。この活動期間の制限は天体の配列や他の複雑な要因によるものと推測されている。封印の効果低下により、短時間であれば世界の他の場所への移動や出現が可能になっているとの指摘もある。

歴史的記録として、中世ヨーロッパの魔道書、特にフランス、ドイツ、ハンガリーの文献に「魔物」や「地獄の悪鬼」として頻繁に登場する。これらの記録では城や村落の全滅事件との関連が示唆され、特に「奇妙で絶えることのない音」と住民の狂気じみた暴力行為が特徴的な記述として残されている。

現代では出現頻度は減少しているものの、特に新世界における集落の消失や住民の失踪事件との関連が疑われている。これは古いヨーロッパの信仰がアメリカ大陸に根付いたことで活動範囲が拡大した可能性や、封印の弱体化により叫び声が大西洋を越えて届くようになった可能性が指摘されている。

【住処】

  • 中央ヨーロッパの封印地(正確な位置不明)

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
250250150100
POWHPMPDB
1504830+4D6
ビルド移動正気度喪失
59/飛行121D6+2/3D6+2

行動

  • 攻撃回数:4回
  • 近接戦闘:80%/4D6
  • つかむ:60% … 対象をつかんで押さえ込む。次のラウンドに2D6のダメージを与えるか、食べて1D6+4のダメージを与える。抜け出すにはSTRでクリティカルの成功か、DEXでハードの成功をする必要がある。

装甲

  • 3ポイント
  • 対象を食べた場合、ダメージ分HPが回復する。
  • HPが0になれば溶けて液状になり、叫び声が聞こえなくなる。その後24時間後に復活するが、1年間牢獄から出ることができない。

魔術

  • 呪文:「記憶を曇らせる」・「光を消す」・「ヨグ=ソトースのこぶし」・「騒々しい口」・「胆汁の噴出」

能力

  • 叫び声:1.6km以内にいるものはアルワッサの声なき叫び声に影響され、精神に異常がきたした人間は暴力的な衝動に駆られる。

恩恵

  • 破滅の叫び声:叫び声で物理的に傷つけたり、物を動かすことができる。

原作「Saucers from Yaddith」では

  • 主人公はメスカリンという薬物を使用してトランス状態に入り、意識のみで宇宙を探索する体験をした
  • メスカリンの効果を検証するため7名の実験参加者を集める
  • 主人公のみが薬物を摂取せずに観察者として残った
  • 薬物を服用した7名の参加者たちは、最終的に各々の身体部位が切り離されて再結合し、一体の異形生命体へと変貌してしまった
筆者:たいき

他の作品にはないグロさ、面白さがありました。血液型が変える技術は現代には厳しいと思うので、これこそ神話生物感があります。
しかしこの技術を持っているのはアルワッサではなく、謎の虫型の宇宙人という…。

シナリオ導入例

1:ハーメルンの笛吹き男型

  • 探索者たちはそれぞれの目的を持って、とある村に向かう
  • この村では過去に村人たちが「集団ヒステリー」を起こしていた
  • 村の中の子供たちは皆不健康そうな見た目をしている
  • 探索者の中に若い年齢、もしくは鋭い聴覚を持つものは精神に異常をきたし始める
  • ある日、村の子供が集団で失踪する事件が起きる
  • 唯一、聴覚に障害を持つ子供だけが村に残っていた
  • 調査すると、村の謎の地下空間があることが発覚、その奥にはアルワッサがいる
  • アルワッサはモスキート音のようなものを発生し続けていて、その音が聞こえる年齢層の人物だけが影響を受け狂っていた
筆者:たいき

音を使う邪神は他にもいますが、シナリオにちょうどいい難易度はアルワッサの方だと思います。しかし、耳栓で対策できるとはいえ、TRPGの醍醐味であるロールプレイや仲間との会話が難しくなるので、そこだけ調整が必要層ですっ。

演出のヒント

1:世代間格差を活用した演出

  • 大人には理解されない恐怖: 「何も聞こえない」と言われる絶望感
  • 年齢による分断: 若者だけが異常を察知し、大人は無関心
  • 信憑性の問題: 「若者の思い込み」として片付けられる苦悩
  • 孤立感の演出: 理解者が限られることによる孤独感

2:無音の音という矛盾演出

  • 感覚の混乱: 聞こえるのに誰にも説明できない不気味さ
  • 測定不可能: 録音機器にも記録されない恐怖
  • 存在証明の困難: 客観的証拠がない状況での絶望
  • 静寂の中の騒音: 静かな場所ほど「音」が際立つ皮肉

3:精神狂乱の段階的演出

  • 初期:軽い頭痛や耳鳴りから始まる
  • 中期:集中力低下、イライラ感の増大
  • 後期:幻覚、妄想、暴力的行動の発現
  • 末期:完全な現実認識の喪失
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

口を開けていても、音が聞こえないというのがイラストでもわかる
開いたままの口と、その中がみえるグロテスクな空間がSAN値を削ってくる

他の神話生物・魔導書との関連

【相関】

ツァトゥグァ
親説
シュブ=ニグラス
親説

登場作品

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