- 「The Sundial of Amen-Tet」
- 「The Cairo Guidebook」
- 「The Adventure of the Laughing Moonbeast」
- 「The Black Mirror」
- 「The Ring of Set」
- 「The Worm of Urakhu」
- 「真紅の城砦」
- 『征服王コナン』
- 『Ghor Kin-Slayer』
【住処】
- スティギアの洞窟(ステュクス川/ナイル川の流域)
- ウルタールの神殿
本報告は、黄色い目を持つ巨大な黒蛇の姿で現れ、「沈める都市と星々の間の空間の支配者」として知られる異形の存在についての調査記録である。
形態的特徴は時代と共に変遷している。上エジプトの神としての初期の描写では、ロバ、オカピ、またはジャッカルにも似た正体不明の獣の頭部を持つとされた。後の新王国没落期には、外敵とアペプの象徴として蛇形の魔物として描かれるようになり、ギリシャではテュポンと同一視された。
歴史的には、まずアケロン(ステュクス川流域のハイボリア時代初期の帝国)で崇拝が記録される。東方のレムリアからの避難民がこの地域を征服してスティギアを建国した際に崇拝を継承し、スティギアの支配的宗教となった。世界各地に秘密の前哨基地を持ち、ミトラのカルトとキンメリアのコナンとの戦いによって世界征服は阻止されたものの、強大な影響力を保持した。
後のエジプトでは「セトの同胞」が、セトを初代ファラオの息子で、父を殺して血を飲み「不死の血を飲むもの」となったと教えた。紀元前1674年頃のヒクソス政権下では特に重用され、ハニセト=ウル(羊飼いの神)として崇拝された。しかし後にエジプト人により悪魔的存在として崇拝を禁止された。
現在でもウルタールに神殿が存在し、エジプトでは「大いなる暗黒のものの偉大なる教団」の噂が絶えない。「セトの寺院」のような現代の団体による限定的な復興も見られる。
配下として、正気を破壊する力を持つ神殿の蛇や吸血鬼などが知られる。最高位の司祭団「黒い環」は、接触で人体を焼失させ、黒い手形を残す魔術を使用した。カルトは赤毛の人々を神の寵愛の印として重用し、「ネケンの黒き鏡」という神器を用いてセトの再来を図ったという。
クトゥルフ神話においては、イグ、ニャルラトテップ、ハスターとの関連が示唆されている。
【相関】
- 神殿の蛇(配下)
- 吸血鬼(配下)
- 「黒い環」(最高位司祭団)
- 「セトの同胞」(カルト)
- 「大いなる暗黒のものの偉大なる教団」(現代のカルト?)
- ミトラのカルト
- コナン
- アペプ(初期の神話では戦う相手、後に同一視)
- イグ
- ニャルラトテップ
- ハスター