シアエガ

シアエガ

Cyaegha

グレート・オールド・ワン
登場作品
概要
関連/他
  • 「Darkness, My Name Is」(未訳)(エディ・C・バーティン)

【住処】

  • 複数の「空虚な」牢獄(各地に分散)
  • フライハウスガルテン近郊の「暗き丘」の下(断片の一つ)

本報告は、巨大な黒い触手の塊の中央に一つの赤い目を持ち、「完全なる虚無」と称される、洞窟と暗黒の神としても知られる異形の存在についての調査記録である。

形態的特徴として、巨大な黒い触手の塊であり、その中央には赤い目玉を一つ備えている。しかし『ネクロノミコン』によれば、生命への蔑視を除く全てを欠いた「完全なる虚無の存在」とされる。何世紀もの眠りを続けるが、覚醒時の復讐は恐ろしいものとされる。

現在、古代の魔術による封印によって複数の「かけら」に分断され、それぞれが独立しつつも繋がりを保ちながら各地の「空虚な」牢獄に封じられているという。この分断状態は旧き知恵と魔術によって維持されており、現状では断片の再結合は不可能とされている。万が一これらの断片が集合し新たな完全体を形成した場合の帰結については殆ど語られていないが、想像を絶する恐ろしい結果になると推測されている。

封印された場所の一つはドイツのフライハウスガルテン村近郊の「暗き丘」の下とされ、その周囲にはヴァエヤンと呼ばれる下級の存在が5体、ハゲタカのような石像の中に封じられ、輪状に配置されている。これらは「緑の月」「白の炎」「翼持つもの」「赤き炎」「黒き光」という固有の名で呼ばれており、これらの名前の重要性については現在も研究が続けられている。他の封印地ではヴァエヤンは霊体や異なる形態を取っている可能性があり、その破壊や除去は封印を弱体化させるとされる。

配下として、人間とカエルを混ぜ合わせた恐ろしい姿を持つ透明な肉体のナガアエ(別名:ナガエ、ナッガ)を持つ。これらはシアエガの意志の物質的具現化とも考えられ、影や闇から出現して、シアエガが直接行けない場所で活動する。不従順な信者の抹殺、新信者の勧誘、特殊なアーティファクトの収集などを行うが、その力と能力には制限があるとされる。

17世紀初頭のフライハウスガルテンでは、住民全員がある種の催眠術的な支配下で「暗き丘」に赴き、無意識のうちに継続的な崇拝儀式を行っていた。参加者たちは後に何が起こったかの記憶を持っていなかったという。この状況は1860年頃、一人の若い聖職者の到来によってカルトが崩壊するまで続いた。しかし実際には、これらのカルトの活動自体が、シアエガを封じ込めつつその力と活力を引き出すための仕組みであった可能性が指摘されている。

定期的な顕現は可能とされているが、これについても複数の解釈があり、実際には移動せず、独立して機能する「かけら」がそれぞれの場所で現れているという説も存在する。

【関連魔導書】

  • 『ネクロノミコン』

【相関】

  • ヴァエヤン(看守兼守護者として5体、各地の封印を維持)
  • ナガアエ/ナガエ/ナッガ(使役する下級存在、意志の具現化)

【能力】

  • ナガアエの創造/召喚…ナガアエを望む場所に召喚できる。
  • 闇の催眠…シアエガに魅了されたものはシアエガを忘れ、その将来の手助けをする。
  • 光を失わせる…1.6km以内の範囲を太陽光も届かない暗闇にする。
  • 生命力を授ける…1km以内にいるものの傷や病気を癒してくれるが、シアエガに反する行動をしたときに体が腐る。

【恩恵】

  • 再生…病気にならず、傷も自動的に癒えるようになる。
  • 光の禁忌…光のある場所が耐えられず、体に影響が出る。
  • 闇の目…目を取り除くと、暗視ができる。

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