
【完全版】グロース│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※
Ghroth
目次
基本設定・概要
危険度: ★★★★★★★★★☆
本報告は、惑星規模の巨大な天体として宇宙を放浪し、「先触れなるもの」「惑星を殺すもの」として知られる異形の存在についての調査記録である。
形態的特徴として、惑星ほどの大きさを持つ黒い天体であり、その表面は生命を持ったガスと灰、溶けた鉄で構成されている。巨大な赤い単眼を備えており、必要に応じてこれを閉じることで存在を隠すことができる。
狂気をもたらす天球の音楽を放ち、この不吉な旋律は外宇宙に届き、死して眠るオールド・ワンたちを目覚めさせる。この音楽は「星々を調整する」性質を持ち、宇宙の構造を再構築し、外なる神々やオールド・ワンたちに適した状態に変容させる。一部の学者はこれを自然に反する力として捉え、宇宙の基本法則を暗黒の音楽で歪める存在だと考えている。
惑星を破壊する強大な力を有し、イェリスカ、モーモル、シャッガイといった惑星の消滅の原因とされ、バオート・ズックァ=モグを地球への逃亡に追い込んだ。『グラーキの黙示録』によれば、約6600万年前に地球を通過し、白亜紀-第三紀(K-T)の大規模絶滅を引き起こし、地球上の生命の4分の3が死滅した。
グロースの接近は巨大な津波や強力な嵐、地震などの惑星規模の異常現象を伴う。その進路変更や防御については、魔術的防御による回避を主張する説と、他の外なる神や旧き神のみが対抗しうるとする説が存在する。アザトースとの関係についても創造と破壊の二面性説が存在するが、確たる証拠は得られていない。
【住処】
- 現在:宇宙空間(放浪)
- 過去:訪問した惑星(イェリスカ、モーモル、シャッガイ、地球など)
ゲーム上ステータス・能力・恩恵等
ステータス(7版)
STR | CON | SIZ | DEX |
不明 | 不明 | 不明 | 不明 |
POW | HP | MP | DB |
500 | 不明 | 100 | 不明 |
ビルド | 移動 | 正気度喪失 |
不明 | 不明 | 1D10/D100 |
行動
- 詳細不明
- グロースが望めば惑星を破壊することができる。
装甲
- なし。
- 惑星を破壊できるだけの力を使えばグロースを破壊することもできる。
- グロースのPOWを0にできれば、消滅するか、無害な存在になる。
- 仮にグロースが滅びれば、アザトースが再び生み落とし、同じように宇宙の修復活動に戻る。
魔術
- 呪文:なし。
能力
- 宇宙の再調整:惑星の軌道を変えることでき、そうして崩壊させたり、新たな惑星を誕生させたりする。
- 天球の音楽:終わることのない歌を歌い、他の神を呼び起こす。
恩恵
- 終わりは近い:グロースが惑星に近づく時、災難が起こることを幻聴や夢で予期する。
シナリオ導入例・演出のヒント
原作「誘引」では
- 主人は悪夢に悩み、その内容はインゲルスから浮上する都市と、そこからこちらを覗く生物がいた
- 同じ悪夢を父も見ていた
- 悪夢の原因はバラエティ座の二階に隠されていた
- 向かうと望遠鏡が置かれていて、覗いてみるとグロースと目が合う

そういう惑星かと思ったら実は大きな目だったとか、急に瞼が開く演出とか、シアエガに似てるとこがありますね。大きな違いはグロースの方が圧倒的に無慈悲で強力な存在という点です。
シナリオ導入例
1:古書研究事故型
- 天文台で太陽系外縁部に未知の黒い天体を発見
- 観測データが示すその天体は惑星級の大きさで地球に接近中
- 世界各地で同時多発的な大地震と異常気象が発生
- 津波や嵐のパターンが既知の自然現象と一致しない
- 災害と同時期に世界中で「天からの音楽」の報告が急増
- 観測員が謎の音楽を聞き始め、次々と狂気に陥っていく

「天からの音楽」と聞くと神様とか天使とか、善の存在だと勘違いする人が出てくるかと思います。信じてる人にグロースを見せつけて絶望させましょう!。
演出のヒント
1:惑星級規模の圧倒的存在感演出
- 空を覆う巨大さ:夜空の半分を占める黒い天体による絶望的なスケール感
- 重力の異常:グロースの質量による潮汐力で地球の自転や軌道に影響
- 昼夜の変化:巨大な天体が太陽を遮ることによる異常な日食状態
- 距離感の喪失:あまりの大きさに遠近感が狂い現実感を失う恐怖
2:狂気の天球音楽による精神汚染演出
- 聞こえない音域:人間の可聴域を超えた音が潜在意識に作用
- 宇宙的不協和音:地球の音楽概念を超越した異質な旋律構造
- 段階的狂気進行:音楽を聞く時間に比例して進行する精神崩壊
- 集団感染性:音楽の影響が人から人へ伝播する精神的疫病
3:天体現象としての自然災害演出
- 重力異常による地殻変動:グロースの接近で起こる巨大地震
- 大気の異常運動:惑星規模の嵐と竜巻の同時多発
- 海洋の激動:津波を超越した海水の惑星規模移動
- 磁場の乱れ:地球磁場の変化による通信機器の全面停止
4:魔術的防御の限界性演出
- 人類魔術の無力:既知の魔術では太刀打ちできない規模の脅威
- 旧き神への依存:人類を超えた存在にしか対抗できない絶望的状況
- 防御法の不明性:対抗手段があるのかさえ分からない不安
- 時間との競争:防御準備が間に合うかどうかの極限的時間制限



惑星サイズの存在は、通常の人間では想像がつかないと思います。そのスケール感を探索者に理解させるのはキーパーの腕の見せ所かも…!。
イラスト・ファンアート・素材紹介


- イラスト:hubertspala様「25/11/18 – Ghroth, the Harbinger by hubertspala on DeviantArt」


- 素材:🌱まめさんの店🌱様「グロース/クトゥルフ神話TRPG/外なる神の一柱SPLL:E194593 – 🌱まめさんの店🌱 – BOOTH」
単品価格:200円
他の神話生物・魔導書との関連
【相関】
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アザトース 同一存在の一面説 | バオート・ズックァ=モグ 追放者 |
【関連魔導書】
- 『グラーキの黙示録』
登場作品
- 「誘引」 (キャンベル)
- “Spawn of Azathoth”(ハーバー)
- “Music of the Spheres”