キーザ

キーザ

Qyth-Az

グレート・オールド・ワン
登場作品
概要
関連/他
  • 「An Early Frost」(アニオロフスキー)

【住処】

  • ムトゥーラ(オリオン座アルニラム付近の光なき世界)

本報告は、水晶を通じて意識を拡散させるという特異な性質を持つ、固定的な存在についての調査記録である。

形態的特徴として、複数の結晶が融合した巨大な塊として存在し、ムトゥーラ(オリオン座アルニラム近傍の光なき世界)に物理的に固定されている。他のオールド・ワンとは異なり、自由な移動は不可能とされるが、あらゆる水晶質の物体を通じて交信や顕現が可能とされる。

この存在の最も注目すべき特徴は、その増殖と拡散の方法にある。自身の破片を宇宙空間に放出し、それらが隕石のように他の世界に着地することで新たな増殖地を形成できる。着地した破片は根を張って成長し、キーザはこれらの水晶を通じて意識を共有するという。さらに、高級なダイヤモンドや岩の地層をネットワークとして利用し、意識を増幅させ通信網を構築する能力を持つ。

人類との接触に関して、特に注目すべき事例がある。エドワード朝時代の岩石研究家ハワード・ロングブリッジは、『ロングブリッジの日誌』(1907年)に異星の知性からの通信を記録した。日誌によれば、この存在(キーザと推測される)は彼との「一体化」を望んでいたという。その後、1908年にボリビアで報告された「水晶の男」の目撃情報との関連性が指摘されており、ロングブリッジとキーザの一体化説も研究者の間で議論されている。

人類への影響力について、水晶を媒介とした精神的な支配の可能性が指摘されている。特に「敏感な」個人が水晶に長期間さらされることで、夢を介した交信が発生する可能性があり、一度接触が確立されると、覚醒時にも精神的な接触が継続するとされる。また、ムトゥーラが空に見える時期には、接触者の同意を得て地球に出現することが可能とされ、その際には周囲を鉱物質に変質させる性質を示すという。

【関連魔導書】

  • 『ロングブリッジの日誌』(1907年以前、限定的な流通)

【相関】

  • 関連:ハワード・ロングブリッジ(接触者、後の「水晶の男」説)
  • 支配:水晶や類似物質を介した生命体への影響
  • 媒介:水晶ネットワーク(意識伝達・増幅の手段)

【能力】

  • 招来…空が晴れていて、オリオン座の三つ星が見える時だけ招来できる。
  • 結晶体の交信…様々な鉱物に自身の思考を投影できる。
  • 肉体の変化…人の体を鉱物に変化させる。

【恩恵】

  • 鉱物組織…体の一部から徐々に水晶に変化していき、最後は全身が水晶になる。
  • 転位…水晶に精神を転位することができ、そこから物事を見聞きできる。

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