【完全版】古のもの│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※
Elder Thing/Old One
目次
基本設定・概要
危険度: ★★★☆☆☆☆☆☆☆
本報告は、「最初の科学者」「星からの生命創造者」として知られる古のものについての調査記録である。
形態的特徴として、約8フィートの高さを持ち、両端が先細りになった樽状の円筒形の胴体を持つ。頭部は海星状の五芒星形を呈し、各付属肢には目が一つと、光なしでも周囲を感知できる繊毛、および食事用の5本の管組織を備える。胴体からは三種類の付属器官が生えており、先端に櫛足の付いた5本の筋肉質な触手、円筒の中央部から一定間隔で突き出す5本の触手、そして5本の折り畳み可能な膜状の翼を有する。動物と植物の両方の特徴を持つ特異な生態を示す。水中での生活を好むが、陸上生活も可能で、かつては空も飛ぶことができた。
この種族は約10億年前に星界から地球に飛来し、最先端の科学技術により地球の生命を生み出したと推測されている。特筆すべき創造物として、奴隷種族として使役するためのショゴスと、すべての地球生命の源とされるウボ=サスラがある。また、食用・玩弄用として人類の遠い祖先を含む生物も作り出したとされる。
南極付近に最初の大都市を建設し、そこから地球各地に入植地を広げた。しかし、その後到来したミ=ゴやクトゥルフの星の落とし子との間で何世紀にもわたる戦争が繰り広げられ、さらに反逆したショゴスとの戦いも強いられた。これらの闘争が彼らにもたらした被害は甚大で、多くの都市を放棄せざるを得なくなった。
この時期、種族としての退化も始まっており、膜の翼による星間飛行能力などを失いつつあった。氷河期の到来とともに、南極点近くの山脈にある最初にして最大の都市の地下湖に退避し、外界との関わりを絶った。
現在、南極の凍った都市の廃墟には死んだ個体か凍って冬眠している個体しか確認されていないが、海洋の最深部に生きた共同体が残存しているという。また、一部の禁書には退化していない個体が未だ星間空間に生存していることが示唆されている。
【住処】
- 現在:海洋最深部、南極地下湖(推定)
- 過去:南極大陸、地球各地の入植地
ゲーム上ステータス・能力・恩恵等
ステータス(7版)
| STR | CON | SIZ | DEX |
| (4D6+24)*5 | (4D6+8)*5 | 8D6*5 | (3D6+6)*5 |
| POW | INT | HP | MP |
| 3D6*5 | (2D6+12)*5 | 25 | 10 |
| DB | ビルド | 移動 | 正気度喪失 |
| +3D6 | 4 | 8/飛行10 | 0/1D6 |
行動
- 攻撃回数:5回
- 近接戦闘:40%/DB
- 捕まえる:対象を掴んで締め付ける。毎ラウンドダメージボーナスの半分のダメージを与える。抜け出すにはSTRに成功する必要がある
- 回避:40%
装甲
- 7ポイント。
魔術
- 呪文:70%の確率で、1D4つの呪文を知っている。
技能
- 隠密:70%・科学(任意):60%・投擲:70%・登攀:60%・目星:80%
能力
- コミュニケーション:笛のような音を出してコミュニケーションをとる。
- 科学:科学的な探究心が強く、アーティファクトや呪文も扱える。
シナリオ導入例・演出のヒント
原作「狂気の山脈にて」では
- ミスカトニック大学の探検隊が南極大陸へ向かう
- 地下の岩石や土砂を採取する作業が順調に進む
- 生物学者のレイク教授が古い岩上の奇妙な縞模様を発見する
- レイクが計画の変更を主張し、分隊を率いて縞模様の地層を辿っていく
- 分隊が未知の巨大な山脈に到達
- 「古のもの」を連想させる奇怪な化石を発掘
- レイクが一体を解体し調査する
- 翌朝、分隊からの無線連絡が途絶える
- ダイアーが捜索に向かうと、分隊は全滅していた

死んだと思っていた古代の生物が生き返る瞬間は、興奮よりも絶望の方がでかそうです。古のものの解体場面では、通常のメスでは歯が通らなくて種族の強さも感じました。
シナリオ導入例
1:人格変貌調査型
- 大学教授や研究者が突然人格が変わり、家族から調査依頼
- 以前とは全く違う分野の研究に没頭し、異常な知識を披露する
- 身体の動きがぎこちなく、基本的な日常動作も不自然
- 家族との関係を完全に断ち、研究にのみ集中している
2:ショゴス反乱再来型
- 世界各地の研究施設で培養されていた原始生命体が、突然知性と攻撃性を露わにする
- 生命体の遺伝子解析で、古のものが創造したショゴスと類似していた
- 古のものの生き残りが危険を察知する
- かつての反乱を再来させないため、古のものが直接介入を開始する

古のものはかつての「人類」です。
地球に対する愛は人間と同じなはずだから、環境が悪くなっているなら「元に戻そう」とするでしょうし、存続の危機になれば正面から止めに行くでしょう。
演出のヒント
1:星型頭部の異質性演出
- 五芒星状の頭部にある各触肢が独立して動く
- 5つの目が同時に異なる方向を見つめる多方向監視
- 繊毛による超感覚的な認識能力
2:動植物融合の演出
- 生物学的分類を超越した存在への根本的な困惑
- 既存の生物学知識が通用しない異質性
- 地球生命の常識を覆す進化の可能性
3:生命創造者の神格演出
- 全地球生命の「親」としての絶対的な権威と責任
- 科学技術の格差による、実質的な神格と人間のような関係性



人間はどこから来たのか、古のものを出すなら進化論を否定しちゃいましょうっ。
イラスト・ファンアート・素材紹介


- イラスト:BorjaPindado様「Elder Thing by BorjaPindado on DeviantArt」


- 素材:9の隠れ家様「神話生物素材 古のもの – 9の隠れ家 – BOOTH」
単品価格:200円
他の神話生物・魔導書との関連
【相関】
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| クトゥルフ 対立 |
【関連魔導書】
- 『エルトダウン・シャーズ』
- 『グハーン断章』
- 『ナコト写本』
登場作品
- 「狂気の山脈にて」
- 「狂気の地底回廊」
- 「暗黒の知識のパピルス」
- “Deities and Demigods Cyclopedia”








