
【完全版】ノフ=ケー│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※
Gnoph-Keh
目次
基本設定・概要
危険度: ★★★★★☆☆☆☆☆
本報告は、北方の氷に封じられたとされる謎の存在、ノフケーについての調査記録である。
この存在の本質については、研究者間で激しい議論が続いている。最も広く知られている説では、ノフケーはノフ=ケー種族全体の総体として生まれた表象的概念であるとされる。また、ちょうどダゴンやハイドラが深きものの巨大化した個体であるように、ノフケーもノフ=ケー種族の中から現れた特異な巨大個体であるとする解釈も存在する。一方で、両者の名称の類似は人間言語の限界による偶然の一致に過ぎず、ノフケーは独立したオールド・ワンであるとする見方も根強い。さらに、クトゥルフやラーン=テゴスの化身であるとする説も存在するが、いずれの説も決定的な証拠を欠いている。
形態的特徴については諸説が混在する。6〜8本の腕脚を持ち、これらを歩行と把持の両用に使用するとされるが、これはノフ=ケー種族との混同による誤認の可能性が指摘されている。また、角を持ち、2〜6本の脚を持つとする記述もある。
歴史的には、「輝く星」の近くの地球に到来し、人類を導いて信仰を集め、「血の玉座」を建てたとされる。その後、「未知の光」によって力を失い、現在は北半球の氷中(アイスランドまたはグリーンランド、後者がより有力)に封印されているとされる。この存在は「冷たい荒野」のみを領域として求め、他との交流を望まなかったという。
また別の歴史的記録として、ヴーアミ族がヴァルーシアのヘビ人間から逃れて王国を建設した際、ノフ=ケーを極地の荒野に追いやったとする説もある。
【住処】
- 北極圏の氷中(グリーンランドの可能性が高い)
- かつての「血の玉座」(場所不明)
ゲーム上ステータス・能力・恩恵等
ステータス(7版)
STR | CON | SIZ | DEX |
200 | 500 | 150 | 90 |
POW | HP | MP | DB |
150 | 65 | 30 | +3D6 |
ビルド | 移動 | 正気度喪失 |
4 | 12 | 1D8/1D20 |
行動
- 攻撃回数:4回(かぎ爪)・1回(角、つかむ、噛みつき)
- 近接戦闘:75%/3D6
- 角で突く:60%/3D6+1D6
- つかむ:75% …四肢を使って対象を押さえ込み、次のラウンドに噛みついて3D6+6のダメージを与える。抜け出すにはSTRかDEXでクリティカル成功する必要がある。
装甲
- 10ポイント。
- HPが0になれば腐り落ちて汚物となる。その後1D100年後に復活する。
魔術
- 呪文:「イタクァの招来」・「ノフ=ケーとの接触」・「死の息」・「肉体を結ぶ」・「死体に憑依する」・「胆汁の噴出」・その他キーパーの任意。
能力
- 目覚める:眠っているノフ=ケーを起こすには、多くの生け贄と適切な儀式を行わなけばならない。
- 寒気の攻撃:周囲に吹雪を起こす。
- 遠吠え:ノフ=ケーの叫び声は人間を圧倒し、影響を受けたものは一時的に聴覚を失い、その場に釘づけになる。
恩恵
- 鼓舞する:ノフ=ケーと同じような速度と筋力が授けられる。
- 内なる保湿力:寒さによる影響を受けなくなる。
- 四肢の追加:追加で手足が生えてくる。
シナリオ導入例・演出のヒント
原作「博物館の恐怖」では
- ロンドンにロジャーズ博物館という奇妙な博物館があった
- 博物館には冒涜の神々を模したおぞましい蝋人形たちが展示されている
- その中にノフ=ケーの人形もあった
- オカルトマニアのジョーンズが博物館に通い、館長のロジャースと打ち解けていく
- ジョーンズの軽はずみな一言がきっかけで、ロジャースが怒り始める
- ロジャースが展示品の一部は人工物ではないと告白する
- ロジャースが禁断の書物を解読し、北極の地下に眠る神を発見して持ち帰ったと主張
- 遺跡の写真、血を吸い取られた犬の死骸、邪神像などの証拠をジョーンズに見せる
- ロジャースが次第に興奮を高め、自らを神の神官と名乗り始める
- 信じなかったために、「ジョーンズが博物館で一晩逃げ出さずに過ごせるか」という賭けが成立
- ジョーンズが蝋人形たちの間で恐ろしい夜を過ごすことになる

邪神のノフ=ケーは「博物館の恐怖」、クリーチャーのノフケー族は「モーロックの巻物」で、それぞれ別の存在の可能性があります。興味あれば両作品読んで比べてみてくださいっ。
シナリオ導入例
1.:北極圏気候変動型
- 地球温暖化により北極圏の氷河が急速に融解し、古代の遺構が露出し始める
- グリーンランドで発見された氷中の巨大な影が、従来の生物学では説明不可能
- 氷河の融解と共に世界各地で異常気象と、謎の多腕生物の目撃情報が急増
- 調査隊古代遺跡を発見し、そこから不気味な振動を感知
2:石油採掘事故型
- 北極海での石油掘削作業中に、異常に古い氷層と有機的な構造体を発見
- 掘削地点から多腕の巨大生物らしき化石や組織片が続々と出土する
- 作業員が原因不明の幻覚を訴え、「角を持つ巨人が氷の中で眠っている」と証言
- 掘削現場周辺で電子機器の異常や、謎の低周波振動が継続的に観測される
- 企業は情報統制を図るが、内部告発により超常現象の存在が外部に漏洩する

雪男みたいなUMAが実在した!?くらいの調査にして、マニアが集まると次々と目撃情報が続出。たまたま撮れた写真を見ると多腕だと判明して、雪男じゃないぞ…みたいな流れが自然かもっ。
演出のヒント
1:多腕の異形恐怖演出
- 6-8本の腕脚が歩行と把持を兼ねる不自然で不気味な動作
- 複数の腕が同時に異なる作業を行う非人間的な器用さの描写
- 多数の腕で獲物を包み込むような捕食行動の恐怖
2:氷に閉ざされた静寂
- 北極圏の絶対的な静寂と、その中に響く微かな振動や呼吸音
- 氷が割れる音や軋む音に混じる、生物らしき微かな動きの兆候
- 氷原の白い景色に突然現れる血のような赤い染み(血の玉座の痕跡)



吹雪の中で前もまともに見えない中で、ふと足元に赤い血痕がある演出は間違いなくホラーっ。人間には過酷な環境で、さらに視野も悪いのに、ノフ=ケーだけは理想の環境とか勝てる気がしません。
イラスト・ファンアート・素材紹介


- イラスト:Caberwood様「GNOPH-KEH by Caberwood on DeviantArt」


- 素材:九十電工様「クトゥルフ神話生物素材集02 SPLL:E109901 – 九十電工 – BOOTH」
単品価格:150円
他の神話生物・魔導書との関連
【相関】
![]() ![]() | ||
ヴーアミ族 対立 |
【関連魔導書】
- 『ノフケーの書』(ナップ著、希少本)