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【完全版】ティンダロスの猟犬│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】ティンダロスの猟犬│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

The Hounds of Tindalos

独立種族

危険度: ★★★★★☆☆☆☆☆

本報告は、時間の角に生息し、時空を超えて獲物を追跡する不死の狩猟者、ティンダロスの猟犬についての調査記録である。

形態的特徴は不明確であり、超次元的存在のため人類には全体の一部分しか認識できない。報告された姿としては、舌の青い毛のない緑色の犬のような姿、または黒い不定形の影として現れるとされる。その名称は外見ではなく、狩猟者としての性質に由来すると考えられる。顕現時には、まず部屋の隅から煙が立ち上り、その中から頭部が現れ、続いて全身が出現する。

生態的特徴として最も重要なのは、「角ばった」時間に存在することである一般の生命体が「曲線」から生まれたのに対し、この存在は時間の角に属している。そのため、120度以下の「鋭い」角度からのみ実体化が可能である。通常の建造物の90度の壁の交差部は、この条件を満たすことになる。ただし、完全な円形の空間では顕現できないとされる。

特筆すべき生理的特徴として、体内に酵素を持たないことが、残留物質の分析により判明している。これは不死性との関連が示唆されるが、暴力その他の手段による完全な破壊の可能性については未解明である。

狩猟行動の主な標的は、時間や世界の境界を超えようとする者である。特に時間遡行を試みる精神的な旅は、彼らの注意を引く。獲物を発見すると、時空を超えて執拗に追跡し、捕獲して狂乱の中で捕食する。この追跡を逃れることは極めて困難とされる。「サテュロス」(シュブ=ニグラスの手先との説あり)やドールなどの超自然的存在と協力し、防御を突破する事例も報告されている。

人類との関係については深い敵意が存在する。過去の遭遇(楽園追放の物語の起源とも)により、人類が保持し続けている「純粋さ」の要素を渇望していると言われる。その結果、すべての自然の生命を憎悪し、接触したものを破壊しようとする。

起源については、ノス=イディクとクトゥンの落とし子とされ、アザトースへの従属も示唆されている。また、レンの死者カルトとの関連性も指摘されている(レンの象徴が翼のある猟犬である)。

【住処】

  • ティンダロスの螺旋状の塔が立ち並ぶ都市
  • 時間の角

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
(3D6+6)*5(3D6+20)*5(3D6+6)*53D6*5
POWINTHPMP
7D6*55D6*523~2424
DBビルド移動正気度喪失
+1D4~1D61~27/飛行201D3/1D20

行動

  • 攻撃回数:1回
  • 近接戦闘:90%/1D6+DB+青い膿
  • 青い膿:ティンダロスの表面には青い膿が覆われていて、攻撃されたものはこの粘着物が付着する。青い膿は生きていて毎ラウンド2D6のダメージを与える。ふき取るかDEXロールに成功すれば青い膿はなくなる。洗い流したり、燃やして剝がそうとした場合は火傷して1D6のダメージを受ける。
  • 舌:90%/POW3D6 …猟犬が舌を伸ばして対象の体に穴を空ける。この時血は出ず、痛みも感じない。ただ、POWを3D6永久的に失う。
  • 回避:26%

装甲

  • 2ポイント
  • 毎ラウンドHPが4回復する。
  • HPが0になれば、砕けて破片になる。

魔術

  • 呪文:1D8つの呪文を知っている。

技能

  • なし。

能力

  • 永遠の狩猟者:ティンダロスの猟犬に気づかれた人間は、何日、何年間にも渡って追われ続ける。
  • ティンダロスの能力:①死体安置所の臭い…10m以内の者はその臭いに耐えることができない。②超視野…周囲を4次元に見ることができる。③角を通る…5m以内にある角に入り、超空間を通って別の角から出ることができる。④空間をねじる…周囲の時空に歪みを発生させる。

原作「ティンダロスの猟犬」」では

  • オカルト作家が遼丹による時間遡行をした際にティンダロスの猟犬に見つかる
  • 角度を通って現実世界に侵入する能力を持ち、部屋の内側の角を塗り固めて丸い空間を作る防御策をとる
  • 数日後の仲間のドールが地震を起こし、石膏が剥がれて角度が露出すると、作家の前に現れ殺害する
  • 遺体から血が出流れてなく、青い粘着物を付着させていた
  • 粘着物は生物の物質でありながら、生命活動に必要な酵素を全く持たない矛盾した性質を示した
筆者:たいき

時間遡行をした時に見つかっただけで、命を奪うまで狩りを続ける執着心が猟犬の恐ろしさです。完璧な対策まで取って丸い部屋にいたのに、ドールを使って地震を起こすのも知性の高さを伺えます。

シナリオ導入例

1:時間遡行実験事故型

  • 大学の物理学研究所で時間遡行実験を行った研究者が、実験後に奇怪な被害妄想を訴え始める
  • 研究者は「青色の犬に追われている」と主張する
  • 実験室の角という角から異臭が漂い始め、研究所スタッフが次々と行方不明になる
  • 90度の角度制限や、円形部屋への避難という、ティンダロスの猟犬の弱点に関する具体的な手がかりがノートに書かれている
  • 角から現れる黒い影が職員を襲う決定的証拠がカメラに映っている
  • 近隣住民が「獣の遠吠えを聞いた」と噂が広がり、被害も拡大する
筆者:たいき

タイムトラベルは人間の欲求の一つ!。いっそのことタイムマシンの試作品が完成した世界にしてもいいかもしれません。ティンダロスに目を付けられるために、どうやって時間遡行をさせるかが面白くさせるポイントになりそうですっ。

演出のヒント

1:角度制限の恐怖演出

  • 90度の脅威:普通の部屋の角すべてが潜在的な出現ポイントという日常的恐怖
  • 測角器の緊張:90度以下かどうかを測定する際の、生死を分ける緊迫感
  • 円形への逃避:完全な円形空間を求めて逃げ回る、建築的サバイバル
  • 角度の罠:一見安全な鈍角も、微細な傷や凹凸が鋭角を作り出す危険性

2:出現過程の演出

  • 煙の前兆:最初に角から立ち上る不吉な煙による、恐怖のカウントダウン
  • 段階的物質化:煙→頭部→全身という順序で現れる、じわじわとした恐怖
  • 実体化音:次元の壁を破って現れる時の、現実が軋む不気味な音響
  • 温度変化:出現と同時に周囲の気温が急降下する

3:超次元存在の演出

  • 部分認識:人間には全体像が把握できず、見える部分だけで恐怖を演出
  • 形状不定:青の犬だったり黒い影だったり、観察者によって異なる姿
  • 次元越境:壁や物体をすり抜けて移動する、物理法則を超越した存在感
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

門を開いて登場する場面か、空間から現れるだけでも恐ろしいのに、出てきたのがこの偉業なら死を覚悟する
そのへんの野犬の恐ろしさとは違う、命を狙っているのがわかる

他の神話生物・魔導書との関連

【相関】

アザトース
崇拝
ノス=イディク
クトゥン
ミゼーア
サテュロス
関連
ドール
関連

【関連魔導書】

  • 『エルトダウン シャーズ』
  • 『ナコト写本』

登場作品

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