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【完全版】ウボ=サスラ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】ウボ=サスラ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

Ubbo-Sathla

外なる神

危険度: ★★★★★★★★☆☆

本報告は、生命の源「ウッボ=サトゥラ」としても知られるウボ=サスラについての調査記録である。

ウボ=サスラは、重い泥のような粘性のゼリー状の液体で構成された、知性を持たない原始的な存在である。形態的特徴として、めまいがするほど多数の付属肢、臓器、手足を自在に生成できるが、これらは人類の認識からすれば無秩序で目的のないものに見える。その姿は巨大な水たまりのようであり、構成物質がさざ波立ち、移動のための波動を生み出す。

起源については複数の説が存在する。一説では、旧き神によって打ち倒される以前のオールド・ワン、偉大なるクトゥルフとその血族がゾスから地球に持ち込んだとされる。また、古のものによる生体工学実験の初期産物であるとする説や、アザトースによって生み出された、もしくは持ち込まれたとする説も存在する。さらに興味深い説として、旧き神が創造した奴隷であり、後に造物主に反逆し、盗んだ知識で自身と地球を現次元に移したとする伝承も存在する。

その本質的な機能として、ウボ=サスラは常にアメーバのような生命体を産出し続けている。これらは「ウボ=サスラの雛」と呼ばれ、親と同様の行動を示すものの、原始的な捕食者としての性質しか持たない。この特性は地球上の生命の起源に関わっているとされ、特にショゴスや人類の祖先の誕生に重要な役割を果たした可能性が指摘されている。一部の伝承では、全ての生命は最終的にウボ=サスラのもとに回帰するとされる。

所在については諸説が並立している。地球の地下洞窟(ンカイやクン=ヤンを経由)、イカー(ハイパーボリアの失われたヴーアミタドレス山付近)、あるいはヴーアミタドレス山の地下という説がある。共通する重要な要素として、ウボ=サスラは「生命の石板」(旧き鍵)の守護者とされる。この石板には神々の秘密を含む「偉大なる知識」が刻まれているとされるが、その正確な内容や形状については詳細な記録が存在しない。

存在間の関係性について、特筆すべきはアブホースとの関連である。両者は形態的特徴で類似点を持つものの、アブホースが感覚と知性を有するのに対し、ウボ=サスラは原初の段階にとどまる自我なき存在とされる。ミスカトニック大学のヒンクリー・マーティンズ教授は、これらが同一の存在の異なる文化的解釈である可能性を指摘している。

【住処】

  • 現在:地下洞窟、イカー、またはヴーアミタドレス山の地下(諸説あり)
  • 過去:地球初期の蒸気を発する沼

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
3001000100080
POWHPMPDB
37520028+15D6
ビルド移動正気度喪失
1601D6/2D10

行動

  • 攻撃回数:1回
  • 近接戦闘:80%/ダメージはランダム …危険を察知した時、触手を振り回したり防衛することがある。ダメージは1D6で決定する。
    1:1D4・2:1D6・3:2D6・4:4D6・5:7D6・6:15D6
  • つかむ:80% …捕まれた対象は1D6のダメージを受ける。抜け出すにはSTRかDEXでクリティカル成功する必要がある。失敗した場合、次のラウンドで締め付けられ7D6のダメージを受ける。もしくは吸収され15D6のダメージを受ける。

装甲

  • なし。
  • 貫通武器は1しかダメージを与えられない。
  • 1ラウンド毎にHPが25回復する。
  • HPが0になれば液体になる。その後4D100年後に復活する。

魔術

  • 呪文:なし。

能力

  • ウボ=サスラの雛:落とし子を生み出すが、自身が生み出した落とし子を食べることもある。
  • 吸収する接触:ウボ=サスラに触れられたものは生命力を吸われ、体内に取り込まれた場合はそのまま絶命することになる。
  • 愚鈍:ウボ=サスラには知性がないため、自身の身に危険を感じれば攻撃してくるが、行動が予測できない。

恩恵

  • 知性がないため、恩恵を授けられない。

原作「陳列室の恐怖」では

  • 名前だけの登場で詳細は不明。

シナリオ導入例

1:生命起源研究遭遇型

  • 生物学者や古生物学者が地球生命の起源について革新的な研究を進めている
  • 研究の過程で既存の進化論では説明できない異常な化石や生体サンプルを発見
  • 探索者は研究の協力者として、または研究者の安全確認のために調査に参加
  • 研究が進むにつれて、全生命の共通祖先がウボ=サスラである可能性が浮上
  • 最終的にウボ=サスラの存在する地下空間に到達し、生命の真の起源と対面する

2:異常生物発生事件型

  • 都市部や農村地帯で原因不明のアメーバ状生物が大量発生
  • これらの生物による農作物被害、家畜の襲撃、人的被害が報告される
  • 探索者は生物学的災害の調査や被害拡大防止のために行動開始
  • 調査の結果、これらがウボ=サスラの雛であり、地下から湧き出ていることが判明
  • 根本的解決のためには地下のウボ=サスラ本体への対処が必要となる
筆者:たいき

知性がないから、もちろん悪意もありません。ただ落とし子を産むだけの存在をどう扱うか。落とし子だけを討伐して、ウボ=サスラは今のところそっとしておく、そんなシナリオになりそうです。

演出のヒント

1:知性なき原始性の不気味演出

  • 予測不可能な行動:知性がないため交渉や説得が一切通用しない絶望感
  • 目的なき活動:無秩序で意味のない動きが続く不可解さと不安感
  • 反応の単調さ:刺激に対する原始的で一定の反応パターンのみ
  • 意思疎通の断絶:あらゆるコミュニケーション手段が無効である孤立感

2:無秩序な生命生成の恐怖演出

  • 止まらない産出:休むことなく生命体を生み続ける異常な生産性
  • 形態の混沌:付属肢や臓器が無秩序に生成される気味悪さ
  • 目的なき創造:なぜ生み出すのかわからない不可解な創造活動
  • 生命の価値観破綻:生命の神聖性や希少性を否定する大量生産

3:生命の石板の神秘性演出

  • 知識の重要性:神々の秘密を含む究極的な知識への渇望と恐怖
  • 守護者の矛盾:知性なき存在が知識を守る皮肉と不可解さ
  • アクセスの困難:石板に近づくための危険で複雑な過程
  • 知識の代償:偉大なる知識を得るために払わなければならない犠牲
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

灰色の粘体で石板を持っているという特徴や、落とし子を産んでいるであろう穴が不気味にうつる

他の神話生物・魔導書との関連

【相関】

アブホース
同一説
ショゴス
創造
ニョグタ
関連
ズチェクォン
関連

【関連魔導書】

  • 『ネクロノミコン』
  • 『ナコト写本』
  • 『エイボンの書』
  • 『A Guide to the Cthulhu Cult』(ペルトン)

登場作品

  • 陳列室の恐怖」 (カーター)
  • ウボ=サスラ」 (C.A.スミス)
  • 暗黒の儀式」 (ラヴクラフト&ダーレス)
  • 地を穿つ魔』 (ラムレイ)
  • 「深淵への降下」
  • 「The Snout in the Alcove」 (マイヤース)
  • 「The Unbegotten Source」 (カーター)

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