【クトゥルフ神話TRPG】かっこいい恩恵で選ぶ!信仰におすすめの邪神8選
前置き
クトゥルフTRPGでキャラクターを作る際、「邪神を信仰する設定にしてみたい」と思ったことはありませんか?
邪神への信仰は、単なる設定だけでなく、特別な恩恵を得られる可能性があります。不老不死、身体強化、未来予知、命の創造など、人智を超えた力を手に入れることができるのです。
しかし、「どの邪神を信仰すればいいの?」「恩恵って具体的にどんなもの?」「リスクは?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、恩恵の「かっこよさ」に注目して、信仰におすすめの邪神を8体厳選してご紹介します!
恩恵を4つのジャンルに分類しました:
- 不老不死系:病気にならない、冬眠できる、血で癒すなど
- 身体強化系:邪神級の筋力・速度、多腕化、脱皮治癒など
- 未来予知系:一瞬の予知、詳細な未来視など
- 命の創造系:ホムンクルス化、アンデッド化など
各邪神について、以下の3点を詳しく解説しています:
- 基本情報:外見、所在、特殊能力など
- おすすめの理由:恩恵の「かっこいい」ポイント
- デメリット・リスク:代償や危険性
もちろん、恩恵は必ずしもメリットだけではありません。邪神との取引には常にリスクが伴います。だからこそ、リスクとリターンをしっかり理解した上で、自分のキャラクターに合った邪神を選ぶことが重要ですっ。
それでは、かっこいい恩恵を持つ邪神たちをジャンル別にご紹介していきます!
不老不死系
1.シアエガ

基本情報
- 外見:巨大な黒い触手の塊で、中央に一つの赤い目を持つ。『ネクロノミコン』では「完全なる虚無の存在」と記される。
- 所在:古代の魔術により複数の「かけら」に分断され、各地の「空虚な」牢獄に封印されている。ドイツのフライハウスガルテン村近郊の「暗き丘」の下が封印地の一つ。
- 特殊能力:ナガアエ(人間とカエルを混ぜた透明な肉体の下級存在)を望む場所に召喚できる。闇の催眠で魅了された者はシアエガを忘れ、無意識に将来の手助けをする。1.6km以内の範囲を太陽光も届かない暗闇にする能力を持つ。1km以内にいる者の傷や病気を癒すが、シアエガに反する行動をした時に体が腐る。
- その他:「洞窟と暗黒の神」として知られ、17世紀のフライハウスガルテンでは住民全員が催眠術的支配下で崇拝儀式を行っていた。
恩恵
- 再生:病気にならず、傷も自動的に癒えるようになる。
- 光の禁忌:光のある場所が耐えられず、体に影響が出る。
- 闇の目:目を取り除くと、暗視ができる。

おすすめの理由
シアエガの恩恵で最も魅力的なのは、病気にならない身体を得られることです!
これは人間が理想とする健康そのものと言えるでしょう。感染症、生活習慣病、遺伝的疾患など、あらゆる病から解放され、常に健康な状態を保てます。
不老不死ではなく、怪我もしますが、病気という人生最大の不安要素の一つから完全に自由になれるのは計り知れない恩恵ですっ。
また、シアエガ自身の見た目も特徴的で、巨大な黒い触手の塊に赤い目という印象的なビジュアルは、クトゥルフ神話ファンの間でも意外と人気があります。
デメリット・リスク
シアエガの恩恵には、重大な代償が伴います。まず、闇の目を得るためには自分の目を取り除かなければなりません。
これは想像を絶する恐怖であり、実行すること自体が大きな精神的負担になりそうです。そして目を失った後は、闇の中でしか視覚が機能しないため、日常生活のほとんどが暗闇の中となります。光のある場所では体に影響が出る「光の禁忌」も加わり、普通の社会生活には戻れないと思ってた方がいいです。
さらに深刻なのは、シアエガが毎月人間の生贄を要求することです。
人間を定期的に供給し続けるのは、一般人には不可能であり、倫理的にも完全に人の道を外れる行為です。この信仰を続けるということは、殺人者としての人生を歩むことを意味しますっ。
そして忘れてはいけないのが、病気にならないだけで、怪我からは守られないということです!
致命的な怪我を負えば普通に死にますし、事故や戦闘での外傷は避けられません。健康な身体を得る代わりに、人間性と視覚を失うという究極の選択を迫られます。
2.ラーン=テゴス


基本情報
- 外見:球形の胴体、蟹の鋏状の六本の長い手足、泡状の頭部に三角配置の魚の目と長い鼻。全身に吸引管が密生し、生贄の血を吸い取る。大きさは約3mと邪神の中では小型。
- 所在:ユゴス(冥王星)が起源で、約3万年前に地球へ飛来。かつて現代のアラスカ周辺を支配し「象牙の玉座」の上に宮廷を開いていた。現在は深い眠りについているとされる。
- 特殊能力:絶えず何かを食らい続ける必要があり、供物が途絶えると冬眠状態に入る。眠りについても半径1.6km以内の人間に夢を通じて接触できる。
- その他:「饗宴に列するもの」と呼ばれ、シュブ=ニグラスまたはツァトゥグァの落とし子とする説がある。20世紀初頭にその都市の廃墟が発見されたという記録も存在する。
恩恵
- 不死の眠り:何百年、年千年と冬眠できるようになる。
- 飢餓:血を飲み、また与えることができるようになり、そうすることで自身の寿命や他の寿命、傷をも癒せるようになる









おすすめの理由
ラーン=テゴスの恩恵は、血液さえ飲み続ければ本物の不老不死になれるという、究極の力です!
他の邪神の恩恵と違い、条件さえ満たせば老いることも死ぬこともない、文字通りの永遠の命を手に入れられます。
さらに注目すべきは、血液を「飲む」だけでなく「与える」こともできます!
これにより他者の寿命を延ばしたり、傷を癒したりすることが可能になります。大切な人の命を救う、仲間の怪我を治すなど、利他的な使い方もできる稀有な恩恵と言えます。
また、ラーン=テゴスは邪神の中では珍しく大きさが約3mと小型です。
見た目は不気味ですが、巨大すぎないため、ある意味で親しみやすさすら感じられるかもしれません。原作では人間に「飼われて」いたとので、他の邪神にはない独特の関係性を築ける可能性があります。
デメリット・リスク
ラーン=テゴスの恩恵を得るには、毎日血液を摂取し続けなければなりません!
これは人間の血である必要があるため、定期的に誰かから血を奪う必要があります。献血レベルでは済まず、継続的に供給源を確保しなければならないのは、倫理的にも実務的にも極めて困難です。
そして最も危険なのは、ラーン=テゴスには一切の慈悲がないということです。
原作で人間に飼われていた際も、犬を餌として与えられていましたし、飼い主が地下に閉じ込めていたのは、その危険性を理解していたからです。お腹が空けば、飼い主だろうと信仰者だろうと関係なく襲ってきます。
血液の供給を怠れば、ラーン=テゴス自身が眠りにつくだけでなく、信仰者自身も冬眠状態に陥る可能性があります。
不老不死という最高の恩恵を得る代わりに、永遠に血を求め続ける存在になるという、まさに吸血鬼のような呪われた運命を背負うことになるのです。
身体強化系
3.イグ


基本情報
- 外見:蛇のようなとぐろを持つ姿、うろこを持つ二足歩行の姿、巨大な東洋の竜など変幻自在。出現時には必ず大量の蛇を伴う。
- 所在:現在はヨスの洞窟内のンゴスの穴に棲むとされる。白亜紀に星々の間から地球に飛来した。
- 特殊能力:地球上のどこにいても蛇を呼び出し命令できる。イグの呪いは強力で、人間を全身または半人半蛇の怪物にしたり、血筋に呪いをかけて子孫を蛇の特徴を持つ奇形児にする。
- その他:「蛇の父」として古代から崇拝され、北米西部、メキシコ、ムーなど広範囲で信仰された。満月と新月時に生贄の儀式が行われる。
恩恵
- 再生:病気にならず、傷も自動的に癒えるようになる。
- 光の禁忌:光のある場所が耐えられず、体に影響が出る。
- 闇の目:目を取り除くと、暗視ができる。









おすすめの理由
イグの恩恵で最も注目すべきは、脱皮による傷の治癒です!
致命傷でない限り、外傷で死ぬことがなくなるという圧倒的な生存能力を得られます。長期的な冒険や危険な探索において、この再生能力は探索者の生存率を大きく引き上げてくれるでしょう。
さらに蛇毒への完全耐性も得られるため、毒物系の脅威を気にせず行動できます。これは戦闘だけでなく、怪しげな場所の探索や、毒を使う敵との対峙でも大きなアドバンテージになりますっ。
また、蛇との意思疎通は情報収集において非常に強力です!
蛇は小さな隙間にも入り込めるため、人間では入れない場所の偵察や、敵の動向を探るスパイとして活用できます。身体を蛇に変える能力も、拘束からの脱出や狭い通路の突破など、探索の幅を大きく広げてくれます。
そして何より、イグは邪神の中でも比較的慈悲深い存在です。蛇に優しく接していれば敵意を向けてくることはなく、他の邪神と比べて信仰の維持が容易です。
見た目も既存生物の蛇がモチーフなので、クトゥルフ神話特有の名状しがたいグロテスクさが控えめで、初心者にも受け入れやすいと思いますっ。
デメリット・リスク
イグは慈悲深い一方で、怒らせた時の報復が極めて陰湿です。
蛇を傷つけたり、イグの意思に反する行動を取ると、容赦のない呪いが降りかかります。その呪いは多様で、半人半蛇への変異、血筋全体への呪い、蛇による災厄など、本人だけでなく子孫にまで影響が及ぶ可能性があります。慈悲深いからこそ、裏切りや冒涜には徹底的に復讐するのです。
また、信仰を続ける限り蛇との関わりが避けられません。爬虫類が苦手な人や、蛇に対して嫌悪感を持つ人にとっては、精神的に厳しい信仰となるかもしれません。
さらに、脱皮による治癒能力は強力ですが、致命傷には効果がありません!
即死級のダメージを受ければ、再生能力も意味をなさないため、過信は禁物です。不死ではなく、あくまで「死ににくい」程度です。
4.ノフ=ケー


基本情報
- 外見:6〜8本の腕脚を持ち、歩行と把持の両用に使用する。角を持ち、2〜6本の脚があるという記述も。毛の生えた哺乳類の特徴を持つ邪神の中で最も可愛らしい見た目。
- 所在:「輝く星」の近くから地球に到来し、かつて「血の玉座」を建てた。現在は北半球の氷中(アイスランドまたはグリーンランド)に封印されている。
- 特殊能力:周囲に吹雪を起こす寒気の攻撃。叫び声で人間を圧倒し、聴覚を失わせその場に釘づけにする。目覚めさせるには多くの生贄と適切な儀式が必要。
- その他:「冷たい荒野」のみを領域として求め、他との交流を望まなかった。ノフ=ケー種族全体の表象的概念、または巨大個体とする説など、その本質については議論が続いている。
恩恵
- 鼓舞する:ノフ=ケーと同じような速度と筋力が授けられる。
- 内なる保湿力:寒さによる影響を受けなくなる。
- 四肢の追加:追加で手足が生えてくる。









おすすめの理由
ノフケーの最大の魅力は、間違いなくその見た目です!
毛の生えた哺乳類の特徴を持つ邪神は他にもいますが、ノフケーは群を抜いて可愛らしいビジュアルをしています。クトゥルフ神話の邪神というと、どうしてもグロテスクで名状しがたい姿を想像しがちですが、ノフケーは親しみやすい外見で、ロールプレイもしやすくなりますっ。
恩恵面では、邪神と同等の筋力と速度を得られるのが圧倒的な強みです。
戦闘において負けることがほぼなくなり、物理的な脅威に対して無敵とも言える力を手に入れられます。
さらに四肢が追加されるため、多腕による同時行動が可能になります。もし外見が気になるなら、一組の腕を組んで胸に見立てるなど、工夫次第で人間らしく振る舞うこともできそうですっ。
加えて、寒さによる影響を一切受けなくなるのも、小さい恩恵だけど意外と使える場面があります。極寒の地でも平気で活動でき、環境による制約がなくなります。
そして何より、これといった大きなデメリットがないのも特徴的ですっ。
他の邪神のように毎月の生贄や自傷行為を求められることもなく、比較的安全に恩恵を享受できる稀有な存在と言えます。
デメリット・リスク
ノフケーには大きなデメリットがないと述べましたが、ノフケー自身が凶暴な邪神であるのは事実です。
信仰者を積極的に襲うことはないと思われますが、邪神は気まぐれな存在です。機嫌を損ねたり、何らかの理由で怒りを買えば、その凶暴性が信仰者に向けられる可能性はゼロではありません!
また、四肢の追加は強力な恩恵ですが、外見が大きく変化するため、人間社会での生活が困難になる可能性があります。
多腕を隠すのは容易ではなく、発覚すれば元の生活に戻れなくなるかもしれません。工夫次第で誤魔化せるとはいえ、常に隠し続けるストレスは小さくありません。
さらに、ノフケーは北極の氷に封印されており、目覚めさせるには多くの生贄と適切な儀式が必要です。恩恵を得るための最初のハードルが非常に高く、実行すること自体が大きなリスクを伴います。
未来予知系
5.ハン


基本情報
- 外見:半ば人間のような姿で、影のような形態で出現することもある。その姿は次第に実体化し、最終的に完全な形で顕現する。死神のような印象を与える。
- 所在:不可解なレン高原に居を構え、イグに関連する重要な品を守護しているとされる。
- 特殊能力:正確な未来を予言し、特定の人物の背後に影として現れる。黒い強風を操り、外套から蝙蝠や蛇のような影のクリーチャーを生み出す。半径50m内に霧を発生させ、幻覚や幻聴を引き起こす。
- その他:「暗きハン」「予言の先触れ」として知られ、イグの子孫または選ばれた存在とされる。バイアティスと第三の存在とともに「運命の三神」を形成し、ニャルラトテップの意思を伝える器とも言われる。
恩恵
- 先見:一瞬を切り取ったような予知能力が身につく。









おすすめの理由
ハンの最大の魅力は、正確な未来予知を得られることです!
一瞬を切り取ったような予知能力ですが、それでも未来を垣間見ることができるのは計り知れないアドバンテージです。危険を事前に察知し、回避することができれば、生存率は飛躍的に向上します。
そして何より、ハンはイグと同様に慈悲のある邪神です!
見た目こそ死神のような印象で不気味かもしれませんが、その本質は人類に警告を与える存在とも解釈できます。
ハンが姿を現すのは、未来で起こる災厄を予知したときであり、つまり対策を講じるチャンスを与えてくれるのです。不吉な予兆とも捉えられますが、見方を変えれば良い予兆とも言えるでしょう。
他の邪神のように生贄を要求したり、信仰者を危険に晒すこともなく、比較的安全に恩恵を享受できるのも大きな利点です。
デメリット・リスク
ハンの恩恵には、これといった大きなデメリットがありません。しかし強いて言うなら、未来予知の規模が小さいという点です。
一瞬の切り取りなので、得られる情報量は限定的です。全体像を把握するには至らず、断片的なビジョンから状況を推測しなければなりません。場合によっては、予知の解釈を誤り、かえって危険な選択をしてしまう可能性もありそうです…。
ただし、これは逆に言えば人間らしい規模とも言えますっ。
全てを見通す神の視点ではなく、ほんの少し先が見える程度の能力だからこそ、扱いやすく、日常生活にも支障をきたしにくいのです。
また、ハンが姿を現すということは、破局的な出来事が近づいていることを意味します。予知能力を得る代わりに、常に災厄の影に怯えることになるかもしれません。
6.イブ=ツトゥル


基本情報
- 外見:緑色の外套で全身を覆い、その下に多くの乳房を持つ。乳房からは「黒いミルク」と呼ばれる特異な血液を分泌する。
- 所在:地球のドリームランドにあるとされ、クレドの密林を越えた未知の山、または密林内の隠された森に存在する。
- 特殊能力:黒いミルクは半ば自我を持ち、本体から離れても独自に活動できる。「第六サスラッタ」という呪文で夢の中での接触が可能。常に夜鬼が付き従っている。
- その他:「光なき無窮の深淵に潜むもの」として知られ、宇宙の動かざる記録者、あらゆる知識を集積する生きた図書館のような存在。ヨグ=ソトースやシュブ=ニグラスとの血縁関係が示唆されている。
恩恵
- 黒いミルク:イブ=ツトゥルの血を飲んだものは、イブ=ツトゥルとテレパシーが可能になる。
- 宇宙の英知:現在、過去、未来の出来事や、呪文などを授ける。
- 無貌のしもべ:夜鬼を貸してくれる。









おすすめの理由
イブ=ツトゥルの恩恵は、異様な知識と広範な未来予知です。
黒いミルクを飲むことで、常識を超えた知識を身につけることができ、さらに現在・過去・未来の出来事を教えてもらえます。ハンとの明確な違いは、一瞬の切り取りではなく、より詳細な光景を見せてくれる点です!
情報量が多く、より正確な判断を下せるでしょう。
また、夜鬼が味方になるというのも大きな利点です。
夜鬼は敵に回すと厄介な存在ですが、味方につければ非常に心強い戦力となります。配下のクリーチャーとの関係性を築けるのはイブ=ツトゥルならではの特徴で、戦闘や探索において大きなアドバンテージとなると思いますっ。
さらに、イブ=ツトゥルとテレパシーが可能になるため、離れた場所からでも知識を求めることができます。宇宙の英知にアクセスできる存在と常に繋がっているというのは、他の邪神にはない魅力です。
そして何より、恩恵を受けるにあたって明確なデメリットがほとんどないのも特徴的です。
生贄を要求されたり、身体に大きな変化が強制されることもなく、比較的安全に知識と力を得られます。
デメリット・リスク
イブ=ツトゥルの恩恵には大きなデメリットはありませんが、黒いミルクに副作用がある可能性は否定できません!
異様な知識を得るということは、人間の精神には耐えられない情報に触れることを意味します。知りすぎることで狂気に陥る危険性は常につきまといます。
さらに深刻なのは、イブ=ツトゥルが持つ「反転」という能力です。
触れられると精神状態が反転してしまいます。原作では狂人の信者がこれによって健常者になりましたが、逆に言えば健常者は狂人になるということです。信仰者であろうとなかろうと、イブ=ツトゥルが気まぐれに触れてくる可能性があり、これは避けようのないリスクです。
また、夜鬼を味方にできるとはいえ、夜鬼自体が危険な存在であることに変わりはありません。完全に制御できるわけではなく、予期しない行動を取る可能性もあります。
知識を得られるのは魅力的ですが、知りすぎることの代償を常に意識しなければならないのが、イブ=ツトゥル信仰の本質的なリスクかもしれません!
命の創造系
7.アブホース


基本情報
- 外見:灰色に光る巨大な粘着質の塊で、好きなように擬足や触肢を形成できる。絶え間なく怪物を形成し、産み落とす。
- 所在:イカーの洞窟に封じ込められており、その暗黒の洞窟はンカイ(北アメリカの地下世界)の地下領域にある。ダニッチやドリームランドの灰色障壁山脈の地下にいる可能性も。
- 特殊能力:自身の体の一部を授け、落とし子を産み出す。テレパシーで落とし子や人間と距離関係なく意思疎通でき、近距離では意識を乗っ取ることもある。
- その他:「汚物と病気の神格」「灰色の母」として知られる。ウボ=サスラの落とし子とする説や、ツァトゥグァとの関係性が示唆されている。崇拝には無関心で特別な恩恵を与えることはない。
恩恵
- 芸術的な脅迫概念:アブホースに影響されるたびに芸術作品を作り出す。
- 命の操作:アブホースの体の一部を授かると、その一部を使って無機物だろうと命を与え、ホムンクルス化できる。









おすすめの理由
アブホースの最大の魅力は、命を創造する能力です。
アブホースから授かった体の一部を使えば、どんな無機物にも命を与え、ホムンクルス化することができます!
一から生命を創造するのではなく、既存の物に命を吹き込むため、モラル的にも抵抗が少ないのが特徴です。
人間を犠牲にすることなく、自分だけの創造物を作り出せるのは他の邪神にはない魅力ですっ。
また、原作でアブホースは自身のもとに来た人間に対し、「食べたことのないものを口にしたくない」という理由で無事に帰しました。
これは他の邪神と違い明確な慈悲が描写されている稀有な例です。積極的に人間を襲うわけではなく、むしろ慎重で保守的な性格であることが窺えます。
さらに、これといった大きなデメリットもないのもアブホースを勧められる理由の一つです。
生贄を要求されることもなく、身体的な変化を強制されることもありません。比較的安全に命の創造という究極の能力を享受できる、初心者にも優しい邪神と言えます。
デメリット・リスク
アブホースの恩恵にはいくつかの不確定要素は存在します。
まず、創造したホムンクルスがどのくらい長く持つのか不明です。
永続的に存在するのか、それとも一定期間で消滅するのか、安定性については保証がありません。せっかく作った創造物が突然消えてしまう可能性もあり、長期的な計画には向かないかもしれません。
また、アブホースはテレパシーで意識を乗っ取ることができる能力を持っています。
距離が近い場合、意図せず精神を支配される危険性があります。慈悲深いとはいえ、気まぐれや何らかの理由で意識を奪われる可能性はゼロではありません。
さらに、芸術的な強迫観念という副作用もあります。
アブホースに影響されるたびに芸術作品を作り出してしまうため、自分の意志とは関係なく創作活動を強制される可能性があります。これは一見すると軽微な副作用に思えますが、日常生活に支障をきたす可能性もあります。
8.バグ=シャース


基本情報
- 外見:漆黒の暗闇の中にさえずるような音を発する多数の口と、無数の目を持つ。暗闇でのみ実体化が可能で、光による一時的な退散は可能。
- 所在:我々の宇宙外の暗黒次元に起源があり、現在もその次元に拘束されている。適切な儀式により一時的な招来が可能。
- 特殊能力:次元を超えた精神的な通信能力を持ち、「ささやき」を通じた支配や、死者への支配力の行使が可能。死体をアンデッドとして蘇らせる分泌液を持つ。
- その他:「暗黒次元の捕囚者」「多口の闇」として知られる。アトランティス時代から魔術師たちに認知され、イブ=ツトゥルとの関連性が指摘されている。招来時には必ず生贄を要求する。
恩恵
- 死体をよみがえらせる:死者をアンデットとして蘇らせることができる。
- 光を消す:近くにある光源を消せる。
- 都合の良い操り人形:バグ=シャースを一時的に体に取り込み操らせる。









おすすめの理由
バグ=シャースは死に関する邪神であり、その恩恵も死体の活用に特化しています!
死者をアンデッドとして蘇らせることができ、自分だけの不死の軍勢を作り出すことが可能です。
死体の活用は確かに冒涜的ではありますが、一から生命を創造したり、生きている人間を犠牲にしたりする必要がない分、まだ倫理的なハードルは低い方と言えます。
また、光を消す能力も地味ながら強力です。暗闇を作り出すことで、敵の視界を奪い、自分に有利な状況を作り出せます。戦闘や潜入において大きなアドバンテージとなるでしょう。
さらに、バグ=シャースを一時的に体に取り込み操らせるという恩恵は、究極の力を一時的に借りることができる切り札です。危機的状況で使えば、圧倒的な力で状況を打開できるかもしれません。
どんなに言っても彼らは邪な存在です!
バイオハザードを起こすことになりますが、それもまた一興かもしれません。ヴィランとしてのプレイを楽しみたい人には最適な選択肢でしょう。
デメリット・リスク
バグ=シャースの信仰には、極めて重大なリスクが伴います!
まず、招来する際には必ず生贄が必要です。そして用意できなかった場合、自分自身がその生贄になります。これは他の邪神にはない、即座に命を失う可能性のある危険な条件です。
事前知識がなければ、うっかり召喚してしまい、生贄を用意できずに死ぬという最悪のシナリオもあり得ます。決して慈悲などがない邪神であり、信仰者だろうと容赦なく捕食します。
また、アンデッドを作り出す能力は強力ですが、制御を失えばバイオハザードを引き起こしますっ。死者の軍勢が暴走すれば、自分自身も巻き込まれて破滅する可能性があります。
さらに、バグ=シャースの「ささやき」は精神に影響を与え、最終的には体を支配される危険性があります。力を借りるつもりが、逆に乗っ取られて操り人形にされてしまうかもしれません。
バグ=シャースは、ヴィランに憧れている人、危険を承知で究極の力を求める人にのみおすすめできる、最もハイリスク・ハイリターンな邪神なのです。
まとめ
今回は、恩恵の「かっこよさ」に注目して、信仰におすすめの邪神8体をご紹介しました!
それぞれの特徴をおさらいすると、
不老不死系
- シアエガ:病気にならない体。ただし毎月人間の生贄が必要。
- ラーン=テゴス:血液で本物の不老不死。血を与えて他者も癒せる。
身体強化系
- イグ:脱皮による傷の治癒。蛇に優しくすれば安全で初心者向け。
- ノフケー:邪神級の筋力・速度と多腕化。見た目も可愛い。
未来予知系
- ハン:一瞬の予知。慈悲深く安全。
- イブ=ツトゥル:詳細な未来視と夜鬼の支援。情報量が多い。
命の創造系
- アブホース:無機物のホムンクルス化。慈悲深く安全。
- バグ=シャース:死体のアンデッド化。ヴィラン向け。
邪神を選ぶ際のポイントは、「どんな力が欲しいか」と「どこまでリスクを負えるか」です。
慈悲深い邪神(イグ、ハン、アブホース)は初心者におすすめですし、危険だけど強力な恩恵を求めるなら(ラーン=テゴス、バグ=シャース)も魅力的です。
恩恵の「かっこよさ」は、ロールプレイの幅を広げてくれます。ただの探索者ではなく、邪神の力を宿した特別な存在として、セッションが派手になることは間違いありません!
ただシナリオを破壊してしまう可能性もあるので、KPやほかのPLには必ず相談してください!
もっと詳しく知りたい方は、各邪神の詳細ページ(神話生物一覧)もチェックしてみてください!




