年譜
※これらの年譜は複数の古代の記録や伝承を基に構成されています。記録者や伝承者によって時代設定や出来事の順序に異なる解釈が存在するため、年代的な矛盾が生じる場合があります。例えば、イスの偉大なる種族の活動時期や、グレート・オールド・ワンたちの消長については、史料によって異なる記述が残されています。
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17世紀
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19世紀
38億年前
最初の生き物が海から陸に上がり始めた。そのとき、新しい来訪者が地球に来た。その名はツァトゥグア。彼はサイクラノーシュという高次元世界から来た。私たちの知る三次元を超えた空間を通ってやって来たのだ。彼は地球での住む場所をすぐに決めた。それは常に暗闇に包まれたンカイの湾だった。
20億年前
次元を超えた存在チャウグナー・フォーンが地球を訪れた。彼は荒涼とした地表に独自の生命を創造した。その生命に実体を与え、彼は何万年もの間その進化を見守った。最初の生命はとても単純な形だったが、世代を重ねるごとに変化していった。複雑になり、多様になり、さまざまな姿へと進化していった。チャウグナー・フォーンはその創造物たちの成長をただ静かに見守り続けた。
10数億年前
地球にはバクテリアと藍藻だけが生きていた。そんな原始の世界に新たな来訪者が降り立った。彼らは「古のもの」と呼ばれる樽のような姿をした存在だった。彼らは南極の海底に壮大な都市を建設した。しかし彼らは最初の来訪者ではなかった。クトゥグァとその炎の精、ツァトゥグア、チャウグナー・フォーンといったグレート・オールド・ワンたちがすでに地球に存在していた。 やがて古のものたちは新しい生き物を作り始めた。ウボ=サスラの影が見える原ショゴスを誕生させたのだ。この不思議な生命体は古のものたちのために働き、また彼らの食べ物となった。原ショゴスはすぐに数を増やしていった。これが古のものたちが作り出した最初の生命だった。
9億年前
古のものたちの領土が深海の闇の中で広がっていった。彼らが作った石の都市は太古の海底をどんどん覆っていった。海の底で発展したこれらの都市は人類が歴史を記録するずっと前から、すでに大きな文明となっていた。
8億年前
深い海底で、古のものたちの一部が地上への進出を試みた。彼らは慎重に大地に適応しようとしたが、それは簡単ではなかった。海の中で役立っていたショゴスたちは陸の上ではうまく働けなかったため、ほとんどの古のものたちは深い海底の都市にとどまることにした。
7億5000年前
宇宙の果てから、飛行するポリプと呼ばれる不可思議な生命体たちが地球やトンド、ヤークシュなどの惑星に飛来した。最初、彼らは陸上に巨大な玄武岩の尖塔を築き上げることで存在を主張した。しかし次第に、彼らは古のものたちの領域である海域へと野望を向けるようになった。そのため両者の間で対立が起こり、最終的に古のものたちが勝利を収めた。
4憶5千年前
古のものたちは生命の探求を続けていた。彼らが創り出した実験生物の一部が束縛から解放され、独自の進化を始めた。古のものたちはその自由な進化の過程を見守ることを選んだ。その結果、魚類をはじめとする脊椎動物という新たな生命の系統が誕生した。
4億年前
イスの偉大なる種族と呼ばれる精神生命体が未知の運命から逃れてきた。彼らは地球に住む円錐形の生物たちの肉体を乗っ取って宿主とした。肉食性の飛行するポリプとイスの種族は戦うことになった。 激しい戦いの末、イスの偉大なる種族は飛行するポリプたちを玄武岩の都市へ追い込み、封じ込めることに成功した。しかし地下深くで力を蓄える飛行するポリプの存在は、偉大なる種族にとって常に脅威だった。 戦いの後、イスの偉大なる種族は後にオーストラリアと呼ばれる大地に、彼らの最大級の都市ナコティスを建設した。これが彼らの文明における最初で最も壮大な建造物となった。
3億7千万年前
支配者チャウグナー・フォーンは新たな配下が必要だと判断した。彼は原始両生類の体の組織を使って、ミリ・ニグリという独自の従者を作り出した。
3億5千万年前
大地が激しく揺れ動いた。有史以前の最も古い大変動が地球を襲い、後に太平洋と呼ばれる海域に新たな陸地が出現した。この陸地はクナア、ポナペ、イエー、ルルイエで、後にムーと呼ばれる地域となった。 この大変動により、古のものたちの海底都市の多くが破壊された。その混乱の最中、ゾス星から強大な存在クトゥルフが到着した。クトゥルフは星の落とし子ユグ、三人の子ガタノソア、イソグサ、ゾス=オムモグ、そして娘クティーラを連れていた。彼らは新しい大地に降り立ち、その地域を支配すると宣言した。 二つの勢力は戦争を始めたが、長い争いの後、和平が結ばれた。新しい領土ムーはクトゥルフの血族のものとなり、古のものたちは他の地域での支配権を保持した。 この時代に、深きものという種族が初めて記録に現れた。彼らはクトゥルフの都市ルルイエの建設を手伝った。彼らの起源は2000万年前の両生類から分かれた地球生まれの種族だった。 クンヤンの地下世界の民もまた、このときクトゥルフに導かれて地球に来たと伝えられている。
3億年前
再び大きな地殻変動が起きた。太平洋の底へとルルイエが沈み、クトゥルフとその星の落とし子たちは深海に閉じ込められた。多くの記録はこの出来事をグレート・オールド・ワンたちと旧き神との戦いの結果だと記している。同じ時期に、クトゥグアとその従者である炎の精も地球から追放された。 ンゴスの穴に住むイグ、シナイ山中のヨグ=ソトース、ボレアの月のイタクァなど、他のグレート・オールド・ワンたちについての確かな記録はこの時代に残っていない。彼らが封印されたのか、別の場所へ行ったのかは分かっていない。こうしてクトゥルフは深い眠りに入った。
2億7500年前
グレート・オールド・ワンたちの時代が終わった後、地球上で爬虫類が急速に進化した。わずか2500万年で、知恵を持つ種族である蛇人間が出現した。 蛇人間たちは現代の地中海がある場所の古い大陸に、ヴァルーシアという帝国を建設した。彼らは錬金術と魔術を研究し、非常に強い力を手に入れた。その文明は後の時代では神話のように思われるほど発展した。 また、蛇人間たちの中から尾を持たない新しい種族が現れた。
2億5千万年前
海底都市で、ショゴスたちが古のものたちに対して反乱を起こした。何億年も古のものたちに仕えてきたショゴスたちは怒りを爆発させ、海底都市で大きな混乱を引き起こした。 激しい戦いの後、古のものたちはショゴスたちを再び支配下に置いた。ショゴスたちは再び従者の立場に戻された。
2億5千年前~ 1億5千年前 (1億6千万年前)
地球上空で、ユゴスの辺境から来たミ=ゴという菌類の種族が地球に侵入した。彼らは地球にしかない鉱物を求めてやって来た。 古のものたちは宇宙空間でミ=ゴを止めようとしたが、すでに大気圏の外に出る力を失っていた。地上での戦いの後、北半球はミ=ゴの支配下に入った。 その後、ミ=ゴの一部はかつてのムーの地域に移動した。そこで彼らは暗黒の神ガタノソアを信仰するようになった。
2億2千5百万年前
オーストラリアの地で、イスの偉大なる種族が円錐状の生物たちの肉体に意識を転移させた。 同じ頃、地球の広い地域で、5千万年間栄える蛇人間の文明が崩壊し始めた。彼らは自分たちが爬虫類の進化の最終形ではないことを知った。新しく現れた恐竜たちの台頭により、蛇人間の帝国は崩れていった。 多くの蛇人間が死ぬ中、生き残った者たちは別の場所へ逃げた。一部は島々へ逃げ、別の一部は地下深くに潜んでヨスという新しい文明を作った。それぞれが生き残る道を探した。
1億5千年前
地球全体で、古のものたちの支配が最大の広がりを見せた。イスの偉大なる種族が支配するオーストラリアとミ=ゴが支配する北方の地域以外は、古のものたちの巨大な石造りの都市で覆われた。 しかし同時に、古のものたちは力を失い始めた。彼らは次第に弱くなり、支配地域も小さくなった。最終的に彼らは南極周辺の地域だけを支配するようになった。
1億千万年前
長い間円錐状生物の体を使ってきたイスの偉大なる種族が意識を別の場所へ移した。彼らは次の時代へ移動し、地球には彼らが作った大きな文明の跡だけが残された。
5千万年前
大きな地殻変動が起き、太古の封印が壊れた。長い間閉じ込められていた飛行するポリプたちが自由になった。彼らはすぐにかつて自分たちを閉じ込めたイスの偉大なる種族に復讐しようとした。危険を感じたイスの民は未来の時代へ逃げ、そこでカブトムシに似た種族の体を新しい宿主として選んだ。 この大きな変化は古のものたちの都市も破壊した。彼らが最初に来た南極の都市群も崩壊した。生き残った古のものたちは新しい都市を建設した。この都市は1931年に人類によって発見された。
2千万年前
後にムーと呼ばれることになる地域で、予想より早く人類が出現し最初の文明を作った。この地はクトゥルフとその血族が以前支配していた場所だった。 この地域は厳しい環境で、クトゥルフやイブ=ツトゥルの使徒たちが活動していた。若い人類の文明はこの厳しい環境の中で消滅した。その後、再び人類が地上に現れるまでには非常に長い時間がかかった。 ティームドラと呼ばれるこの文明の記録はすべて失われた。後の時代の研究者たちはその存在を知ることができなかった。
500万年前
ヨスの地で、蛇人間たちがヴァルーシアの衰退後に新しい社会を作った。彼らはグレート・オールド・ワンのイグが封印されているとされるンゴスの穴を神聖な場所として崇拝した。彼らは高度な文明を発展させ、ギャア=ヨスンやヴーアミ族という新しい生命を作り出し、科学の新しい分野を開拓した。 しかし蛇人間たちは地下深くを探索し、暗黒のンカイへの道を開いた。そこで彼らはツァトゥグアを信仰するようになった。この行為によりイグの怒りを招いた。 ススハーの神官に導かれた一部の真の蛇神の信者たちはハイパーボリアの地に逃げ、新しい文明を作った。残された者たちは呪いを受け、蛇に戻ってしまった。こうしてヨスの文明は終わりを迎えた。伝えられる話では、ツァトゥグアもこの混乱の直後にハイパーボリアに移動した。
300万年前
ハイパーボリアの地で、蛇人間たちと共に移住したヴーアミ族が自由を得た。彼らは地上に出て、人類以前の種族ノフケーと激しく戦った。ノフケーは同族の肉を食べる習慣を持つ野蛮な種族だったが、ヴーアミ族は彼らを倒し、ハイパーボリアに独自の文明を作った。 イグを信仰する蛇人間の支配から解放されたヴーアミ族は、以前の守護神ツァトゥグアへの信仰を再開した。これは彼らにとって自由の象徴となった。
200万年前
古のものたちの文明が衰退し続けた。彼らの壮大な都市は次々と消え、南極と南米の最南端にだけわずかに残った。海の底でも、南緯50度線より北では彼らの存在が見られなくなった。 その後の100万年の間に、彼らの領土は狂気の山脈の陰にある最後の都市だけになった。氷河期が始まると、かつての支配者たちはとても弱い状態になった。
170万年前
極北の地で、新たな存在イタクァが出現した。その影響により、ハイパーボリアでヴーアミ族が作っていた独自の文明が急速に衰退した。
100万年前
北極の地で、アスロックとゾブナの改宗者がアフーム・ザーを目覚めさせた。アフーム・ザーの力はイタクァの力と合わさり、地球全体を極端に寒い状態にした。特に極地では非常に強い寒さが広がった。 最初にハイパーボリアのヴーアミ族の文明が滅びた。その後、人類に近い種族が新しい文明を作ったが、彼らも冷たい大地の中で滅びた。 次にゾブナの民が衰退した。生き残った者たちは南方の後にロマールと呼ばれる地域に逃げ、そこに住むグノフケー族を倒して新しい土地を得た。 南極に最後の都市を持つ古のものたちも強い寒さの危険にさらされた。かつては宇宙の寒さにも耐えた彼らだが、今では生き延びるために暖房という技術が必要なほど弱くなっていた。
75万年前
世界中で、極端な寒さが広がり始めた。南極大陸では古のものたちが最後の都市の奥深くに隠れた。かつて宇宙旅行もできた彼らは、今では水の底の暗い場所で生きる方法を探すしかなかった。 北方では、ゾブナの民が二つの脅威に追い詰められた。獰猛なイヌート族が彼らを攻撃し、同時に氷河が大地を覆っていった。やがてゾブナとロマールの文明は消滅した。 ハイパーボリアの人々は各地に散らばった。生き残った者たちはアフリカ、小アジア、アトランティス、ダニッチ、スコットランド、ムーと呼ばれる地域に移動し、新しい歴史を始めた。イタクァを信仰し続けるヴーアミ族の一部は凍った土地に残り、他の者たちは東西の地域に移動した。後の時代に伝わるサスカッチやイェティの姿に彼らの名残が見られる。 蛇人間たちは新しく現れたハムリア大陸に渡り、竜王一族として新しい力を得た。ツァトゥグアは古い拠点ンカイに戻り、アトラック=ナチャはアンデスの深い谷へ、アブホースはダニッチの霧の多い地域に移動したと伝えられている。しかし、この大きな移動の真実を語る者はもういない。
50万年前
レムリアの地で、真の人類と呼ばれる新しい種族が出現した。かつてティームドラを支配した人間たちは既に消え、ハイパーボリアのエルフの子孫たちも散り、ロマールとゾブナの種族も冷たい大地で死に絶えていた。 真の人類はネメディスという最初の王国を作った。彼らは25万年もの間レムリアを支配してきた竜王一族に挑戦した。千年かかる激しい戦いの後、人類は勝利した。敗れた竜王一族の多くは南方の後にムートゥーラン大陸と呼ばれる地域に逃げ、そこに新しいヴァルーシア王国を作った。 しかし蛇人間のわずかな一族はネオル=シェンディス海の島々に隠れた。彼らは星々の動きを見ながら、再び力を取り戻す時を静かに待っている。
49万3000年前
レムリアの地で、竜王一族が再び力を取り戻そうとしていた。そんな中、ゾンガーという蛮人が古くから伝わる禁断の魔術を習得し、蛇人間たちに反抗した。 激しい戦いの後、竜王一族は完全に敗北した。かつての支配者だった彼らはレムリアの大地から永久に姿を消した。 戦いの後、ゾンガーは黄金に輝く新しい帝国を建設した。太陽の力を持った彼の下で、レムリアは再び一つになった。
40万年前?
レムリアの地で、栄えていた文明に衰退の兆しが現れた。大地が揺れ、多くの火山が噴火し、豊かな陸地の多くが海に沈んだ。かつての広大な大陸は、後のハイボリア時代に語られる小さな島々になった。 滅びつつある祖国から、多くのレムリア人がヴァルトートに導かれて新しい土地を求めて旅立った。彼らは西方のアトランティスに最初の帝国を建設した。しかしこの帝国も時間とともに衰え、やがて新しい支配者たちによって第二の帝国が作られた。
20万年前
ムーの地で、新しい人々が暮らし始めた。この地域はかつてクトゥルフとその落とし子たちが住み、歴史から消えたティームドラがあった場所だった。 最初に来た人々は古い文明が残した不思議な建物を発見した。彼らはその石造りの上に少しずつ自分たちの都市を建設した。 ムーは最も豊かな時代を迎えた。人々は徐々に暗黒の神々を信仰するようになり、ガタノソア、ユトグタ、そしてクトゥルフの血を受け継ぐゾス=オムモグへの祈りが日常的に行われるようになった。
紀元前173148年頃
ムー大陸で、赤い月が空を染める年に、シュブ=ニグラスの神官トヨグがヤディス=ゴー山へ向かった。 同じ頃、ムー大陸では神ガタノソアが力を増していた。彼は兄弟たちや他の暗黒の神々より強くなり、その支配が日々広がっていった。 トヨグはガタノソアに抵抗しようとしたが、失敗した。シュブ=ニグラスの大神官も時代の変化に対応できずに力を失った。
紀元前161844年頃
ムー大陸で、ザントゥーがイソグサ教団の大神官になった。 この頃のムーでは、1万年もの間、人々がガタノソアへの信仰を深めていた。他の神々の信仰は次々と衰え、ユトグタの最後の大神官となったザントゥーは、海の底で神をつなぐ鎖を切って失われた信仰を取り戻そうとした。 最初の鎖が切られたとき、世界が大きく揺れた。大地が割れ、天から強い力を持つ旧き神が降り、かつての大陸は海に沈んだ。 今も残るイースター島の巨大な頭像や、ボナベ、ナシマトールの巨石群は、かつてのムーの名残と考えられている。神々への信仰は形を変えて続き、特にガタノソアへの信仰はアトランティス、クンヤン、レンの地域に広がった。
紀元2万4000年ごろ
アトランティス大陸で、第二の帝国が最も栄えた時代を迎えた。アトラスの指導により、黄金の門の都市を中心とした偉大な王国が建設された。 しかし同時に、人々は次第に不吉な神々を信仰するようになり、黒魔術の力が日々強くなっていった。そのため黄金の門の都市は崩壊し、アトランティスの大部分が海に沈んだ。 これはこの大陸が経験することになる多くの災害の最初の一つだった。
紀元前2万年ごろ
トゥリアン大陸で、かつての大国の名を引き継いだ新しい国々が形成された。コモリア、グロンダル、カメリア、チューレ、ヴァルーシア、ヴェルリアという国々が誕生した。 ヘビ人間たちにとって、かつての安住の地だったヴァルーシアはもはや昔の面影がなかった。彼らは再び南へ追われ、大陸の端に移動した。一度は策略によって王座を奪い返そうとしたが、カル王によってその計画は阻止された。 この時代、アトランティスとレムリアの誇り高い王国の子孫たちは既に人間の姿になっていた。そして新しい勢力として、ピクト人たちが大地に足跡を残し始めた。
紀元前1万8000年ごろ
大地が大きく揺れ動き、古代の世界の形が変わった。レムリアは海に沈み、西アトランティスもバル=サゴスとポセイドニスの島々だけが残った。 トゥリアン大陸は分断され、王国同士で激しい戦いが起こる中、野蛮な人々が大地を移動し始めた。北へ逃げたアトランティスの民は荒々しくなり、後にキンメリア人として知られるようになった。レムリアの生き残りたちは東の海岸に逃げるか、古い種族の下で生きることになった。これがハイボリア時代の始まりとなった。 その500年後、新たな地殻変動が起き、トゥリアン大陸は二つに割れた。太平洋では、ガタノソアが封じられた山を含む、かつてのムーの残りが水面に現れた。人々が新しい土地に住み始めた頃、ガタノソアは行方不明だった配下のロイガーを呼び寄せ、人々を支配した。それから、ロイガーと人間の文明はムーの断片の上で数千年もの間続いた。
紀元前1万8000年ごろ
月の世界から新たな来訪者ボクルグとスーム=ハーが到着した。 スーム=ハーは二つの都市を建設した。一つは中東の地にイブという都市を、もう一つはキンメリアの地にル=イブという都市を作った。しかしル=イブは蛮人たちの攻撃にさらされ、隠れるしかなくなった。 イブも人のいない土地に安全な場所を求めた。しかし、その平和は長くは続かなかった。
紀元前1万5500年
東のトゥリアン大陸で、レムリアの民が古くからの支配者に反抗して自由を得た。自由になった人々は西へ移動し、古い遺跡に集まっていたヘビ人間たちを突然攻撃した。 戦いの後、レムリアの民が勝利し、二つの新しい国を建設した。北にアケロン、南にスティギアという国が誕生した。しかし両国の人々は次第にヘビ人間の暗い習慣に影響され、ニャルラトホテプ、セベク、セト、シャダム=エルといった不吉な神々を信仰するようになった。 わずかに生き残ったヘビ人間たちは再び南へ追われ、大陸の一番端の地域に逃げた。
紀元前1万5000年ごろ
キンメリアの地で、クロム=ヤという族長が現れた。彼の指導のもと、キンメリア人たちは新しい歴史を始め、やがて強力な国家を形成した。後の世代の人々はこの族長をクロム神として崇拝するようになった。
紀元前1万3000年
北方の地域から、ハイボリア人という新しい民族が南下してきた。彼らの侵攻によってアケロンの国は滅亡した。アケロンの跡地には次々と新しい国々が誕生し、アキロニア、アルゴス、ブリトゥニア、コリンティア、コス、ネメディア、オフィル、ジンガラといった国が建設された。 スティギアはまだ存在していたが、これがレムリアの文化を伝えるヘビ人間たちの最後の国となった。
紀元前1万年
ハイボリア時代の終わりに、キンメリアの蛮人コナンが歴史上の重要人物となった。彼はたくさんの偉業を達成し、アキロニアの王となり、スティギアの魔術師トート・アモンを倒した。また南方の原始的な地域で群れを作っていた最後の蛇人間たちを全て倒した。
紀元前9600年ごろ
ハイボリア大陸で、各地域で変化が起き始めた。アキロニアとハイパーボリアの戦争をきっかけに、多くの地域で争いが起こった。 この混乱の中、ピクト人とヒルカニアの民が徐々に力を強めた。彼らは周辺の小さな国々を次々と征服した。南方ではヴァニール族がスティギアで反乱を起こし、この古い国は崩壊した。 エーシル族は南へ移動し、ネメディアの地に新しい生活を始めた。キンメリアの民はヒルカニアとの戦いの後、東の地域へ移動して姿を消した。 この時代を代表する二人の人物が歴史に残った。エーシルの戦士ゴルは同じ種族との争いで有名になり、ピクトの指導者ゴルムは民族の力を統一した人物として後の世代に語り継がれた。
紀元前9550年
ハイボリア世界は、長い衰退の末に最後の時を迎える。紀元前9550年、大地殻変動が世界を一変させ、ハイボリア大陸の多くは海に沈んでいった。古きアトランティスの名残であるポセイドニス、そしてムーの最後の土地もまた、ガタノソアと共に波間へと消えていく。 この変動によって、ロイガーは世界各地へと散り散りになる。彼らは中東、ニューイングランド、ウェールズの地下に新たな住処を求めた。やがて新しい大地が水面から姿を現し、世界は現代の形を整え始める。この大きな変動は、後の時代に大洪水として人々の記憶に残ることとなる。 変動の後、人々は新たな文明を築き始める。その中で二つの文明が特筆される。一つは、スティギアの廃墟にヴァニール族が築いたケムの国。古い知識の一端を受け継いだ彼らは、後の大エジプトの礎となる。 もう一つは、メソポタミアに逃れた人々が築いたサルナスの都市である。彼らはイブのスーム=ハーの都市の近くに居を構えたが、この平和な住民たちへの反感を募らせていく。。
紀元前9000年ごろ
イブという街で、サルナスの民が長年の敵意を行動に移し、スーム=ハーの人々を攻撃して命を奪った。彼らの暴挙の最中、不吉な前兆が現れ、来るべき破滅を告げていた。
紀元前8000年ごろ
ムナールの地で、神ボクルグがスーム=ハーの人々を見捨てたサルナスに裁きを下し、都市を滅亡させた。この出来事により、大地殻変動前の知識を保持していた貴重な文明が失われてしまった。その後、周辺の都市の住民たちはボクルグへの信仰を強め、やがてムナールの地域全体が現実世界から離れ、ドリームランドという異界へと静かに同化していった。
紀元前7200年ごろ
古代エジプト(ケムの地)で、異界の存在の子孫たちがピラミッドに住みつき、地元の人々と交配して特殊な血統を生み出した。この星の血を引く者たちは、古いヴァニール王朝を打ち倒し、異世界の技術を駆使して権力を握った。彼らは最初のピラミッドを建造し、6世代にわたって支配を続けた。
紀元前7000年
古代エジプト(ケム)第二王朝時代に、第6代ファラオであるカサトフトが残忍な人身供犠の儀式を行い、国を堕落させた。その暴政に対し、古いヴァニール血統を受け継ぐ戦士カイが蜂起し、カサトフトを打ち倒して第三王朝を樹立した。しかし、二人の最終決戦で解き放たれた超自然的な力が国土を徐々に侵食し、かつての豊かな土地は不毛の砂漠へと変わっていった。
紀元前5世紀頃
哲学者プラトンが『クリティアス』と『ティマイオス』という著作の中で、海に沈んだ伝説の国アトランティスについての物語を初めて記述した。
紀元前2613年ごろ
古代エジプト、第三王朝時代に、歴史書から名前を消された謎の王ネフレン=カが現れ、かつてのスティギア文明で崇拝されていた神々(アヌビス、バースト、セベク、セト)への信仰を復活させた。彼はニャルラトテップの名をニャルラトと改め、その大神官となり、輝くトラペゾヘドロンという聖遺物を発見して、これを祀る巨大な神殿を建設した。ネフレン=カの行いは次第に残虐さを増し、そのために第三王朝は崩壊し、スネフェルが第四王朝を創始したが、この時期に復活した暗黒神への信仰はその後も密かに続いていった。
紀元前2200年ごろ
古代エジプト第六王朝時代に、「食屍鬼の女王」と呼ばれたニトクリスが権力を握り、ニャルラトテップへの信仰を復活させた。彼女はキシュの地下納骨堂から神秘の遺物「輝くトラペゾヘドロン」を取り出し、その力を使って統治した。ニトクリスの不吉な支配によってエジプトの大地は荒廃し、ファラオの権威は次第に弱まっていき、最終的に第六王朝は崩壊して、エジプトは混乱に満ちた第一中間期に突入した。
紀元前1733年ごろ
古代エジプト第十四王朝時代に、ナイル・デルタ西部のゾイス地域で、ニャルラトテップの神官ノフル=カが独立運動を指導した。彼は第十三王朝の王カーセケムラー・ネフェルヘテプ1世に反旗を翻したが、戦いに敗れて命を落とした。その後、ノフル=カの信者たちはシュド=メルという人物とその一族に殺害されたが、ノフル=カの血統は密かに生き延び、後の時代に「野獣の結社」という秘密組織を形成した。
紀元前1650年
エジプトの北部地域で、スティギアの血を引くと言われるヒクソス族が軍事力を高め、在来のエジプト王朝を倒して第十五王朝を樹立した。彼らの初代ファラオはグハーンという神秘的な土地を訪れ、長らく忘れられていたシュド=メルという神への崇拝を復活させた。
紀元前1370年ごろ
エジプト第十八王朝時代に、ファラオ・アクエンアトンが新しい神アトンを崇拝するためにアクエンアテンという新都市を建設した。表向きは古くからエジプトを覆っていた暗い力を払う敬虔な行為と見られていたが、実際にはアトンはシナイ山近くに封印されていたヨグ=ソトースの仮面であり、アクエンアトンはグレート・オールド・ワンの力を復活させようとしていた。彼がこの信仰に転向したのは、古代の王ネフレン=カのミイラを発見し、秘密の儀式で蘇らせた後、この不死の王を助言者としてアトンの大神官に任命したことがきっかけだった。
紀元前1290年ごろ
エジプト第十九王朝の時代に、異星人種ザールが地球を訪れた。彼らは宇宙船団を率いてエジプトの諸都市を襲撃し、シナイ山に古代から封印されていたヨグ=ソトースという存在を解放することを目的としていた。攻撃に成功したザールは、長い間閉じ込められていたヨグ=ソトースを自由にし、解放されたヨグ=ソトースは別次元の世界へと消えていった。
紀元前80年
ピレネー山脈で、ローマ軍がチャウグナー・フォーンとその兄弟の棲家を偶然発見した。この遭遇でローマ軍部隊は敗北したが、その後チャウグナー・フォーンはミリ・ニグリと共に中央アジアのツァン高原へ逃れ、新たな住処を構えた。一方、チャウグナー・フォーンの兄弟たちはピレネー山脈に残り続けた。
1世紀頃
中央アジアのツァン高原付近の未開の地で、ローマ帝国の東方辺境に駐屯していた和制ローマ(東方ローマ軍)の兵士たちが、神話的生物であるミリ・ニグリ族と遭遇して武力衝突した。
1世紀
プリニウスが執筆した『博物誌』の中で、北方の伝説の地ヒュペルボレイオスについて記述した。
30年
ローマ支配下のサマリア地方から、剣闘士と魔術師の二人組が現れ、グレート・オールド・ワンの力に対抗するために活動を始めた。そのうちの一人、ジッタのシモンは伝説によるとアザトースという神の心の一部を宿していたと言われている。彼は紀元後27年のクトゥルフ召喚事件への関与、31年のシュブ=ニグラス討伐、41年のヘビ人間との交流、42年のクトゥグァとの対決など、多くの超自然的事件に関わり、その生涯の大部分をローマ帝国との敵対関係の中で過ごした。
206 年ごろ
イギリス北部で、ハイボリア時代から続く古代民族ピクト人たちが生存のための戦いを続けていた。その中で最も勇敢な族長ブラン・マク・モーンは散らばっていた部族を統一し、ローマ帝国の侵略に対する抵抗運動を指揮した。彼の名は、206年の「大地の妖蛆」との同盟締結、207年の伝説のアトランティス生き残りであるカル王との出会い、そして208年には皮肉にも以前の同盟者である「大地の妖蛆」との戦いなど、多くの伝説的な出来事と共に語り継がれている。
4~5世紀
北アフリカのヒッポ地方で、司教アウグスティヌスと彼の仲間たちが、ローマ帝国各地に潜んでいた邪神の眷属(従者)たちを探し出し、封印した。
545年
ペルシャの剣士カリムが、秘宝の眠る遺跡へ歩を進めた。
589年
一族を救わんと、物部瑠璃音は邪神の巫女の道を選ぶ。
700年ごろ
アラビアの探究者アブドゥル・アルハザードは『ネクロノミコン』を著した人物として広く名を残す。黒い山、コラジン、アイレム、そして無名都市を巡り、古の知識を求め続けた彼は、ダマスカスの市場で見えない怪物に襲われる。 (下の年譜に細かく分類してるため、ここは消す)
730年
アブドゥル・アルハザードが『アル・アジフ』を執筆する。
738年
黒い山、コラジン、アイレム、そして無名都市を巡って古代の知識を求め続けた学者アブドゥル・アルハザードが、ダマスカスの市場で目に見えない怪物に襲われた。
751年
タラスの地で、アッパース朝と唐の二大帝国が衝突。
935年
『エイボンの書』と『カルナマゴスの遺言』が、バクトリアの古き墓より発見される。
950年
テオドラス・フィレタスが『アル・アジフ』をギリシャに翻訳し、『ネクロノミコン』と改題する。
9世紀
ラテン語版の「エイボンの書」が刊行される。
1050年
『ネクロノミコン』を総主教ミカエルが禁書とし、炎に投じる。
1136年
ハウブストン男爵が、古代エジプトから続く秘密結社「野獣の結社」を設立した。
1150年
古文書が記す寺院へ、クメールの踊り子エリアが足を踏み入れる。
13世紀
「カルナマゴスの誓約」を、スペインの宗教裁判所が処分する。
1228年
オウラス・ウォルミウスが『ネクロノミコン』をラテン語に翻訳する。
1231年
教皇グレゴリウス九世が『ネクロノミコン』を禁書とする。
1240年
ガスパール・デュ・ノールがギリシャ語版の『エイボンの書』をフランス語に翻訳する。
1261年
アンチェスターの地が、ギルバード・デ・ラ・ポーア男爵の手に移る。
15世紀
ドイツで、『ネクロノミコン』のラテン語本がゴシック活字となって刊行される。
15世紀
英語版の『エイボンの書』が刊行される。
16世紀
ギリシャ語版の『ネクロノミコン』がイタリアで刊行される。
1521年
スペイン帝国が、ヌエバ・エスパーニャ副王領を新大陸に築く。
1526年
シュトレゴイカバールの民が、トルコ軍の手により消える。
1532年
スペインのパンフィロ・デ・サマコナが新たな大地へ船出する。
1537年
修道士マルコス・デ・ニサが黄金の都シボラを、その目に捉えたとの噂が立つ。
1540年
スペインの探検家フランシスコ・ヴァスケス・デ・コロナド・イ・ルヤンが黄金の都を求め、旅立つ。
1541年
十月七日、サマコナがにコロナドの遠征隊を離れ、南の地を目指す。
1541年
ルートウィヒ・プリンが『妖蛆の秘密』を獄中の日々に記す。
1542年
スペインの探検家アルバル・ヌーニュス・カベサ・デ・バカが見聞の記を世に送る。
1542年
ハウプトマン男爵が『妖蛆の秘密』の原稿を、ルートヴィヒ・プリンの独房より持ち出す。
1542年
『妖蛆の秘密』がケルンで刊行されるも、ドイツ当局がすぐさま禁書とする。
1571年
哲学者アル・カレブが、ジョン・ディーの依頼でアラブ語版『ネクロノミコン』を英語に翻訳する。
1586年
英国のジョン・ディーがハウプトマン男爵の城『ネクロノミコン』を英語に翻訳する。(1571年と矛盾)
1590年
1587年にロアノーク島に住まいを定めた百十五人が、八月十八日までに姿を消す。
17世紀
ペンシルベニアで、白魔術信仰自警集団バウワウという集団が姿を現す。欧州の術と先住民の信仰を組み合わせた独自の思想だった。
17世紀
ビアガード神父の姿が、リック湖の畔から消える。
17世紀
ラテン語版の『ネクロノミコン』がスペインで刊行される。
17世紀
シャッガイの昆虫がブリチェスターの地を住処にする。
1600年ごろ?
セヴァン谷に異なる世界の都を載せた星が落ちる。都の民は命を落としたが、その中でグラーキと呼ばれる存在が、この地に残される。 やがて隕石の窪みが湖となり、1790年には湖の岸辺に人住むようになる。
1602年
コラジンの地にジュリアン・カーステアズが誕生する。
1603年
スコットランドにアン・シャトレーヌが誕生する。
1620年
プリマス湾にメイフラワー号が上陸。
1612年
ランカシャーの地で、リズ・サザーンが魔女の疑いをかけられ処刑される。
1620年
魔女として告発されたアン・シャトレーヌが逃走する。
1626年
セイラムで人々が暮らし始める。
1636年
ジャン=フランソワ・シャリエールが誕生する。
1638年
ケープアンの沖合、グロスター湾の水面に、とぐろを巻いた怪物が現れる。
1643年
漁村インスマスが港町に建設される。
1648年
メアリ・ジョンソンがニューイングランドの魔女狩りにより処刑される。
1650年代
北米先住民族の魔術師ミスカマカスが、オランダ人の脅威から身を守るため、転生への道を選んだ。
1657年
アン・シャトレーヌが「銀の黄昏錬金術会」を立ち上げた。
1662年
2月18日、セイラムでジョゼフ・カーウィンが誕生する。
1670年
マーテンス館が建設される。
1674年
シャリエールが軍医としてフランス軍に加わった。
1677年
ジョゼフ・カーウィンが船員となり、4年の歳月を海の向こうで過ごした。
1681年
カーウィンがセイラムに戻り、禁断の知識を追い求めた。
1690年
12月14日、セイラムにて、魔女のアビゲイル・プリンが心臓に杭を打ち込まれ、埋葬される。
1691年
シャリエールがカナダに移住する。
1692年
カーウィンがセイラムから離れ、プロヴィデンスの地に移り住んだ。
1692年
セイラム村(現ダンバース)で魔女狩りの波が起こり、逃れゆく人々とともに、魔女や妖術師たちがアーカムやダンウィッチの地へ移り住む。
1693年
コットン・メイザーがセイラムの魔女裁判を記した『不可視の世界の脅威』を刊行する。
1697年
プロヴィデンスにシャリエール館が建設される。
18世紀初頭
ジェームス・ウェザートップがニューカムに移住する。
18世紀中ごろ
リック湖の周辺で、材木業者たちに不吉な出来事が襲いかかる。
1710年
メイン州にて、ジェームズ・ブーンの信徒たちがジェルサレムズロット村を築く。
1717年
英国にて、フリーメーソンのグランドロッジが姿を現す設立する。
1720年
セイラムで、シモン・オーンの姿が消える。
1734年
アブナー・エゼキエル・ホーグ船長が『ポナペ教典』を発見する。
1745年
アン・シャトレーヌが再び魔女の疑いをかけられるが逃亡する。
1746年
ニューヨーク州アッティカに、ヴァン・デル・ハイル一族が移り住む。
1747年
ダンウィッチにて、アバイジャー・ホードリイ神父の姿が途絶える。
1763年
3月7日、カーウィンがイライザ・ティンガリスと結婚する。
1770年
イライザの元恋人を首謀者に、プロヴィデンスの有力者たちがカーウィン抹殺を企てる。
1771年
4月12日、カーウィンが近隣の住民たちの襲撃により命を落とす。
1771年
セイラムで、ジュディダイア・オーンの姿が消える。
1778年
ニュージャージー州の松類荒原にて、ジャージ・デビルの姿が現れ始める。
1781年
エドマンド・カーターが失踪する。
1788年
6月5日、アーカム近郊にて、取り替え子とされた獣人が処刑される。
1789年
9月16日、フィリップ・ブーンのもとに『妖蛆の秘密』が届く。
1789年
10月31日、ジェルサレムズロットの住人たちが一夜のうちに姿を消す。
1793年
メイン州のマウント・デザート島の沖に、巨大な怪物が現れる。
1793年
スペイン人のファン・ゴンザレスが蟇蛙の神殿を発見する。
1794年
ボストンにて、ウォード・フィリップス師が『ニューイングランドの楽園における魔術的脅威』を刊行する。
1795年
ドイツで、フリードリヒ・ヴィルヘルム・フォン・ユンツトが誕生する。
1797年
オーベット・マーシュがコーリー号の遭難を報告する。
18世紀末
グラーキを信仰する教団が現れる。
19世紀中頃
コンゴ自由国で、バコンゴ族の反乱者たちが神アトルを信仰する。
1801年
『ニューイングランドの楽園における魔術的脅威』の削除版が刊行される。
1801年
ボストンにて、ウォード・フィリップス師が『ニューイングランドの楽園における魔術的脅威』を刊行する。
1803年
セヴァンフォードの小島にて、ジョセフ・ノートンが異形のものと出会う。
1804年
プロヴィデンスにて吸血鬼が現れ、4人が犠牲になる。
1804年
セヴァンフォードの小島にて、青白く光る何かが宙を漂う。
1807年
ダンウィッチにて、人々が次々と姿を消す。
1810年
インスマスにて、オーベットの弟カレブ・マーシュが誕生する。
1816年
ランドルフ・ブーンが自殺する。
1817年~
グロスター湾とナハント湾の水面に、怪物が度々現れる。
1818年
アーカムで魔女狩り事件が起きる。
1819年
マサチューセッツ州、ボストンにキャボット考古学博物館が建設される。
1820年
チャールズ・レゲットが『妖蛆の秘密』を英語に翻訳し、刊行する。
1828年
南洋にてインスマスのオーベット・マーシュが「深きもの」と取引を始める。
1834年
パーシー・ボルストン卿がハレー彗星を追ってインスマスを訪れ、その地で正気を失う。
1838年
東インド諸島の住民が消え、その後、マサチューセッツ州インスマスのオーベット・マーシュ船長が悪魔の暗礁にて「深きものども」と出会う。
1840年
フォン・ユンツトが不可解な死を迎える。
1840年
インスマスの地で「ダゴン秘儀教団」が創設する。
1842年
ユベル・ビオンディが「影のフランス」を刊行する。
1843年
7月、エジプトにて、イノック・ボウアン教授がネフレン=カの墓所を掘り当てる。
1845年
英国でブライドウォール社が『無名祭祀書』の海賊版を刊行する。
1846年
インスマスの住人たちの半数が謎の疫病で死亡する。
1846年
インスマスの地で「ダゴン秘儀教団」が創設する。
1846年
メイン州スクアンボディス島に、ダゴン秘儀教団の新たな協会が設立される。
1847年
カレブ・マーシュがスクアンボディス島で死亡する。
1847年
ドイツのライプツィヒにて、ゴットフリート・ムルダーが『アジアの秘めたる神秘(ゴール・ニグラルへの注釈付)」を刊行する。
1848年
精神病院でムルダーが死亡する。
1850年
10月2日、チャールズ・ブーンが従者カルヴィンとともにチャペルウェイトに移り住む。その地では、不可解な出来事が相次いで起こり始める。
1850年
10月27日、チャールズ・ブーンが『妖蛆の秘密』を処分する。
1854年
ニューイングランドのノールウィッチで吸血鬼が現れる。
1856年
セヴァンフォードの小島で不可解な出来事が起きる。
1863年
「星の知慧派」協会の会員が200名になる。
1865年
アメリカ南部で秘密結社クー・クラックス・クランが結成される。
1868年
インドの高僧がジェームズ・チャーチワードに『ナカアル碑文』を見せる
1869年
アーカムで移民の暴動が起きる。
1870年
セヴァンフォードの小島にて、青白く光る何か再び現れる。
1870年
グラーキの教団が活動を休止する。
1872年
ヴァル・デル・ハイル一族が姿を消す。
1872年
ジェイムズ・モリアーティ教授が『小惑星の力学』を発表する。
1873年
10月7日、ランドルフ・カーターが誕生する。
1873年
クー・クラックス・クランを装う集団が白装束に身を隠し、黄金の仮面を持ち去る。
1875年
10月12日、「黙示録の獣」と呼ばれるアレイスター・クロウリーが誕生する。
1875年
9月、ニューヨークで神智学協会設立される。
1875年
マサチューセッツ州リンの沖合で怪物が目撃される。
1877年
9月18日、「ニューヨーク・サン」紙にブルックリンの空を舞う謎の男の姿が記される。
1877年
プロヴィデンスにて「星の智恵派」の活動が禁じられ、信者たちは町を離れていく。
1878年
5月11日、太平洋の海上に、貨物船エリダヌス号の乗員たちが見知らぬ島を発見する。
1879年
キャボット博物館が、エリダヌス号の乗員たちの見出したミイラを購入する。
1880年
2月1日、エドワード・チャンドラーが誕生する。
1880年
イギリスの地より、象形文字の刻まれた粘土板が発見される。
1880年
1912年、『エルトダウン・シャーズ』の翻訳の小冊子が刊行される。
1880年
アーカム郊外の農場に隕石が落下する。
1880年
英国心霊協会が設立される。
1883年
ランドルフ・カーターが「蛇の穴」にて不可思議な出来事に遭遇する。
1884年
7月27日、ゲルマンで神智学協会が設立される。
1885年
英国心霊協会がブラヴァッキー夫人を詐欺の容疑で告発する。
1888年
3月、ウィリアム・ウェストコットが「黄金の夜明け団」を設立する。
1888年
『シークレット・ドクトリン』が刊行される
1889年
北海道寿渡似郡の夜鷹山にて、横穴式三角回廊の遺跡が発見される。
1890年
8月20日、ロードアイランド州プロヴィデンスにハワード・フィリップス・ラヴクラフトが誕生する。
1890年
この頃、モリアーティ教授の力添えにより、「星の智恵派」がヨークシャの地に新たな拠点を築く。
1890年
フレイザー卿が『金枝篇』を刊行する。
1890年
セヴァンフォードの小島より石碑を持ち帰った役人が怪死する。
1891年
ヒートン青年がオクラホマ州ビンガーの墳丘にて姿を消す。
1891年
スイスで、ホームズとモリアーティ教授が消息を絶つ。
1892年
ビンガーで、ジョン・ウィリス保安官が幽霊たちの戦いを目の当たりにする。
1893年
プロヴィデンスの協会で、エドウィン・リリブリッジが失踪する。
1893年
モリアーティ教授がロンドンに戻り、欧州の邪教集団と犯罪組織の結びつきを深める。
1895年
ドイツで「東方聖堂騎士団」設立される。
1895年ごろ
アメリカで、戯曲『黄衣の王』が刊行される。
1898年
英国情報部が特殊な力を持つ者たちを集め、「怪人連盟」を立ち上げる。