【完全版】飛行するポリプ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※
flying polyp
目次
基本設定・概要
危険度: ★★★☆☆☆☆☆☆☆
本報告は、「不可視の塔の建設者」「風を操る古代種族」として知られる飛行するポリプについての調査記録である。
この存在は約7億5000万年前(一説では6億年前)に宇宙を横断して地球に到来した種族である。人類にはその真の名は不明とされる。到来後、無数の高くて窓のない玄武岩の塔からなる奇妙な都市を建設した。同様の都市は太陽系内の他の惑星(推定では火星、海王星、金星、またはヤークシュ、トンドを含む)にも築かれたという。
地球における歴史として、到来直後にイスの偉大なる種族との戦争が勃発した。電撃銃によって地下への退避を強いられたが、約5000万年前(始新世)に反撃に転じ、イス人を絶滅に追い込んだ。ただし、イスの偉大なる種族は既に精神を未来に転送していたため、完全な勝利には至らなかったとされる。また、海洋への進出を試みた際には古のものによって撃退されている。
その後、多くは集団で地球を離れたが、一部は深い棲みかを求めて残留した。現在の棲みかへの入り口は主に地下に存在し、古代遺跡や石で封印された大井戸、深海底などに点在している。侵入者に対しては容赦のない殺戮を行う。未来においては昆虫知性体としてのイスの偉大なる種族の出現までに絶滅するとされる。
特筆すべき能力として、完全な不可視化能力を持つ。不可視状態でも吐き気を催す笛のような特徴的な音を発し続けるため、おおよその位置は把握可能である。また、元素、特に風と空気の操作に卓越しており、この力を用いて敵を制圧し、破壊的な攻撃を行うことができる。この風を操る能力は、ザールとの同盟関係を示唆するものとされる。
地球に留まった理由や目的については、多くの魔道書が様々な推測を行っているが、現時点で確実な結論は得られていない。
【住処】
- 現在:地下洞窟群、深海底
- 過去:玄武岩の塔群都市
ゲーム上ステータス・能力・恩恵等
ステータス(7版)
| STR | CON | SIZ | DEX |
| (4D6+36)*5 | (2D6+18)*5 | (4D6+36)*5 | (2D6+6)*5 |
| POW | INT | HP | MP |
| (3D6+6)*5 | 4D6*5 | 37 | 16 |
| DB | ビルド | 移動 | 正気度喪失 |
| +5D6 | 6 | 8/浮遊12 | 1D3/1D20 |
行動
- 攻撃回数:2D6回(触手)・1回(突風)
- 近接戦闘:85%/1D10
- 突風:70% …MPを1消費して、射程20m以内の者を対象に突風を起こす。ダメージボーナスと同じダメージを与え、MP1毎に射程を20mずつ伸ばすことができる。距離が遠くなるほどダメージは1D6ずつ減っていく。
- 固定攻撃:半径1㎞以内を対象に突風を起こし、自身に引き寄せることができる。飛行するポリプのPOWに対してSTR対抗に勝利する必要がある。距離が遠くなるほどSTR対抗にボーナスダイスを与える。
- 暴風攻撃:複数体の飛行するポリプで協力して暴風を起こす。飛行するポリプの合計POWの1ポイントにつき秒速0.22m増加する。200m離れるごとに被害は減少し、風速が秒速40mで1D4のダメージを与え、秒速40mから秒速が8m増えるごとにダメージも1D4上昇する。対象は幸運ロールに成功すればダメージが半分になる。
- 回避:30%
装甲
- 4ポイント。
- 普通の武器は最小ダメージになる。
- 火や電気は通常のダメージを与える。
魔術
- 呪文:70%の確率で、1D10種類の呪文を知っている。
技能
- 獲物を嗅ぎつける:50%
能力
- なし。
シナリオ導入例・演出のヒント
原作「時間からの影」では
- イスの偉大なる種族が現れるまで、その地を支配していた
- イスの偉大なる種族と縄張り争いを行い、彼らの作ったカメラ型の武器によって、地下へと幽閉される

いきなりやってきた種族に家を乗っ取られた上に、地下に監禁されて、そのまま地下で繁栄をしていました。実は結構不憫なクリーチャーだったり。
シナリオ導入例
1:古代都市の遺跡発掘型
- 砂漠地帯で地質調査中に、巨大な玄武岩の塔が地中から露出しているのを発見する
- 発掘調査により、窓のない異様な建築様式の古代都市だと明らかになる
- 調査チームが塔の内部を探索中に、原因不明の突風と笛のような音に遭遇する
- チームメンバーが次々と見えない何かに襲われ、空中に持ち上げられて消失する
2:気象異常災害型
- 特定の地域で原因不明の異常気象(竜巻、突風、気圧変化)が頻発する
- 気象観測で自然現象では説明のつかない、人工的なパターンを発見する
- 異常気象が起こっている現地で、古い石で封印された大井戸が見つかる
- 封印の劣化により、地下から飛行するポリプが影響を及ぼしていた

わかりやすく異常気象、天災を起こす存在です。
専門家じゃないと異常気象の原因を特定することはできないと思います。
探索者に一人は、気象予報士など専門的知識を持っている人がいた方がよさそうっ。
演出のヒント
1:完全不可視の恐怖演出
- 姿が全く見えない敵への、攻撃も防御も対策が困難
- 空中を移動する見えない脅威
2:笛音響効果の不気味演出
- 不快な笛の音による生理的苦痛
- 音の方向と距離から敵の位置を推測する
- 複数個体による不協和音



隙間風は「ピュー」と音が鳴りますよね。飛行するポリプは風を起こせるので、一見すると隙間風による音なのかと錯覚させて、建物に「窓」がないことをアイデア等で教えてあげましょうっ。
イラスト・ファンアート・素材紹介


- イラスト:BorjaPindado様「Flying Polyp by BorjaPindado on DeviantArt」


- 素材:コメトマツリ様「動く!絵柄が違いすぎるクトゥルフ神話生物素材「飛行するポリプ」SPLL:E192403 – コメトマツリ – BOOTH」
単品価格:400円
他の神話生物・魔導書との関連
【相関】
【関連魔導書】
登場作品
- 「時間からの影」
- 「Papyrus of the Dark Wisdom」
- 「The Shadow from Yith」
- 『The Worm Shall Ye Fight!』







