
【完全版】レン人│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※
Leng
目次
基本設定・概要
危険度: ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
本資料はレンの男と呼ばれる存在についての調査報告である。
外見的特徴として、人間に似た体格を持ちながらも角のある頭部、大きく裂けた口、短い尾、蹄を持ち、体表には不規則なパターンで光沢のない体毛が生えている。解剖学的研究によれば、その筋組織は霊長類のものとは著しく異なっていることが明らかにされている。ホモ・サピエンスとの類似点は収れん進化の結果であると研究者間で意見が一致している。
現在、主に二つの地域に生息している。一つは彼らの原産地である不毛の凍てついた高原「レン」であり、もう一つはドリームランドの月である。後者については月棲獣によって連れて行かれたものである。その他の場所にも種の代表として連れて行かれた個体が存在する可能性がある。
特筆すべきは、彼らの文明の歴史と月棲獣との関係である。レンの男の都市サルコマンドは、最初の人類がジャングルから出現する100万年も前から既に廃墟となっていた。この文明は自然衰退または他種族(ヘビ人間など)との抗争に敗れて滅亡したと考えられている。その後、彼らは月棲獣の侵略を受けて支配下に置かれた。月棲獣はレンの男に引き続きレンの支配を許す一方で、貢物として奴隷を徴収し、体格によって食料または労働力として利用している。特に人間に最も似ている個体は人間との仲介役として重用されている。
彼らの生活様式は人間と同様に二つの性を持ち、小さな石造りの村に住み、家畜を飼い、農耕を行っている。しかし、これらの習慣には怪物めいた要素が加わっており、不健康な作物の栽培や気味の悪い祭りを熱狂的に行うなどの特徴がある。人間の捕虜や訪問者に対して極めて恐ろしいもてなしをするため、体系的な研究は困難とされる。
類似種との区別として、イブの生物はカエルのような肌と体毛のない肉体を持ち、ガグはより大きな体格と人間に似ていない顔を持ち、ヘビ人間は蛇のような頭部と長い尾を有するという特徴がある。
【住処】
- レン高原
- ドリームランドの月
- サルコマンド
ゲーム上ステータス・能力・恩恵等
ステータス(6版)
STR | CON | SIZ | DEX |
3D6 | 3D6 | 2D6+6 | 3D6 |
POW | INT | HP | MP |
3D6 | 2D6+6 | 12 | 不明 |
DB | ビルド | 移動 | 正気度喪失 |
+0 | 不明 | 8 | 0/1D5 |
行動
- 攻撃回数:1回
- 武器(槍):25%/1D8+1
- むち:20%/1D3
- ナイフ:25%/1D4+DB
- 棍棒:20%/1D8+DB
装甲
- なし。
魔術
- 呪文:「INT+POW」が32以上の場合、1D6の呪文を知っている。
技能
- 登攀:40%・回避:DEX*2・跳躍:35%
能力
なし。
シナリオ導入例・演出のヒント
原作「未知なるカダスを夢に求めて」では
- 黒いガレー船に乗って、ドリームランドで貿易をしている
- ランドルフ・カーターに接近して睡眠薬を飲ませて拉致する
- 主人のムーン・ビーストがいる月へと連れて行きニャルラトテップの生贄にしている

人間に似ているから、人間を油断させられると言われてますが、色んなイラストとか見ると割と毛深い猿なんですよね。
シナリオ導入例
1:ドリームランド遭難型
- 探索者がドリームランドで道に迷い、レンの高原にある石造りの村に迷い込む
- 村人たちが表面上は友好的に「もてなし」を申し出るが、その内容が徐々に異常さを増す
- 村の祭りに参加させられ、不健康な作物を使った料理や、気味の悪い儀式を目撃する
- 村人たちがムーン・ビーストへの「貢物」として、探索者を差し出そうと計画していることが発覚する
2:仲介交渉型
- 人類の秘密組織が、ムーン・ビーストとの外交交渉を試みる計画を立案する
- レンの男の中でも人間に最も似た個体が仲介役として派遣される
- 交渉の場で仲介者が二重スパイとして暗躍し、人間とムーン・ビーストの両陣営を操ろうとする

クリーチャーの中でも人間に似ている方なので、悪役としてめちゃめちゃ使いやすそうです。どのシナリオにしてもクリーチャーを出すなら、一旦候補に挙げても良さそう。
演出のヒント
1:人間模倣の不気味の谷演出
- 人間に似ているが決定的に違う外見
- 角や蹄などの獣的特徴と人間的振る舞いのギャップ
- 大きく裂けた口から見える歯並びや舌
- 人間の言葉を話すが発音や抑揚が微妙に不自然
2:異質な筋肉の超人演出
- 霊長類とは異なる筋構造による、予想外の身体能力
- 人間では不可能な関節の曲がり方
- 持久力や筋力が人間の常識を超える
3:表面的もてなしの罠演出
- 最初は親切に見える歓迎が徐々に不穏な方向に変化
- 文化的違いを装った、明らかに異常な習慣の強要
- 「客人への礼儀」という名目で行われる恐ろしい儀式



レン人の交渉は心理学を使わなくても、明らかに罠ってわかるようなものにすると難易度が易しくなりそうです。というよりも、そもそもレン人の知能じゃ、そこまでうまい演技はできなさそうかも。
イラスト・ファンアート・素材紹介
まぁモブキャラですし…。
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