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【完全版】ズ=チェ=クオン│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】ズ=チェ=クオン│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

Zushakon

グレート・オールド・ワン

危険度: ★★★★★★★★☆☆

本報告は、オメガ星雲の彼方の漆黒の虚空に棲み、地震と闇と寒気をもたらすとされる異形の存在についての調査記録である。

形態的特徴についての直接的な記述は少ないが、「古き夜の最後の末裔」「大地の暗黒の精霊」として言及され、闇を体現する存在とされる。

現在は宇宙のエーテルの中で「死してなお生きている」状態にあるとされ、他のオールド・ワンとは異なり、旧き神々による封印ではなく、自力では目覚められない不断の休眠状態に置かれているという。特定の詠唱や低音、鐘の音による招来が可能とされるが、それによって完全な覚醒を得ることはできない。ただし、その存在自体が地球の生命に対する呪いとされ、出現の際には必ず悲惨な出来事を伴うという。

『イオドの書』における記述では、シアエガとの関係性について矛盾する説明がなされており、最初は子としながら、後に親として描写している。この矛盾については、著者の誤りか意図的な曖昧化の可能性が指摘されており、一部の研究者は両者が同一存在の異なる「顔」である可能性を示唆している。また、ウボ=サスラの子とする説も存在する。

歴史的な崇拝については、先史時代のムーにおいて「覆う手」と呼ばれる小規模な宗派による崇拝が知られている。スンダ=ロンの手記によれば、この集団は快楽主義的なムーの社会でさえ常軌を逸した行為により粛清されたが、一部は生き延びて異端の実践を続けたという。クンヤンでも鐘を鳴らし詠唱による崇拝が行われ、北米西海岸のインディアンの一部も召喚の方法を知っていたとされるが、その知識は現在では失われているとみられる。

グレート・オールド・ワンの復活の際には完全な覚醒を迎えるとされるが、それまでは「死んでいながら夢見る存在」として不可解な状態を続けるとされる。

【住処】

  • オメガ星雲の先の漆黒の虚空

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
不明500300不明
POWHPMPDB
40010080不明
ビルド移動正気度喪失
不明不明1D6/2D10

行動

  • 攻撃回数:1回
  • ズ=チェ=クオンは実体を持たないため、物理攻撃はしかけてこない。代わりに能力や呪文を駆使する。

装甲

  • なし。
  • 普通の武器、火、電気、化学物質などはダメージを与えない。
  • 呪文やそれ以外のクトゥルフ神話の能力による攻撃は、ダメージを与えるか退散させることができる。
  • HPが0になれば姿を消し逃げていく。その後4D100+100年後に復活する。

魔術

  • 呪文:「ニョグタのわしづかみ」・「ヨグ=ソトースのこぶし」・「精神衝撃」・「憑依」・「精神力吸引」・その他キーパーの任意。

能力

  • 招来:ズ=チェ=クオンは呪文ではなく、鐘の音で招来される。
  • 包み込む闇:顕現するときに、周囲の光源を消す。
  • 不可視:顕現すると、周囲に耐えられないほど目に不快感を与える。

恩恵

  • 目なき感覚:自ら目を取り除いた信者は、代わりに強化された感覚器官が授けられる。
  • 漆黒の姿:実体のない雲に変身できる。

原作「恐怖の鐘」では

  • 3つの鐘が鳴ると顕現するが、そのことは知られていなかった
  • 3つ目の鐘が発見されて運び出そうとするが、その周辺では目に違和感を感じ、目を抉り出す人間もいた
  • 野生の蛙が岩に目をこすりつけるとこを目撃する
  • なんとか運び出し鐘を吊るして鳴らすと、ズ=チェ=クオンが顕現する
  • 辺りが真っ暗になり、目に違和感が始まる
  • 方向感覚が敏感な者がいたおかげで、光がない空間を進んで鐘を壊し退散させる
筆者:たいき

顕現だけで失明する可能性があるのが、かなりいやらしい存在。マイナーな技能のナビゲートが活きているのも面白かったです。

シナリオ導入例

1.:音楽考古学型

  • 古代ムー文明の遺跡から失われた楽器と楽譜が発見される
  • 楽曲の演奏後に発生する出演者の精神異常と周辺地域の気温低下
  • 調査を始めると関連する村が判明する
  • インディアン居留地で、「古い召喚の歌」 を長老が語る
  • 居留地周辺の異常気象と空から降る闇の目撃談
筆者:たいき

音楽を聴くと目がかゆくなるとか、一見すると因果関係がないことを起こして探索者を混乱させましょう。また建物を出ると、目を失った生き物の死体を転ばせるのもアリです。

演出のヒント

1:死せる生者の演出

  • 存在の曖昧性:生きているのか死んでいるのか判別不可能な状態
  • 意識の断続性:時々覚醒し、また眠りに戻る不規則なパターン

2:闇の具現化演出

  • 光の消失:「強力な照明でも数センチ先が見えない異常な暗闇」
  • 闇の質感:「空気より重い暗闇」「触れることができる闇」
  • 光源無効化:「懐中電灯の光が闇に吸い込まれる」現象

3:音響による招来演出

  • 低音の共鳴:地面から響く重低音、骨に響く振動
  • 鐘音の不気味さ:どこからか聞こえる古い鐘の音
  • 詠唱の効果:古代語の詠唱が空間そのものを震わせる
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

本来なら見ることができないため、姿を知っている人はいないのですが、この闇に紛れ込んでそうなのは納得いく
嫌らしい能力を持つ邪神を悪魔のように表現して、いわば取引を想起させる

他の神話生物・魔導書との関連

【相関】

ウボ=サスラ
親説
シアエガ
親子または同一存在の異なる側面説

【関連魔導書】

  • 『イオドの書』
  • 『苦痛と譫妄』(R.S.スカーウーンド編、1785年)

登場作品

  • 恐怖の鐘
  • 「Dead of Night」
  • 「The Descent into the Abyss」

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