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【完全版】グラーキ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】グラーキ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

Glaaki/Gla'aki

グレート・オールド・ワン

危険度: ★★★★☆☆☆☆☆☆

本報告は、隕石の破片となって地球に飛来し、複数の水域に分散して存在する異形の存在についての調査記録である。

形態的特徴として、ナメクジのような体型を持ち、顔面から伸びる3本の茎状組織の先端にそれぞれ目を備える。体下部は小さなピラミッド状の突起で覆われ、背部からは無数の金属質の刺が突出している。体表は玉虫色の金属的な光沢を持つ。

起源は酸性の湖と汚染された蒸気に満ちた異界にあり、ユゴス、シャツガイ、トンドなどの世界を彗星に乗って遍歴した後、小惑星都市の地下にある水晶の跳ね上げ戸の下に封じ込められた。この小惑星が地球に衝突した際に砕け散り、グラーキの破片が世界中に飛散。各破片は独立して活動可能だが、特定の淡水域と結びついており、塩水を避ける傾向がある。『グラーキの黙示録』によれば、主要な部分はイギリスのセヴァン谷の湖に沈んでいるとされる。

最も特徴的な能力として、背部の刺に特殊な化学物質を満たし、これを人間に注入することで不死の従者を作り出す。注入された物質は死体内に網状組織を形成し、テレパシーによる完全な支配を可能にする。これらの従者は独自の思考と行動力を保持しつつも、グラーキの命令には絶対的に従う。ただし、約60年で「緑の崩壊」と呼ばれる急速な腐敗が始まり、特に日光に晒されると分解が加速する。

また「夢引き」と呼ばれる超能力で人間を引き寄せる能力を持つが、その効果範囲は限定的である。水晶類への強い関心を示し、従者たちを送って収集させているが、その目的は明確でない。隕石の破片を回収して「生き返らせる」ための試みという説や、自身の回復に必要なエネルギー源とする説がある。

歴史的影響として、1790年頃にトーマス・リーの率いる集団によって近代的な崇拝が始まり、湖畔に居住地を形成したが、1860年代までに全員が失踪。一説では、グラーキを支配しようとして逆に奴隷化されたとされる。

【住処】

  • 現在:ブリチェスター近郊の湖、世界各地の淡水域(ニューギニアのニューブリテン島など)
  • 過去:名もない故郷世界、小惑星都市

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
20030045050
POWHPMPDB
14014028+7D6
ビルド移動正気度喪失
861D3/1D20

    行動

    • 攻撃回数:1回
    • 近接戦闘:100%/3D6

    装甲

    • 40ポイント
    • とげには4ポイントの装甲と6ポイントのHPがある。
    • HPが0になれば体から液体が溶けでていき、干からびた殻は塵となる。その後100日後に復活する。

    魔術

    • 呪文:キーパーの任意。

    能力

    • 夢引き:従者を増やすために、夢引きで人間を自身に近づけさせる。
    • 従者の創造:自身に近づくものにトゲを刺し、それで死んだ者はアンデットになる。

    恩恵

    • 緑の崩壊:グラーキの従者を従える呪文を授かる。
    • 長命:恩恵を受けた者は、痛みや苦しみから解放されたアンデットになる。

    原作「湖の住人」では

    • 1790~1870年の間、ブリチェスターの湖ではグラーキのカルト教団が活動していた
    • 現代になり、画家がその地に引っ越す
    • 不動産によると、過去に引っ越した人たちは違和感からすぐ他の地に引っ越していた
    • 画家もすぐに違和感に気づき、悪夢を見るようになる
    • 隣の家で「グラーキの黙示録」を見つけ、グラーキとその従者の事を知る
    • 夕方を過ぎるとゾンビとなった従者が付近に現れ始める
    • 主人公一行はゾンビに襲われるが、命からがら耐える
    • 翌朝、グラーキの黙示録がなくなっていることに気づく
    筆者:たいき

    グラーキが従者を増やすには、自身が直接刺しに行くしかないです。従者に頼り切らない上司らしさは好感が持てました!。

    シナリオ導入例

    1:湖畔別荘地異変型

    • セヴァン谷周辺の湖畔リゾート地で長期滞在者の失踪事件が発生
    • 失踪者たちは皆、湖に異常な関心を示していたという証言
    • 地元住民が夜中に湖へ向かって歩く夢遊病的行動を報告

    1:淡水汚染調査型

    • 湖や河川で原因不明の水質汚染と魚類の大量死が発生
    • 水中から玉虫色に光る謎の物質と金属片を発見
    • 調査員が水辺で原因不明の刺し傷を負い、異常な行動を示す
    筆者:たいき

    グラーキの棘を元にナイフを作って、刺した相手が従者になる…。原作にはないけど、TRPGにはちょうどいい難易度になる気がします!。

    演出のヒント

    1:三眼茎状構造の異様性演出

    • 独立した視線:3つの目がそれぞれ異なる方向を見る不気味さ
    • 茎の蠢動:眼球を支える茎がヘビのように動く生理的嫌悪感
    • 全方位監視:死角のない完璧な視覚による逃げ場のない恐怖
    • 眼球の焦点:3つの目が同時に一点を見つめる威圧的な視線

    2:不死従者の悲劇性演出

    • 意識の保持:自我があるのに支配される精神的苦痛
    • 60年の時限性:限定的な不死という皮肉な「恩恵」
    • 緑の崩壊恐怖:突然始まる急速な腐敗への絶望と恐怖
    • 日光への脆弱性:太陽の下を歩けない制約による社会的孤立

    3:夢引き能力の精神侵食演出

    • 無意識の誘導:自分の意志だと思いながら操られる錯覚
    • 湖への憧憬:理由もなく水辺に惹かれる不可解な衝動
    • 夢と現実の混同:夢で見た湖の光景が現実に現れる混乱
    • 集団催眠状態:同時に複数人が同じ行動を取る異常性

    4:玉虫色光沢の美醜二重性演出

    • 金属的な美しさ:見る角度により変わる虹色の美しい光沢
    • 不自然な輝き:生物らしからぬ金属質の表面による違和感
    • 催眠的効果:美しい光に見とれて危険を忘れる誘惑
    • 腐敗との対比:美しい外見と内なる腐敗の恐ろしいギャップ
    筆者:たいき

    イラスト・ファンアート・素材紹介

    グラーキの持つ特徴を写実的に描いているため、原作再現率が高い
    ナメクジやハリネズミとは違う邪神らしさがあり、色味から毒を持っているのもわかる

    他の神話生物・魔導書との関連

    【関連魔導書】

    • 『グラーキの黙示録』

    登場作品

    • 湖の住人」 (キャンベル)
    • “Invocation from Beyond” (バナム)
    • “Ghost Lake” (バーリスン)
    • “Delta Green”(デトワイラー、グランシー、タインズ)

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