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【完全版】クァチル・ウタウス│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】クァチル・ウタウス│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

Quachil-Uttaus

グレート・オールド・ワン

危険度: ★★★★★★★★★★

本報告は、時空を操作し、あらゆる物質を塵に帰す能力を持つ、「リンボ」に住まう存在についての調査記録である。

形態的特徴として、4フィート(約120cm)ほどの、手足が硬直したしなびた人間のミイラのような姿で出現する。「塵を踏むもの」の異名を持ち、その足跡を塵の上に残すという特異な性質を持つ。出現時には灰色の光線に乗って空から降下し、接触したものを即座に塵へと変える。

最も特徴的な能力として、時間と空間の操作が挙げられる。時間の流れを加速または逆転させ、物質の移動や転送、創造と破壊を自在に行うことができる。その出現に先立ち、周囲の時間が異常に加速され、限られた範囲内のすべてのものが急速に老化するという現象が報告されている。

『カルナマゴスの遺言』によれば、この存在の招来は極めて危険とされる。儀式の言葉を読むだけでも致命的とされ、特に自傷傾向や自殺念慮を持つ者は無意識的に自死に至る可能性があると警告されている。一方で、「エクスクロピオス・クァチル・ウタウス」という言葉を用いることで契約を結ぶことが可能とされ、不死との引き換えに召喚者の背骨を歪めるという。ただし、この「禁じられた言葉」が再び唱えられると、元従者を抹殺するために現れるという。

歴史的影響として、古代エジプトではアクェンやメジェドの名で、また「カ=レト(塵の守護者)」として崇拝された可能性が指摘されている。さらにシュメール神話のエレシュキガルも、この存在の影響を受けた擬人化という説があるが、異論も存在する。

本質的な性質として、エントロピーとの関連が指摘されている。宇宙に荒廃をもたらし、すべてを灰塵に帰すことを目的とする「絶滅の代理人」として描写され、アザトースの破壊と創造の意思を司る様相の一つとする説もある。現在の「リンボ」での隔離は、その破壊的影響力を抑制するための措置である可能性が示唆されている。

【住処】

  • 物質のない「リンボ」(時空を超えた領域)

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
601003015
POWHPMPDB
17513350
ビルド移動正気度喪失
011D6/2D10

行動

  • 攻撃回数:1回
  • 近接戦闘:回避に失敗した場合能力が発動する。

装甲

  • なし。
  • 通常の武器ではダメージが与えられず、触れた武器は塵になる。
  • HPが0になれば塵の雲になる。その後24時間後に復活する。

魔術

  • 呪文:「真実の一瞥」・「死の息」・「若さを奪い取る」・「火葬」・「壊死」・その他キーパーの任意。

能力

  • エントロピー:クァチル・ウタウスを中心に、その周囲のものが不自然に時間経過し、その手に触れられたものは急速に老化し、塵になる。
  • 時間操作:50m範囲内であれば環境、物でも任意に時間を操作できる。
  • 空間操作:100m以内のものを空間を超えて移送できる。
  • くぎ付けにする:対象をその場に拘束する。

恩恵

  • 不死:恩恵を受けた者は、若返ることも老けることも、不死になることもある。
  • 知識:過去、現在、未来の知識を与えてくれる。
  • 神話的知識:人間から時間をもらう代わりに、呪文や知識を与えてくれる。
  • クァチル・ウタウスの約定:体が変形してしまうが、不死と怪我をしない体を授ける。
  • 時間:時間を移動できるようになる。

原作「塵埃を踏み歩くもの」では

  • 古代の魔術師カルナマゴスによって召喚法を記録され、「カルナマゴスの遺言」として書物に封じ込められた
  • 老使用人が書物を読むことで長い封印から解放されて活動を開始した
  • 主人公の周辺で老朽化の力を段階的に発揮し、物質の経年劣化を促進させて時間の流れを歪めた
  • 漠然とした不安と老化感覚を与え、一時的に家から出て行った
  • 主人公の帰宅と共に書斎で本格的な力を解放し、部屋の時間を加速させて埃まみれにした
  • 主人公の身体を完全に崩壊させて塵に変える
  • 動けなくなった彼を物理的に消滅させることで召喚の代価を回収した
筆者:たいき

その空間だけ時間の流れが変わるというのが中二病心に刺さります。塵になった人間を最後踏んでいくのも圧倒的強者感ありました。

シナリオ導入例

1:古書研究事故型

  • 大学図書館で「カルナマゴスの遺言」の研究中に事故発生
  • 研究者が古代文字を音読し、周囲の時間が異常加速
  • 図書館内の書籍や設備が急速に老朽化していく
  • 研究者が相次いで失踪
  • 失踪現場には大量の塵と謎の足跡が発見される
筆者:たいき

クァチル=ウタウスを直接出すのではなく、部屋など間接的にクァチル=ウタウスがいるのを示唆させて、探索者ビビらせましょう!。

演出のヒント

1:ミイラ状外見の不気味さ演出

  • 硬直した四肢:関節が曲がらない人形のような不自然な動作
  • しなびた肌質:古代から続く乾燥と腐敗による生理的嫌悪感
  • 小柄な威圧感:120cmという低身長でありながら放つ圧倒的な存在感
  • 空虚な眼窩:生命のない目による魂の不在を示す恐怖

2:時間加速による老朽化演出

  • 段階的劣化:物質が見る間に古くなっていく視覚的衝撃
  • 生物の急速老化:人間や動物が瞬時に年を取る生理的恐怖
  • 建造物の崩壊:頑丈な建物が風化して倒壊する物理的脅威
  • 逃げ場のない範囲:加速効果の及ぶ限られた空間からの脱出困難
筆者:たいき

イラスト・ファンアート・素材紹介

この容姿で、触れられただけで死ぬとは思えないのに、なぜか触れられたくないという恐怖感がある
絶対的な強者感のたたずまいを感じる

他の神話生物・魔導書との関連

【相関】

アザトース
化身説
アクェン
同一視
メジェド(エジプトの神格)
同一視
エレシュキガル(シュメールの神格)
同一視
カ=レト(エジプトの塵の守護者)
同一視

【関連魔導書】

  • 『カルナマゴスの遺言』
  • 砂漠の秘密の柱の記録

登場作品

  • 塵埃を踏み歩くもの」(C.A.スミス)
  • 「殺人リスト」(ハーバー)
  • 「The Keeper of the Dust」(ブレナン)

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