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【完全版】キーザ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

【完全版】キーザ│登場作品・概要・シナリオ制作のヒントなどを完全網羅!※ネタバレ注意※

Qyth-Az

グレート・オールド・ワン

危険度: ★★★★★★★☆☆☆

本報告は、水晶を通じて意識を拡散させるという特異な性質を持つ、固定的な存在についての調査記録である。

形態的特徴として、複数の結晶が融合した巨大な塊として存在し、ムトゥーラ(オリオン座アルニラム近傍の光なき世界)に物理的に固定されている。他のオールド・ワンとは異なり、自由な移動は不可能とされるが、あらゆる水晶質の物体を通じて交信や顕現が可能とされる。

この存在の最も注目すべき特徴は、その増殖と拡散の方法にある。自身の破片を宇宙空間に放出し、それらが隕石のように他の世界に着地することで新たな増殖地を形成できる。着地した破片は根を張って成長し、キーザはこれらの水晶を通じて意識を共有するという。さらに、高級なダイヤモンドや岩の地層をネットワークとして利用し、意識を増幅させ通信網を構築する能力を持つ。

人類との接触に関して、特に注目すべき事例がある。エドワード朝時代の岩石研究家ハワード・ロングブリッジは、『ロングブリッジの日誌』(1907年)に異星の知性からの通信を記録した。日誌によれば、この存在(キーザと推測される)は彼との「一体化」を望んでいたという。その後、1908年にボリビアで報告された「水晶の男」の目撃情報との関連性が指摘されており、ロングブリッジとキーザの一体化説も研究者の間で議論されている。

人類への影響力について、水晶を媒介とした精神的な支配の可能性が指摘されている。特に「敏感な」個人が水晶に長期間さらされることで、夢を介した交信が発生する可能性があり、一度接触が確立されると、覚醒時にも精神的な接触が継続するとされる。また、ムトゥーラが空に見える時期には、接触者の同意を得て地球に出現することが可能とされ、その際には周囲を鉱物質に変質させる性質を示すという。

【住処】

  • ムトゥーラ(オリオン座アルニラム付近の光なき世界)

ステータス(7版)

STRCONSIZDEX
100047557530
POWHPMPDB
12510525+19D6
ビルド移動正気度喪失(交信を受け取った時)正気度喪失(目撃した時)
1010/飛行450/1D61D6/1D10

    行動

    • 攻撃回数:1D6回
    • 近接戦闘:80%/9D6 …キーザに触れられたものはPOWロールを行い、失敗すると鉱物になる。鉱物する部位は1D20で決定する。
      1~3:右脚 … 1D6+2のダメージ。CON対抗に失敗すると気を失う。対応する行動とCONにペナルティが入る。
      4~6:左脚 … 1D6+2のダメージ。CON対抗に失敗すると気を失う。対応する行動とCONにペナルティが入る。
      7~10:腹部 … 即死。
      11~15:胸部 … 即死。
      16~17:右腕 … 1D6+2のダメージ。CON対抗に失敗すると気を失う。対応する行動とCONにペナルティが入る。
      18~19:左腕 … 1D6+2のダメージ。CON対抗に失敗すると気を失う。対応する行動とCONにペナルティが入る。
      20:頭部 … 即死。
      肌に触れたかどうかは幸運ロールを行う。
      部位が鉱石した場合、追加のダメージボーナスを1D6得るが疲労がたまる。
    • 押しつぶし:80%/19D6 …対象に巻き付き、体が結晶化していく。

    装甲

    • 15ポイント
    • 毎ラウンドHPが1D10回復する。
    • 音に弱く、200㏈以上の音を断続的に聞かせると粉々になるが、付近にいる人間も聴覚を失う可能性がある。
    • HPが0になれば砕け散る。その後100万年後に復活する。

    魔術

    • 呪文:「人間をおびき寄せる」・「犠牲者を魅了する」・「精神的従属」・「夢を送る」・「その他キーパーの任意。

    能力

    • 招来:空が晴れていて、オリオン座の三つ星が見える時だけ招来できる。
    • 結晶体の交信:様々な鉱物に自身の思考を投影できる。
    • 肉体の変化:人の体を鉱物に変化させる。

    恩恵

    • 鉱物組織:体の一部から徐々に水晶に変化していき、最後は全身が水晶になる。
    • 転位:水晶に精神を転位することができ、そこから物事を見聞きできる。

    原作「An Early Frost」では

    • 島のセラピー体験を受ける人たちがいるが、皆首に宝石のついたネックレスをかけさせられる
    • セラピーという名目でキーザとの交信をさせられる
    • キーザと繋がった人間がキーザを顕現させてしまい、辺りの鉱石化が始まる
    筆者:たいき

    顕現されると、キーザの周りの環境から少しづつ鉱石化が始まるという演出は絶望感もあるし、すごく勉強になりました!。

    シナリオ導入例

    1:鉱物学研究所異変型

    • 大学の鉱物学研究室で水晶の異常現象が発生
    • 研究者たちが水晶に向かって話しかけ始める
    • ロングブリッジの日誌の複製が研究室で発見される

    2:宝石商ルート型

    • 高級ダイヤモンドを扱う宝石商が次々と行方不明
    • 残された宝石から異様な輝きや振動が観測される
    • 宝石業界に「水晶の男」の都市伝説が広まる
    筆者:たいき

    キーザはどんな鉱物でも、その鉱石を通してテレパシーが送れます。しかし原作のように繋がれるかどうかは、その人次第。探索者の中に感受性の強い子を入れて、その子を媒介に顕現させる…みたいな展開になりそうです。

    演出のヒント

    1:水晶を通じた交信の不気味さ演出

    • 振動する結晶:触れていないのに微細に震える水晶による超常的な気配
    • 光の異常:内部から発する不自然な光や色彩変化による視覚的恐怖
    • 音響現象:水晶から聞こえる微かな音楽や囁き声による聴覚的不安
    • 温度変化:接触時の異常な冷たさや熱さによる物理的違和感

    2:鉱物化現象の恐怖演出

    • 段階的変質:皮膚から徐々に結晶化していく生理的嫌悪感
    • 痛覚の残存:石になっても感覚が残る残酷な苦痛
    • 美しさと醜さ:宝石のような美しさと人間性喪失の対比による複雑な恐怖
    • 不可逆性:一度始まった変化は止められない絶望感

    3:地下水晶ネットワークの脅威演出

    • 地質的結合:地球の岩盤そのものがキーザの一部になる恐怖
    • 通信網の拡大:ダイヤモンド鉱山や地層を通じた惑星規模のネットワーク
    • 隠蔽された侵食:地下で密かに進行する見えない侵略
    • 建造物への影響:コンクリートや石造建築物の異常な結晶化
    筆者:たいき

    イラスト・ファンアート・素材紹介

    美しい宝石に狂気を持って近づくと、自身の鉱石化も始まるのだろう

    他の神話生物・魔導書との関連

    【相関】

    ハワード・ロングブリッジ
    後の「水晶の男」説

    【関連魔導書】

    • 『ロングブリッジの日誌』(1907年以前、限定的な流通)

    登場作品

    カテゴリー一覧