石の男

石の男

the man of stone

ハワード・フィリップ・ラヴクラフト 新訳3
概要
登場人物
あらすじ

本作は6,460語の短編小説で、おそらく1932年夏にヘイゼル・ヒールドのためにラヴクラフトが代作したものである。Wonder Stories 1932年10月号に初掲載され、単行本初収録はMarginaliaで、改訂版テキストがHMに収録されている。

ヒールドはオーガスト・ダーレス宛の手紙で、ラヴクラフトが彼女の物語の執筆を手伝い、段落ごとに批評や修正を加えたと述べている。しかし、実際にはラヴクラフトがヒールドのプロットに基づいて全文を書き上げたという証拠がある。

こ の作品は、ヒールドがラヴクラフトに添削を依頼した5つの作品の最初のものと考えられている。

 

  • ヘンリー・ジャクスン…石像を発見した人 ベンに話をしたことで2人は調査に向かう
  • ベン・ヘイドゥン…友人
  • アーサー・ウィーラー…写実主義の彫刻家
  • ダニエル・モリス…気狂いダン
  • ローズ・C(チャンドラ)・モリス
  • 犬のレックス…石像にされた

【舞台】

  • マウンテントップ村

単なる狂人と思われていたダニエル・モリスには、誰も知らない秘密があった。彼が繰り返し読んでいた『エイボンの書』。その古ぼけた写本の中に、世界を一変させる恐るべき力が眠っていたのだ。

モリスが発見したのは、生命を石に変える化学式。それは魔術でも呪文でもない。単純な化学反応によって引き起こされる、急激な石化作用だった。その力を手に入れた彼の心に、次第に狂気が忍び寄る。

彫刻家のアーサー・ウィーラーに対する嫉妬が、モリスを駆り立てた。妻のローズを奪われるのではないかという妄想に取り憑かれた彼は、ついにその禁断の力を使用する。そして、その結果は…。

次なる標的はローズ。愛する者を永遠の芸術に変えようとするモリス。しかし、予期せぬ展開が彼を待ち受けていた。果たして彼の野望は達成されるのか。それとも、制御不能な力が彼自身を飲み込んでしまうのか。

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