ツァトゥグア

ツァトゥグア

Tsathoggua

グレート・オールド・ワン
登場作品
概要
関連/他
  • R.A.ウィルソン & シェイ『The Illuminatus! Trilogy』
  • グラスビー「The Old One」
  • ビショップ「墳丘の怪」
  • C.A.スミス「サタムプラゼイロスの物語」「七つの呪い」「魔道士エイボン」『The Black Book of Clark Ashton Smith』「The Family Tree of the Gods」
  • R.プライス「The Round Tower」
  • ラヴクラフト『Selected Letters III』『Selected Letters IV』
  • 「暗黒の儀式」「モーロックの巻物」「ツァトゥグアへの祈願文」「ツァトゥグァ」「裏道」「ネクロノミコン アルハザードの放浪」

【住処】

  • ンカイの黒い入り江(現在)
  • ヴーアミタドレス山地下(過去)
  • サイクラノーシュ/土星(経由地)

本報告は、地球の奥底に潜む怠惰なヒキガエル神、ツァトゥグァについての調査記録である。

形態的特徴として、無定形の体を持つが、通常は眠たげな目と不気味な笑みを浮かべた、柔毛に覆われたヒキガエルの姿を取る。突き出た巨大な腹部を持ち、墓を思わせる頭部には丸い眼を半ば覆う眠たそうなまぶたがあり、口からは舌先が突き出ている。体表は黒い柔毛で覆われ、蝙蝠とナマケモノを連想させる外見を持つ。

起源については複数の説が存在する。ゾスの光の中で宇宙風によって生まれたとする説、アルクトゥルスの近くのキスオニ(キタニ/キタノル)惑星から派遣されたとする説がある。系譜についても、『ネクロノミコン』はナグとイェブを起源とする一方、『プノムの羊皮紙文書』ではギズグスが生み出し、ズヴィルポグア(オサダゴワ)がその落とし子とされるなど、諸説が存在する。

地球への到来は、太陽系の端にある暗黒の惑星の異界種族が、サイクラノーシュ(土星)から連れてきたとされる。当初はハイパーボリアのヴーアミタドレス山の地下に潜み、ヴーアミ族から崇拝を受けていた。現在は、クン=ヤンの尖塔を超えた地球奥底の秘されしンカイの黒い入り江に棲息するとされる。

性質として、極めて怠惰で物理的な力の行使を好まない。通常は棲みかで待機し、崇拝者が連れてくる生贄や不用心な来訪者を捕食する。その証として、棲処の周囲には無数の犠牲者の骨が積み重なっている。招来儀式に応える際も、物理的な出現よりも幽霊のような顔を現す心霊的な方法を好む。この隠遁的な性質は、古い魔術による束縛の結果である可能性も指摘されている。

特筆すべき敵対関係として、イグとの確執がある。多くの蛇人間がイグの元を離れてツァトゥグァを崇拝し始めたことに起因し、現代でも両陣営の対立は続いている。この内戦は時として人類をも巻き込む事態を引き起こしている。

崇拝の歴史は広範に及ぶ。ヨスの赤い洞窟のヘビ人間に始まり、クンヤン、ロマールの極地、ヴーアミ族、ハイパーボリアへと広がった。アトランティスの大神官クラーカシュ=トンによって復活し、アヴェロワーニュのアヴェロン族に継承された。フランスでは中世まで神託所が維持され、また北米ではナラガンセット族とワンパノーアグ族による崇拝記録がある。

儀式は主にメイ・イブとハロウィーン、および新月の真夜中から午前3時の間に執り行われる。確認されている唯一の儀式聖歌は「ウガア クトゥン=ユフ!」で始まる詠唱である。

将来的な予言として、星辰正しき刻に棲みかを出て地表に現れ、新たな支配地を確立し生物の肉を貪ると言われる。それまでの間、人類の精神を汚染し、無形の落とし子を送って隠された神殿を守護させているとされる。

【関連魔導書】

  • 『ネクロノミコン』
  • 『プノムの羊皮紙文書』
  • 『ナコト写本』
  • 『エイボンの書』
  • 『ダゴネンシス写本』
  • 『クタート・アクアディンゲン』
  • 「汝の敵を打つためにツァトゥグアを招来せし法」

【相関】

  • ナグとイェブ(一説)
  • ギズグス(父)
  • ズヴィルポグア/オサダゴワ(落とし子)
  • ヘビ人間(一部)
  • ヴーアミ族
  • アヴェロン族
  • ナラガンセット族
  • ワンパノーアグ族
  • 「森の獣」
  • 無形の落とし子
  • イグと その追従者
  • フジウルクォイグムンズハー(叔父)

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