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概要
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【概要】
本報告は、「緑の深淵」に棲息する巨大な粘液質の存在についての調査記録である。
形態的特徴として、両者とも主に粘液質で構成される巨大な存在であり、一部の文書では女性(ゾス・サイラ)と男性(ヨス・カラ)として言及される。ゾス・サイラは「深淵の女王」として知られ、セイレーネスのように甘美な歌声で船乗りを深海へ誘うとされる。「緑の深淵の落とし子」の中でも最も古く、最大級の個体とされる。
「緑の深淵」は地球の海の最深部に位置するとされるが、この場所が地球の一部なのか、あるいは他世界や次元への出入り口に過ぎないのかについては意見が分かれている。この二体は深淵を通る道を支配しており、適切な「供物」を捧げた者のみが通行を許される。
その起源と帰属については異なる説が存在する。『ポナペ教典』では深きものによって創造され支配されているとされるが、『深海祭祀書』では大いなるクトゥルフが緑の深淵への道を開き、その住人たちを支配下に置いたとされる。深きものとは良好な関係にあり、彼らは自由に深淵を行き来できるとされる。